ツイン・ピークス The Return/第17章のあらすじ・ネタバレ・感想 ~2人のクーパーがやってきたのはツイン・ピークス保安官事務所~ | VODの殿堂

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ツイン・ピークス The Return/第17章のあらすじ・ネタバレ・感想 ~2人のクーパーがやってきたのはツイン・ピークス保安官事務所~

   
 

タイトル:「ツイン・ピークス The Return」第17章
放送局:SHOWTIME
放送期間:2017年5月21日~9月3日
キャスト:カイル・マクラクラン、シェリル・リー、ジェームズ・マーシャル、ロバート・フォスター、ハリー・ゴアス、キミー・ロバートソン、デヴィッド・リンチ、ミゲル・フェラー、ローラ・ダーン、ジェイク・ウォードル、ジョン・ピラクセロ、ジェームズ・ベルーシ、ロバート・ネッパーほか
閲覧したVOD:WOWOWオンデマンド(2017年12月24日まで配信)

『善い』クーパーが完全復活して、ミッチャム兄弟とツイン・ピークスへ向かうことになった前章!
一気に話が進み始めました!

残すところあと2話で、どういう結末へと話が向かっていくのか…。
『善い』クーパーと『悪い』クーパーは直接対決になるの!?

もう四の五の言わずに、とにかく先を見ていくことにしましょう!

『ツイン・ピークスThe Return』配信先一覧
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Amazonプライム・ビデオ
※配信状況は2019年10月10日(木)時点のものです。
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あらすじ

『ジュディ』の正体とは…?

サウスダコタのホテル。
ダイアンが撃たれて消え去った直後。
「私はどうしても撃てなかった…」と銃を手にしながらうつむくゴードン。
「年のせいだ。年を取って弱くなった」とアルバートに言われながらも、3人はワインで乾杯すると、ゴードンは25年間隠してきたことがある…とアルバートとタミーに語り始める。
「ブリッグス少佐は姿を消す前に、私とクーパーにある存在を発見したと言った。それは極度な負の力で、かつて『ジャオデイ』と呼ばれた。時間がたち、その名は変わって『ジュディ』となった。少佐とクーパーと私はジュディを探そうとした。だが少佐の身に何かが起こった。クーパーにもだ。フィリップ・ジェフリーズは通常の意味ではもはや存在していないが、同じものを探していると私に言って姿を消した」


どうやら『ジュディ』に近づこうとする者たちの行方が次々に分からなくなっているようだ…。
さらにゴードンは話を続ける。
「クーパーが私に言った最後の言葉は、『もし私が他の者のように消えたら、なんとしても見つけてくれ。2羽の鳥を1つの石で殺すつもりだ』というものだった。今は『2人のクーパー』が問題だ。つい最近、情報屋をやっていたレイ・モンローが、次のような謎めいたメッセージを残した。『刑務所にいたクーパーが座標を知りたがっている。ブリッグス少佐という人物が残した座標を』これを隠してきたことを許してくれ。この件が適切に進展したかは不明だ。クーパーから連絡がくるはずだが…」

するとそこに、ラスベガスのFBIヘッドリーがゴードンに電話をしてくる。
「ダグラス・ジョーンズを見つけました。ですが、居場所が不明です。ベッドが空です。部下が情報を送りました」
病室で話すヘッドリーが、ゴードンの名前を出したことで、社長が「彼にダギーからメッセージがある」と電話を替わる。
「私はトルーマン保安官のところに向かう。今、ラスベガスは2時53分。その3つの数字を足すと、完成の数字である10になる」
そのメッセージを聞いたゴードンは「ダギーがクーパーか!? どういうことだ!」叫ぶ。
送られてきた情報を参照し、「ダギーの車が爆破されて、殺し屋に襲われ、ギャング2人と一緒にいたらしく、壁のコンセントにフォークを刺して感電…」と、ここまでの『善い』クーパーの状況を報告するタミーとアルバート。
「これは間違いなく『青いバラ』事件だ!」とゴードン。
「彼は今朝まで昏睡で入院していました」とタミーが言うと「準備しろ、彼が向かうところへ我々も向かう!」とFBI班もついに動く。

先にツイン・ピークスへ到着したのは…?

