タイトル:「ツイン・ピークス The Return」第14章
放送局:SHOWTIME
放送期間:2017年5月21日~9月3日
キャスト:カイル・マクラクラン、グレイス・ザブリスキー、ジェームズ・マーシャル、ダナ・アッシュブルック、ハリー・ゴアス、ロバート・フォスター、マイケル・ホース、デヴィッド・リンチ、ミゲル・フェラー、モニカ・ベルッチ、デヴィッド・ボウイほか
閲覧したVOD:WOWOWオンデマンド(2017年12月24日まで配信)
きゃ~~~~~!
ミッチャム兄弟と、すっかり大親友になってしまった『善い』クーパーですが、トッドの指示通り、トニーが今度は暗殺しようと企みました…。
でも…この暗殺も結局失敗。
小心者で、案外いいヤツだったトニーは良心の呵責に耐え切れず、ダギー暗殺を思いとどまり、社長に洗いざらい告白するのでした…。
ええ話や…(笑)。
『善い』クーパー、すごい強運の持ち主です(ジャックポット出しまくっても、まだまだ運を使い切っていない)。
その一方で、『悪い』クーパーも絶好調で恐るべき怪力を披露。
レイから欲しい情報は全て手に入れると、迷わずレイをあの世に送りました…。
かつ、まさかのリチャード・ホーンとのニアミスが!
やっぱり『悪い』クーパーとリチャードとは、何かしら関係があるみたいですね…。
そして、『悪い』クーパーは、この後どこへ向かうのか…?
オードリーも登場しましたが、前回にも増して支離滅裂になってきています。
ロードハウスの場所すらわからないし、「自分が自分でない気がするの」と意味深なセリフも…。
だんだんと、『善い』クーパーと『悪い』クーパーの距離が縮まってきているような気がしてならない不安を抱えながら、さて、次の章へと進みましょう!
『ツイン・ピークスThe Return』配信先一覧 | |||
動画配信サービス | 配信状況 | 見放題 | 配信先 |
---|---|---|---|
U-NEXT | ![]() |
||
hulu | ![]() |
||
dTV | ![]() |
||
Amazonプライム・ビデオ | ![]() |
あらすじ
ついにFBI班、ラスベガスに接点を見つける!
サウスダコタのバックホーン警察から、ツイン・ピークス保安官事務所に電話をかけなおすゴードン。
トルーマン保安官から連絡をもらったため、かけなおしてきたらしい。
トルーマン保安官と聞き、ハリーと思い込んでいるゴードンに、フランクは彼の兄だと説明する。
「変な話だが、副所長のホークが見つけたものが、ローラ・パーマーの日記で、そこに2人のクーパーのことが書いてあるのを知らせておこうと思って」とフランク。
それを聞いたゴードンは「この件については何も言えないが、感謝する」と言って電話を切る。
アルバートは、タミーに『青いバラ』計画を進める発端となった事件の説明をする。
1975年にワシントン州で2人の捜査官が殺人事件を調べ、ロイス・ダフィーという女を逮捕しにモーテルへ向かった。
銃声を聞いてドアを蹴破ると、中には2人の女性が。
1人は腹を撃たれて瀕死、もう1人は部屋の隅で持っていた銃を落とした。
撃たれた女がロイス・ダフィーで、「私は青いバラのよう…」と言って、微笑んで死に、死体はその場で消えると、部屋の隅で悲鳴を上げた女もロイス・ダフィーだったというのだ。
彼女には双子の姉妹はいない。
ロイスは殺人を否認し続け、裁判を待つ間に首をつって死んでしまったのだが、このロイスを逮捕したのは、ゴードンとフィリップ・ジェフリーズだったのだ。
「さて、君がすべき質問は?」と問いかけるアルバートに、「青いバラの意味は? 自然界に『青いバラ』はない。不自然なものよ。死んだ女性も不自然で魔法みたい。化身(トゥルパ)よ」と答えるタミー。
アルバートは一言「見事だ」とタミーの推理を褒める。
