ツイン・ピークス The Return/第18章(最終回)のあらすじ・ネタバレ・感想 ~クーパーは本当にローラを救えたのか…?~ | VODの殿堂

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ツイン・ピークス The Return/第18章(最終回)のあらすじ・ネタバレ・感想 ~クーパーは本当にローラを救えたのか…?~

   
 

タイトル:「ツイン・ピークス The Return」第18章
放送局:SHOWTIME
放送期間:2017年5月21日~9月3日
キャスト:カイル・マクラクラン、シェリル・リー、グレイス・ザブリスキー、ローラ・ダーン、アル・ストロベル、ナオミ・ワッツ、ピアース・ガニオンほか
閲覧したVOD:WOWOWオンデマンド(2017年12月24日まで配信)

『悪い』クーパーがついに消えることになり、一件落着かと思いきや…
なんとなんと、『善い』クーパーは、ローラの殺害自体を防ぐために過去へと旅をすることになっちゃいました!?

ま…まさかの展開に驚きつつも、私は狂喜乱舞!

25年前の全30話でハマりにハマったツイン・ピークスファンを、これでもかというほど喜ばせるリンチ監督の懐の深さを感じた新シーズン。
ニューヨークやサウスダコタ、ラスベガスと、ツイン・ピークスだけにとどまらず、さまざまな場所での猟奇的な事件に、『悪い』クーパーの悪人っぷりと『善い』クーパーの小鹿っぷりをたっぷりと描いてきましたが…いよいよこのエピソードで完結です…。

旧シーズンもまさかの幕切れで、世界を驚かせたリンチ監督ですが、果たして今回はどういう結末を用意してくれているのか…。
あぁ…結末までたどり着きたくない…。

『ツイン・ピークスThe Return』配信先一覧
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Amazonプライム・ビデオ
※配信状況は2019年10月10日(木)時点のものです。
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あらすじ

ダギー、ふたたび

ブラック・ロッジでソファに座った状態の『悪い』クーパーが燃え盛って黒煙を出している。

片腕の男が「シード」と呼ばれていた金色の玉をソファの上に置き、「電気だ」と言いながら、クーパーの髪の毛を一緒に置く。
金色の玉が浮かび上がって大きくなり、クーパーがそこに現れる。
「ここは?」と陽気に尋ねるクーパー。
彼が向かった先は、ダギーの家。


クーパーではなく、ダギー・ジョーンズがもう一度「こしらえ」られたのだった。

クーパーがまたダイアンと再会

ローラの手を引いて森を進むクーパー。
だが、奇妙な音がして振り向くと、ローラの姿は消えていて、叫び声だけが響く…。
その叫び声も吸い込まれるように消え去った(これは前のエピソードの最後の場面と一緒)。

ブラック・ロッジでクーパーと片腕の男が座っている。
「これは未来か、それともこれは…過去か?」
と言って、片腕の男は消える。
そして次に、部屋の隅に片腕の男が現れ、こちらへ来るようにとクーパーを呼ぶと、次の部屋へと導きいれた。


そこにはあの奇妙な頭部がついた木があり「私は腕だ」と名乗る。


「この物語はあの少女についての物語か…彼女は通り沿いに住んでいた? そうなのか?」と尋ねる。
以前のエピソードで見たブラック・ロッジのやりとりが再現される。
クーパーに何やら耳打ちするローラに「どういうことだ?」とクーパーが反応したあと、ローラは叫び声を上げながら消え去り、次の部屋ではローラの父リーランドが「ローラを見つけろ」と言う。
また次の部屋に行くと、そこには小さい木がたくさんあり、その先にダイアンが。
「あなたなの? 本当にあなた?」と聞かれ、「そうだ。私だ、ダイアン」と答えるクーパー。
反対に「本当に君か?」と聞き返すクーパー。
クーパーはブラック・ロッジの外に出て、ダイアンに再会したのだ。

クーパーとダイアン、どこへ向かうのか…?