夜のツイン・ピークス保安官事務所。
まぶたを縫い付けられている女性は、留置所のベッドに横たわりながら、また声にならない声を出しはじめ、やがて、より大きな声で手を上に上げながら叫び始める。

グレート・ノーザン・ホテルのベンのもとにワイオミングから電話がかかってくる。
身分証を持っていない男がベンの弟だと名乗り、双眼鏡が人を殺したとも言っているという。
「弟のジェリー・ホーンだ…」と答え、帰らせる手配をするというベンに、ジャクソンホール警察のウィリアムズは「服を送ってくれ。保護したときに全裸だったんだ」と話す…。

朝になり、森のふちに『悪い』クーパーの車が停まっている。
あの煙が立ち込める森の中の座標の場所にたどり着いたようだ。


空中に、別次元への入り口の渦巻きが現れると、『悪い』クーパーの姿が消える。

ブリッグス少佐の顔が浮遊する部屋。
そこには巨人もいる。


スクリーンに映されているのはどこかの家で、その部屋の奥から見える場所には、烏帽子型の装置が無数に並んでいる。
スクリーンの中に『悪い』クーパーが現れると、現実のその場所に彼が移動した。
それを察知したのか、まぶたを縫い付けられた女性が突然怯えたように起き上がる。
『悪い』クーパーがたどり着いていたのは、ツイン・ピークス保安官事務所の前だった…。
クーパーを見つけた駐車場のアンディが、彼に話しかける。
「クーパー捜査官ですよね! みんなで話してたんですよ!」
「やあ、アンディ…」とぎこちない笑顔で返す『悪い』クーパー…。

留置場の女性は、焦って何かを言おうとしているが言葉にならない…。
その様子を見ていたチャドが、自分のブーツのかかとに隠していたカギを取り出す…。

『悪い』クーパーは保安官事務所の中へ…

保安官事務所の外でアンディは『悪い』クーパーと話を続けていた。
「あなたを見ればみんな喜びますよ!」
「俺もみんなに会いたいよ…」というクーパーに、「中に入ってください。コーヒーを入れますよ!」と中へ招き入れるアンディ。
クーパーの姿を見て喜ぶルーシー。
そして、アンディはフランクをトルーマン保安官だと紹介する。
クーパーはフランクを見て怪訝そうに「トルーマン保安官?」と言い、フランクは「私はフランク・トルーマン。ハリーの兄だ」と自己紹介をして握手を交わす。
アンディとルーシーは2人で笑顔を交わすが、その直後アンディの顔が曇り、森の中の別次元で見たことを思い出す…。

チャドは隠し持っていたカギで独房の扉を開け、外へ出る。
フランクの事務所でイスに座るクーパーに、アンディがコーヒーをすすめるが、結構だと断るクーパー。


アンディはホークを呼びに行く。

「クーパー、クーパー」とフランクが言い、「俺がそうだ」と言うクーパー。
会話が途切れがちで、話は全く進まない…。

留置場の奥の武器庫から、チャドが銃を奪ってゆっくり外へ出ようとする。
そこへ、ホークを探しに来たアンディが…。
チャドはアンディに銃を向け、ゆっくりと近づく。
そして…フレディの独房の前にチャドがきたとき、フレディが右の拳で独房の扉をたたくと開いた扉がチャドに直撃。
チャドは倒れる。

保安官事務所に電話がかかってきて、ルーシーが応答。
電話の主を聞いて驚くルーシー。

フランクはクーパーに「なぜツイン・ピークスに戻ってきた?」と尋ねると「やり残したことが…」とニヤリと笑って答える。
そこにルーシーから内線で、とても重要な電話なので外線電話を取るようにと言われるフランク。
その電話は『善い』クーパーからで「クープだ。FBI特別捜査官のデイル・クーパーだ」と告げられ、フランクは、もう1人のクーパーを目の前にして困惑する。


「フランク・トルーマン。ハリーの兄だ」と言うフランクを見て、『悪い』クーパーの表情が変わる…。
「今どこだ」と聞かれた『善い』クーパーは、ちょうとツイン・ピークスに入ったところで、「コーヒーはあるか?」と聞いてくる。
黙っているフランクに、『悪い』クーパーが銃を抜き、フランクも銃を抜くが…。
先に銃を撃ったのはクーパーで、フランクの帽子が少し浮いた。
だが、倒れたのはクーパーだ。
異変を察知したルーシーが、部屋の外からクーパーを撃ったのだ!
銃声を聞いた電話の向こうの『善い』クーパーが「どうした!?」と聞く。
銃声を聞いた留置場のアンディは「全員上に行け!」と指示。
「彼は死んだようだ。クーパー捜査官」と言うフランクに、「その体には触るな!」と『善い』クーパー。
そこへ、留置場にいたみんながやってきて、ホークも駆けつける。