そして、ゴードンたちの部屋にダイアンもやってくる。
「君がクーパーと最後にあった夜、ブリッグス少佐のことを彼は話したか?」とダイアンに尋ねると、「あの夜のことは話したくない…。でも、ええ話したわ」とダイアンは答える。
それを聞いたゴードンは「少佐に関する古い事件を調べてきた。25年前に政府施設の火災で死亡したと思っていたが、バックホーンで数日前に死亡。そして胃の中からは、『ダギーへ 愛をこめて ジェイニーE』と刻印された指輪が見つかった」と説明すると、それを聞いたダイアンは驚愕する。
「私の片親が違う姉妹がジェイニーで、彼女の夫の名前はダグラス・ジョーンズ。彼を誰もがダギーと呼んでる。彼女たちはラスベガスに住んでると思う。疎遠だったから何年も話してない」というダイアン。
早速ラスベガス支部に電話をするゴードン。
「ダグラス・ジョーンズとその妻が2つの殺人事件に関わっていて危険かもしれない、十分注意しろ。最優先事項だ。連絡をくれ」
それを聞いたラスベガス支部のスタッフは、街には23人のダグラス・ジョーンズがいるのに…と途方に暮れる。
ゴードンはトルーマン保安官の言った「ローラ・パーマーの日記に『2人のクーパー』の記述があった」ということと、昨夜見たというモニカ・ベルッチの夢のことを話しはじめる。
パリで捜査をしているゴードンのもとに、モニカが電話してきて話があるのでカフェで会おうということになったのだという。
彼女とカフェで会ったとき、クーパーがそこにいたが、その顔は見えなかった…。
「モニカは愛想がよく、彼女の友達も一緒にコーヒーを飲んだんだ。そして彼女は古い決まり文句を口にした。『私たちはみな、夢の中に生きているようなものよ。でもその夢を見てるのは誰?』」
強烈な不安がゴードンを襲い、モニカが視線を転じたので、それを追うと、そこには旧フィラデルフィア支部にいた頃の昔のゴードン自身の姿を見る。
映画『ローラ・パーマー 最後の7日間』の一場面で、夢について心配するクーパーの話を聞いていたときにフィリップ・ジェフリーズが現れたときの姿だ。
フィリップは「これを誰だと思う?」とクーパーを指さして言っていた。
ゴードンの話を聞き、その場に一緒にいたアルバートも、そのことを思い出してくる…。
ツイン・ピークス保安官事務所班、少佐の残した座標の場所へ
ツイン・ピークス保安官事務所。
おもなメンバーが会議室に集まったところで、チャドを逮捕。
フランクたちはチャドの悪事をお見通しだったようだ。
「後悔するぞ」と何度も言うチャドに有無を言わせず、バッジを奪って収監する。
「何カ月も見張ってきたんだ」とフランク。
フランク、ホーク、アンディとボビーは、みんなでリュックをかついで森の中へと入っていく。
森をかなり歩いてきたところで、大きな木の根元から幹にかけてが残った木の残骸のようなもののところにたどり着いた。
その木を指して「これが、ジャック・ラビットの宮殿です」とボビー。
そこの土をポケットに入れて、東へ253ヤードのところに向かう一行。
すると、その場所には白い煙が立ち込め、稲光のように、時折白い閃光が放たれていて、さらに、そこには全裸の女性が倒れている…。
その彼女はまぶたを縫い付けられている、紫色の異次元の部屋にいた女性で、言葉にならない声を出している…。
そのとき、時間は2:53に。
空中に渦を巻いて異次元への入り口が現れ、4人はじっとその渦の奥を見つめる。
すると、アンディの姿が消え、とある部屋のソファに座った。
向かいのソファに巨人が座る。
「私は消防士だ」と言って、右手を上げる巨人。
するとアンディの手には奇妙な形の物体が現れる。
頭上には丸い天窓があり、それを見つめるアンディ。
すると、その窓の向こうに、古いコンビニエンスストア、「火はあるか?」と聞くホームレス風のニット帽の煤けた顔の男、ブラック・ロッジの赤いカーテンやローラの写真などが次々と映し出され、最後はまぶたが縫われた女性の映像となる。