車を走らせるクーパーと助手席に乗るダイアンは荒涼な砂漠地帯を走っている。


「本気でやるの?」とダイアンがクーパーに聞く。
クーパーは返事をしない。
「その結果どうなるか…」と続けるダイアンに、「分かってる。じきに着くぞ。感じるんだ」と言うクーパー。
走行距離はほぼ430マイル。
そして、430マイルのところで車を止める。
『430』は第1章で、あの巨人がクーパーに「忘れるな」と言っていた数字だ。
「よく考えて、クーパー」と言うダイアンを振り切って、クーパーは車の外で何かを探す。
送電線がすぐそばにある路肩で、確信したクーパーはもう一度車の中に戻り、「ここがその場所だ。キスしてくれ」とダイアンに言う。
「ここを越えたらすべてが変わる」そう言って、2人はキスをする。
ダイアンが「行きましょう」と言い、クーパーはゆっくりと車を発進させる。
雷のように閃光が走り、次の瞬間2人の車は夜道を走っている。

モーテルに到着した2人。
クーパーは車を降りて、受付へと向かう。
ダイアンが窓の外を見ていると、受付の外に、自分と同じ姿の人間が現れるのを見る。


クーパーが受付から出てきたときには、そのドッペルゲンガーは消えていた…。
クーパーとダイアンは、モーテルの一室へと入る。
「次はどうする?」「こっちにこい」口づけを交わす2人…そして2人は抱き合う…。

朝目を覚ますと、そこにいたのはクーパーだけで、ダイアンの姿が見えない…。
ベッドサイドにはメモが残されていて
「リチャードへ。私は出て行きます。捜さないで、もうあなたが分からない。私たちが共有したことは終わった。リンダより」と書かれていた。
リチャードとリンダという名前も、第1章で巨人がクーパーに告げていたもの。
外に出ると、クーパーは1人で車に乗ってモーテルを出発する。
車が乗ってきたものと変わっている…。

クーパーがオデッサで見つけたのは…!?

オデッサ。
『ジュディのコーヒーショップ』という看板を見つけ、クーパーはそこへ入る。
オーダーを取りにきたウェートレスにクーパーは「他のウェートレスは?」と尋ねると、「いるわ。今日は休み。休んで3日目よ」と答えるウェートレス。


その直後、別のテーブルにいる男たちが、ウェートレスにちょっかいを出していたところをクーパーが止めると、3人はクーパーのところへやってきて銃を向ける。
クーパーはすぐに反撃し、3人をのすと、キッチンへと行き「住所を紙に書け。もう1人のウェートレスの住所だ」とウェートレスに指示をする。
その間に、フライヤーで揚げている途中のフライドポテトを一旦上に上げ、そこに男らから奪った銃を入れると、渡された住所の紙を持ってそのまま外へ出て車を走らせるクーパー。

紙に書かれた住所のところに来たクーパーは、近くに「6」の数字が書かれた電信柱を見つける…。
そして、ドアをノックしてFBIだと告げると、出てきたのはローラだ。


「彼を見つけたの?」とクーパーに聞く彼女に「ローラ?」と聞くが反応はなく、「家を間違えている」と告げるローラ。
「君はローラ・パーマーではないと?」と尋ねるクーパーに怪訝そうな顔をして「ローラって?違うわ」と答える彼女は名前をキャリー・ペイジだと名乗る。
クーパーは「ローラと聞き、何も思わないか?」と問いかけても、「何を調べてるか知らないけど、私はその人じゃない」とキャリーは言い張る。
「父親の名前はリーランド、母親の名前はセーラ…」それを聞くと、ウェートレスはびっくりした表情になり、「奇妙だろうが、君はローラ・パーマーのはずだ。君を母親の家に連れて行く。以前君が住んでいた家に。これはとても重要なことだ」とクーパーが告げる。
「聞いて。普通ならあなたのような人が来たら、消えろと言うわ。ドアを閉めて追い返す。でも今は、ここを出てかなきゃ。複雑な事情がある。FBIと一緒なら助かるかも…行き先は?」と、キャリーも申し出に興味を持った様子だ。
「ワシントンのツイン・ピークス。ワシントン州だ」と聞いたキャリーは遠いかどうかを尋ね、かなり遠いと言われたことから、出発の用意をすることにした。
リビングのソファには、頭を撃ちぬかれたらしい男の死体がある…。
そして、白い馬の置物も…。
電話が鳴るがキャリーはまるでまったく聞こえていないかのように振舞う。
「ワシントンって北?コートが必要?」と聞くキャリーに「あるなら持って」と言うクーパー。
※テキサスのオデッサからワシントン州のスポーケンまでは車で約26時間かかる