『悪い』クーパーとボブの最後

部屋がだんだん暗くなり、またあのホームレス風の男3人が幻影のように現れると、『悪い』クーパーの体をごそごそと押し始める。


そこへ『善い』クーパーが到着!
一種の蘇生処置をとられた『悪い』クーパーの上に、ボブの顔が浮かび上がった黒い球体が現れた。


クーパーに襲い掛かるボブ、その球体の前に立ちはだかったのはフレディだ!
クーパーが「君はフレディか?」と、フレディの存在を事前に知っていた様子。
「これが僕の運命だ」とすっくと立つフレディに、ボブは容赦なく襲い掛かり、フレディは倒れるが手袋をはめた右手でボブの球体を叩く。
床に落ちた球体を渾身の力で床に叩きつけると、床から火が噴き出し、球体も燃え尽きたか…と思ったがそこからまた球体がフレディに襲い掛かる!
「お前を俺の死体袋に入れてやる」と襲い掛かってきたボブを、フレディが渾身の力でもう一度殴ると、球体はバラバラになり消えてしまった。

『善い』クーパーは『悪い』クーパーの左手の薬指にあの指輪をはめる。
すると、『悪い』クーパーの体はゆっくりとその場から消え、指輪はブラック・ロッジの床に乾いた音を立てて落ちた…。

クーパーはフランクに、グレート・ノーザン・ホテル315号室の鍵を持っているかと尋ねる。
「なぜそれを知ってる?」と聞き返すフランクに、「ブリッグス少佐から聞いたんだ」と答えるクーパー。
フランクは鍵をクーパーに手渡す。
そして、クーパーはまぶたを縫い付けられた女性を見て、何かを思い出そうとするような表情をする。
そこにやってきたのはボビー。
クーパーはボビーに語り掛ける。
「ブリッグス少佐は…君の父親はこうなると知っていた。昔のことだが、君の父親はある情報を知り、ゴードン・コールと共に調べた。彼がちょうど来たぞ」
やってきたのは、ゴードン、アルバート、タミーのFBI班だ。


「そして我々が今日集まった。いくつかのことがこれから変わる。過去が未来を決めるのだ」
そこにキャンディたちがサンドイッチを持ってくる。

「フランク、ハリーによろしく」と言うクーパーのもとに、まぶたを縫い付けた女性が慌てて駆け寄り、2人は手を合わせる。
すると、女性の顔が黒く燃えるようになり、そこにブラック・ロッジが映し出される。
やがて周囲もブラック・ロッジとなり、そこに肉片のような塊が浮かぶと、その中にはダイアンの顔が。
そしてクーパーの目の前にまぶたを縫い付けられた女性の代わりに現れたのは、真っ赤な髪のダイアンだった。


2人はキスをして、「クーパー。本物ね」とダイアンが言う。
「全部覚えてるか?」とクーパーが尋ね「ええ」とダイアンが答える。
部屋の時計の針が行ったり来たりしている…。
「我々は夢の中に生きてる。また君たちに会いたい。君たちみんなに」と言うと、突然部屋が暗くなり、クーパーはゴードンを呼び、ゴードンもまたクーパーの名を呼ぶ。
すると、クーパーとゴードン、ダイアンの3人だけが暗闇を歩いていく。

『善い』クーパーはさらなる旅へ…

3人がやってきたのは、あの共鳴音がするグレート・ノーザン・ホテルのボイラー室だ。
そこにあるドアを315号室のカギで開けたクーパーは「私はこの中に入る。君たちはついてくるな」と言い、ダイアンとハグをする。
ゴードンも「君を忘れない」と言ってクーパーと握手。
ドアを開けると、共鳴音はより強く鳴り響く…。
「カーテンコールで会おう」と言い、クーパーは中へと進むのだった。

暗闇から片腕の男が出てきてつぶやいたのは、あの文言だ。
「来るべき過去の闇を通して、魔術師は見たいと望む。1人の者が2つの世界の間で唱える。『火よ 我とともに歩め』」

片腕の男とさらに奥へ進むクーパー。
突き当たりの階段を上へと上っていき、外に出ると、そこはあのコンビニエンス・ストアの屋上だ。
先の部屋に入って、フィリップを呼ぶと「頼む。特定してくれ」と言われる。
「1989年2月23日だ」とローラが殺された日を告げるクーパー。
「見つけてやる。この中は滑りやすい。再会できてうれしいよ、クーパー。ゴードンに会ったらよろしく。彼の記憶に残るのは非公式版だ。ここで君はジュディを見つけることになる」とフィリップが話す。
「誰かがいるかもしれない。君はこれを私に求めたのか?」と言うフィリップの煙の中から浮かび上がったのは、指輪に書かれていたフクロウの絵。
それが分裂してひし形が2つあわさった形になったかと思うと、丸みを帯びて8の数字(∞)になり、その数字の中を黒い玉が動き、やがて止まった。
「これだ。入ってもいいぞ。クーパー忘れるな」
「電気だ」