さらに、『善い』クーパーと『悪い』クーパーの2人、アンディがルーシーを保安官事務所の廊下のどこかへ連れていくところなどが現れ、6番の数字の電柱も見える。
アンディが手にした何かに煙が吸い込まれると、アンディの姿はソファの上からさっと消え去る…。
宮殿のところに戻った4人と、女性を抱きかかえたアンディ。
「この人を運ぼう。重要な人だし、命を狙われている。ケガはない。留置場に入れれば安全だ。誰にもこのことは言わないで」とアンディが主導で女性を運ぶ。
「我々に何が起きた?」とフランクがつぶやくが、「分からない。『何か』だ。何も覚えていない」とホークが返す。
保安官事務所に戻った一行は、女性を留置所に連れて行くと、アンディは彼女にパジャマを着せ、房のベッドに寝かせる。
ロンドンから運命に導かれてやってきたフレディ
グレート・ノーザン・ホテル。
警備員の2人が裏口でくるみを割っている。
そのうちの1人は、ジェームズ・ハーリーで、もう1人のフレディはもうすぐ23歳の青年だ。
フレディは右手に緑色のゴム手袋をはめているのだが、その手でくるみを割ろうとするとあまりの力にくるみが粉々になっている。
このゴム手袋を取ろうとしたら流血したほどで、フレディの身体の一部になっているらしい。
そしてフレディは自分の身に起こったことをジェームズに話しはじめた。
「ロンドンの実家にいた6カ月くらい前のことなんだが、友達と飲んだあと、1人で帰る途中に近道の路地に入って変な気持ちになった。何もせず毎晩パブで飲んでる。人の役にも立たずに…。路地に箱が積んであったから飛び乗ってみると、突然ぼくは、空気の渦でできた巨大なトンネルの中に吸い込まれ、気が付くと空中に浮かんでいた…」と語るフレディ。
なんとフレディも異次元の部屋に行ったことがあるというのだ!
「そこに男がいて、彼は自分を『消防士』と名乗ると、『近所のホームセンターに行け。緑色の園芸用手袋が見つかる。開いてるパックに右手用だけ残ってるんだ。それを買い、右手に手袋をはめろ。お前の右手は杭打機のパワーを得る』と言った」
フレディは言われたとおりにホームセンターに行くと、消防士の言うとおりで、開いてるパックに右手用だけが入った園芸用手袋を見つけた。
フレディがそれを買おうとしたら、店員は未開封のものを買えと言うので、フレディがどうしてもこの片方だけのものが欲しいから、一そろえ分のお金を支払うと言っても、店員はどうしても売れないと言い張る。
この店員は融通を利かせるのは仕事の範囲外というような『範囲外野郎』だったのだ。
「とにかくこれを買うと金を置いて出口へ向かったら、店員は追いかけてきて、開封しているものは売れないと叫ぶ。だから、店を出て駆け出して逃げようとした。その途中で右手に手袋をはめるために足を止めたときに、範囲外野郎にタックルされて滑って地面に倒れたんだ…」とフレディ。
そこで彼の自衛本能が働き、手袋をした手で店員を殴ると、首の骨が折れたようだったという…。
そして、そのときにフレディは空中で会った男が言ったことを思い出した。
「手袋をはめたら、ツイン・ピークスに行け。アメリカのワシントン州にある町だ。そこでお前は運命を見出す」と。
ここまで聞いたジェームズは、「すごい話をありがとう、なぜその消防士は君を選んだのかな?」と尋ねる。
「『なぜ僕なの?』と聞いたら、『君じゃだめか?』と聞かれたんだ。それで、ワシントン州へ向かうためのチケットを取りに行くと、すでにチケットは用意されていたんだ…」
ホテルの地下にあるボイラーを見にいくジェームズ。
そこには、ホテルの客室でベンとビバリーが出どころを探そうと調べていた共鳴するような音が聞こえている…。
セーラ、とんでもない事件を起こす…!