2人はツイン・ピークスへと向かう

車で走る2人。「本当にFBIなの?」と聞かれクーパーはバッジを見せる。
キャリーは「これでオデッサとおさらばできる…」とつぶやいた。

夜道を走るクーパーとキャリー(ローラ)。


キャリーは後ろを走る車が気になるようで「誰かが後をつけてる?」と言うが、後ろの車は2人の車を追い抜いて先に行った。
「オデッサ…私は家をきれいにして、全部きちんとしようとした…。長い道のり…あの頃、私は若く何も分かっていなかった…」とキャリーはぽつぽつと思い出話をするが、どれも抽象的だ。
途中、ガソリンスタンドで給油し、やがてツイン・ピークスに入る。
「何か見覚えは?」とクーパーが尋ねるが、キャリーは「ない」と答える。

「あの家に見覚えは?」とローラの家の前に車を停めてクーパーはキャリーに聞くが、やはり彼女の答えは「ない」だ。
2人は車を降り、ゆっくりと家の方へ向かう。


ドアをノックすると、出てきたのは見知らぬ女性。
「セーラ・パーマーは?」と尋ねると「そんな人はいません」と女性は答え、セーラ・パーマーという人自体知らないと言う。
この家は持ち家で、誰から買ったかというとミセス・チャルフォントだと答える。
ミセス・チャルフォントが誰から買ったかについてはわからないと言う。
今の家の持ち主はアリス・トレモンドと言う。
チャルフォントもトレモンドも、『ローラ・パーマー最後の7日間』でローラに接触する人の名前なのだが…。

通りまで戻って、家を振り返ると、クーパーはゆっくりと道路の真ん中の方に何かを考えるように進む。
「今年は何年だ?」とクーパーが尋ねる。
やがて「ローラ!」と遠くで母親のセーラが呼ぶ声が聞こえたと思うと、ローラは叫び声をあげる。


すると、家の電気がすべて消え、そこは真っ暗闇に…。

ブラック・ロッジで、クーパーに何かを耳打ちするローラの写真が浮かび上がり、エンドロール…。

まとめ・感想

やられた…。
やられましたよ…、私の前章を見終わって感じた嫌な予感…。
的中しちゃいましたよ…。
やっぱりね、リンチ監督が丸く収めるわけなどなかったんです…!
ドにもドが2つつくほどの、ドドドSですね、リンチ様…。
いろんな伏線回収してくれることに感謝していたのに、ここに来て、25年前のシリーズ以上の謎を残して終わるなんて、どうしてくれるんだーーーーー!!!!!???

…どうやら、本国でもブーイングの嵐らしいです(笑)。

『善い』クーパーは復活したものの、また異次元の世界へ行くことにし、時間を超えてローラを助けるという行動に出たわけですね。
前章では、川のほとりに打ち上げられたはずのローラの死体は消え去ったので、1989年2月23日のローラ殺害については食い止めたのだと思うのですが、そこからの展開は、また壮大なミステリーとなってしまいました…。
結論、何がどうなったのか、誰にも分らない…。
いや、リンチ様の頭の中だけに、その結末は描かれていることなのでしょう…。

ローラの謎が深まるのは、百歩譲っていいとしても、オードリーの現在ぐらいはもうちょっと明かしてほしかったなぁ…。

ちなみに、本国では続編の可能性はなきにしもあらずのようではあるんですが、いまいち視聴率がふるわなかったことや、このシーズンを書き上げるまでには4年半もかかったりしたということもあり(25年のブランクを埋めるということもあって長い時間がかかったということもあるのでしょうけれど)、すぐに続編ができるというわけにはいかなそうで…。

でも、25年待てたんだから、あと数年ってことなら、リンチ様、私、待ちます。
だから、またあっと驚かせるネクストシーズン、絶対に作ってください!
ほんとに、頼みます!

…というわけで、観終わった後すぐは、その衝撃的な結末(というか尻切れトンボ加減)に憤死しそうになったのですが、少し落ち着いた今となっては、リンチ監督の偉大さを崇め奉っております。

 

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