25年前のあの夜に戻り、ローラを救おうとするクーパー

25年前、家を抜け出してローラがジェームズのバイクで走り去る。
それを窓から見ている父親リーランド。
映画『ローラ・パーマー最後の7日間』の1場面だ。
ジェームズとローラがバイクを下りて話しているところの近くにクーパーが現れる。


「君は僕を愛してる。僕も君を愛してる」というジェームズにローラは「愛してるわジェームズ。2人でどこかに消えたい」とキスをする2人。
「彼があなたを殺すかも…」と言い、ローラが何かを見て叫ぶ、その先に見えていたのはクーパーの姿だった…?
「目を開けてジェームズ。あなたは私を知らない。私には秘密があるの。ドナでさえ知らない。あなたのローラは消えたの。今はこの私だけ」と言うと、ジェームズに中指を突き立てるローラに、ジェームズはキスをする。
だが、ローラは冷めた感じで「もう家に送って」と言う。
ある交差点に差し掛かったところで、ローラは無理やりバイクから降り「愛してるわジェームズ」と叫んで森の中へと入る。
ジェームズはバイクで走り去った。

その後、ローラは森の中でレオとジャックたちと合流するのだが、その前にクーパーの姿を見るローラ。
「あなたは誰?前に会った?待って…夢の中で見たわ。夢の中で…」
クーパーは何も言わず、手をローラに差し伸べ、ローラはその手を握る…。

ビニールに包まれ、川のほとりに打ち上げられたローラの死体が消える…。
モノクロだった映像がカラーになり、クーパーはローラの手を引いて「家へ帰るんだ」と告げ歩き出す。

ローラの死体が見つかった日の朝のシーン。
化粧をするジョシー、そしてキャサリンに釣りに行くと告げて外へ出るピート。


25年前、ピートは家を出たところで、川のほとりのローラの死体を見つけるのだが、死体がない今、ピートはそのまま釣りへと行くのだった…。

現在?のパーマー家。
セーラが悲鳴を上げ、割れた酒瓶でローラの写真を叩き割っている…。

ローラの手を引いて森を進むクーパー。
だが途中で奇妙な音とともにローラは消えてしまい、彼女の叫び声だけがあたりに響くと、その叫び声も遠ざかってやがて消えてしまった…。

まとめ・感想

大団円とはこのことです!
クーパーを囲んで、ツイン・ピークス保安官事務所のみんなも、FBIのみんなも、そしてミッチャム兄弟も(笑)、ボブが消滅し、本物のダイアンの復活を祝いました!
本国では、この17話目と18話目がラストエピソードと位置付けられていたようで、最終章の前半が本章だったわけです。
旧シリーズの最後の後味の悪さを考えると、こんなに和やかで笑顔に満ちたシーンが描かれるとは…リンチ監督、丸くなったねぇ…(しみじみ)。

しかしまぁ、本当にハラハラしました。
ツイン・ピークス保安官事務所に先に到着したのが、なんと『悪い』クーパーだったわけで、アンディも無邪気に対応しちゃってるし!
でも…アンディはコーヒーを断るクーパーに、本能的に違和感を覚えたみたいですね…。
さらに、『善い』クーパーが電話をかけてきたことで、ルーシーも「おかしい」と気づいて行動に出たわけです。
まさかのルーシー、大手柄!

さらに現れたボブをやっつけたのは、マーベルキャラ(笑)のフレディくん!
血みどろになりながらも、「これが僕の運命だ!」なんて、あのボブに立ち向かうなんて、健気で泣かせるぅ…。
まさかの新キャラ、とんでもない活躍ぶりを見せてくれました!

『善い』クーパーと『悪い』クーパーが直接対決するのだろう…と勝手に思い描いていた展開は見事に外れましたが、とにかく一件落着。
でも…このエピソードが最後にいくにしたがって、なんだか不穏な雰囲気に…。
クーパー、みんなに別れを告げてるよ…?

やっぱりこのまま終わらせてくれないのですね、リンチ監督…!(涙)

クーパーがフィリップに頼んで向かった先は、なんと25年前、ローラが殺された日の夜じゃないですか!
映画版『ローラ・パーマー 最後の7日間』のローラの最後の夜のシーンをうまくつなげて使っていくリンチ様。
本当に25年後のこのときを予測してたんですか…?
リンチ監督自身が、空中の渦巻きの奥へ自由に出入りし、時間を超えてるんじゃないかと思わせるような展開に、もうこっちはビビるしかありません…。
しかも、ローラ・パーマーは殺されなかったというところまで持っていく力技にはあっぱれとしか言いようがない!

…っていうか、あと1話でどういう風にストーリーを持っていくのか…。
超期待しつつも、なんだか…嫌な予感がしてきた…よ……。

 

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