エルクズ・ポイント・#9というバーにローラの母セーラがやってきてカウンターに座ると、ブラッディ・マリーをオーダーする。
セーラの隣に、カウンターの奥で飲んでいた男がやってきて「今夜は独りか」と聞いてくるので「かまわないで」と言うセーラ。
「ここは自由の国だから、好きな席に座る」と言って動こうとしない男は、卑猥な言葉でセーラを侮辱し始めた。
セーラは男に向かってまっすぐ正面を向くと、以前にローラがブラック・ロッジでしたように、自分の顔の額から内側を、くりぬいたように開き中を見せる。
中には黒いモノクロの世界。鋭い刃物のようなものが飛び出したかと思うと、手のシルエットや大きい口が見える。
「これとファックしたいか?」と言い、セーラは顔をもとに戻すと、すばやく男の喉元にかみついて、男は血まみれになって倒れる…。
我に返ったセーラは悲鳴を上げると、目の前に倒れた男は首が半分えぐれた状態だ。
駆け付けた店員が「このままじゃ済まない」と言うと、冷静に「実に謎めいているわ」と答えるセーラ。
ロードハウスの女の子が語るのは…?
ロードハウス。
女の子2人がビリーについて話している。
オードリーが「捜しに行く」と言っていたビリーのことか…。
ビリーを見たかと尋ねられた女の子は、「この2日見ていない」と答えると、「あんたが最後に見たのよ」ともう1人が言う。
その最後にビリーを見たときのことを話し始める女の子。
「すごく怖かった。キッチンに私とママと、おじさんもいたかな…。窓の外にビリーが見えた。180センチの柵を跳び越えて裏庭に着地し、裏口に突進した。そのとき、窓越しに私を変な目で見て、キッチンによろめくように入ってきたの。私もママも悲鳴を上げたわ。彼の鼻と口から血が出てた。シンクに頭を出すと血が滝のように流れた。私たちを見た彼は変な目つきで血だらけ。そして外に飛び出していった」という…。
何がなんだか分からず対処のしようがなかったという彼女だが、ビリーと母親がいい仲だと言う。
「ママの名前は?」
「ティナ」
キッチンに10秒くらいしかおらず、すごい勢いで外に駆け出して行ったビリーの後に残された血痕を、ティナとその娘が苦労してきれいにしたらしい。
そしてもう一度女の子は言う。
「あの時おじさんはいたっけ…?」
まとめ・感想
ブリッグス少佐が25年前に残した座標の場所に行ったツイン・ピークス保安官事務所のフランク、ホーク、アンディとボビー。
そこにはまぶたを縫い付けられた女性が倒れていて、異次元への扉も現れました!
そしてまさかの…! 異次元の部屋へと導かれたのはアンディ!(雰囲気としては絶対にホークに白羽の矢が立つと思ってたのに)
何が起こったのかは、視聴者である我々も分かりませんが…、とにかくアンディは大役を務めたのでした!
さらにここに来て、フレディという新キャラが登場!
なんだかマーベルコミックのキャラみたいな設定で(笑)、緑色の手袋をはめた右手が超怪力という好青年です。
彼の話を聞くと、彼も異次元に旅をして、そこで巨人に出会ってお告げを聞き、律儀にそのとおりに行動したというつわものだということが分かりました。
手袋をはめた右手が超人級となり、さらにツイン・ピークスにまでやってきたというたいした男です!
フレディという名前に、しかも右手が怪物みたい…って…その設定『エルム街の悪夢』へのオマージュなのかしら…(笑)。
FBI班も、ついに今回はラスベガスのダギーに行きついたこともあり、話はさらに進みそうですね!
でも、ローラの母のセーラは、どう考えても殺人犯になっちゃって…どうなっちゃうんでしょうか…?
そして、ロードハウスの女の子2人の会話はオードリーの話につながって…?
いよいよストーリーがクライマックスに向かって動き出している感がプンプンしてきましたよ~!
どう転がっていくのか…残すところあと4話です!

子どものころから映画大好き! ヒマさえあれば、むさぼるように映画を観るアラフォー女子。いまはドラマ『チェルノブイリ』のビッグウェーブに飲み込まれてます。
この記事へのコメントはありません。