ツイン・ピークス The Return/第11章のあらすじ・ネタバレ・感想 ~ミッチャム兄弟と『善い』クーパーの対峙~ | VODの殿堂

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ツイン・ピークス The Return/第11章のあらすじ・ネタバレ・感想 ~ミッチャム兄弟と『善い』クーパーの対峙~

   
 

タイトル:「ツイン・ピークス The Return」第11章
放送局:SHOWTIME
放送期間:2017年5月21日~9月3日
キャスト:カイル・マクラクラン、メッチェン・アミック、ダナ・アッシュブルック、キャサリン・E・コールソン、ロバート・フォスター、マイケル・ホース、デヴィッド・リンチ、ミゲル・フェラー、ローラ・ダーン、アマンダ・セイフライド、ジェームズ・ベルーシ、ロバート・ネッパーほか
閲覧したVOD:WOWOWオンデマンド(2017年12月24日まで配信)

暗殺計画は回避されたと思ったら、次はどうやらカジノ経営者のミッチャム兄弟に命を狙われることになった『善い』クーパーことダギー。
『悪い』クーパーの組織力には目を見張るものがあります!
でも、ゴードンたちFBIグループも『悪い』クーパーに迫る捜査を進めていますし、攻防戦は一進一退といったところか…。
折り返し地点をすぎても、まだまだ赤ん坊のような『善い』クーパーが心配です。

それ以上に、極悪人のリチャード・ホーンを誰か、早く止めてください!
こいつを止められなければ、ツイン・ピークス保安官事務所の最大の汚点になることは間違いなしの由々しき事態。

…というわけで、今回はどこまで話が進むのか、ハラハラしながら観ますよ!

『ツイン・ピークスThe Return』配信先一覧
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Amazonプライム・ビデオ
※配信状況は2019年10月10日(木)時点のものです。
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あらすじ

ベッキー、ご乱心!

キャッチボールをする3人の少年。
道路に転がっていったボールを取りにいった少年が見つけたのは、頭から血を流して這ってきたミリアムだった…。

誰かからの電話を受けて「車なんてないわよ!」と悲鳴をあげるベッキー。


すぐに母親のシェリーに電話をしたベッキーは、スティーヴンのことですぐに車がいるのだと半狂乱で伝えると、それを聞いたシェリーは慌てて店を出る。
ベッキーはソファの下に隠していた銃を手に取り、急いでやってきたシェリーから車のカギを奪い取ると、「あいつなんて嫌いよ!」と言いながら、シェリーの車に乗って出て行こうとする。
シェリーはそれを必死で止めようと、走り去ろうとバックする車のボンネットに乗っかりフロントガラスにつかまってまで訴えるのだが、ベッキーはシェリーをボンネットから振り落として走り去る…。

騒ぎを聞きつけたカールがシェリーを見つけ、ダイナーまで送ってほしいというシェリーを車で送っていく。
車の中からシェリーがノーマに電話して、どうすればいいか尋ねると、ボビーに連絡すれば?と言われるがシェリーはためらっているようだ。
その横で、カールは無線で保安官事務所のマギーを呼び、ボビーにつないでもらうと、ベッキーがシェリーの車で銃を持って出て行ったということを伝えるシェリー。

アパートの一室に着いたベッキーは、ドアを叩いて大声でスティーヴンを呼ぶが、返事はない。
隣人が「さっき出て行ったから留守よ」と言うと、怒りの収まらないベッキーは、ドアに向かって銃を撃つ。


そのころ、スティーヴンと浮気相手らしい女は、アパートの別の場所に隠れて、息を潜めていたのだった…。

別次元の入り口、現る!

サウスダコタのバックホーン。
ゴードンたちFBI班と、マックレイ刑事、そしてヘイスティングスが少佐を見たという場所にやってくる。
空き家とコンテナの間に、ホームレス風のヒゲにニット帽の1人の男の黒い影が、幻のように見えたり消えたりしていて、それは、ヘイスティングスのほかに、ゴードンとアルバートにも見えたようだ。
柵の穴をくぐり、空き家の方に近づいたゴードンは、空に渦を巻く別次元への入り口らしきものを見る。


空に見える入り口に向かって手を上げるゴードン。
別次元の入り口の奥に、レイに撃たれた『悪い』クーパーのところに現れたのと同じ、ホームレス風の顔が黒く煤けた3人のヒゲの男たちがいるのが見える…。
ゴードンの姿が吸い込まれるかのように消えそうになったところを、アルバートがとっさに引き戻した。
「見つけました」と言うアルバートに、ゴードンも「間違いない」と答える。

ふと傍らの草むらを見ると、そこには全裸の頭部がない女性の胴体が転がっている。
どうやらルース・ダヴェンポートの遺体で、腕に数字も書かれているようだ…。
遺体に全員が気を取られている間、刑事とヘイスティングスが乗る車に、さっき目撃されていたホームレス風の黒くすすけた恰幅のいいヒゲの男が消えたり現れたりしながら近寄ってきた。
ダイアンはそれを見てみぬふりをしている。
突然ヘイスティングスが座る後部座席から何かがつぶれるような音がして、刑事が振り向くとヘイスティングスの頭の上半分が崩れてなくなっている状態だった…。

ダブルRダイナーでの事件

ダブルRダイナーで、ボビーとシェリー、ベッキーの3人が話している。


ベッキーはスティーヴンのことを「もうイヤ」というが、離婚するのかと聞かれると「わからない。愛してるから…」と、まだ気持ちが定まっていない様子。
銃を撃ったアパートのドアを弁償するように言われるが、浮気相手の女のドアを弁償などしたくないと言うベッキー。
シェリーがお金を貸すわと言うが、ベッキーはこれまで借りたお金も全部スティーヴンが使ってしまったため、もう借りられないと言う。
そこで、ボビーが貸すと提案し、のちのち返してもらうが、ちゃんと解決しろと話すし、シェリーは、トレーラーを出て、彼から離れるようにと忠告。
ボビーがスティーヴンを逮捕しなかったのは、立ち直ると思ったからだが、もうそれも無理だろうと言うと、ベッキーは「本当はいい人なの。毎日仕事も捜してる」とスティーヴンをかばい始める。
今度あいつがベッキーを殴ったり、法を破ったりすることがあったら逮捕するぞと話すボビーに畳みかけるように、シェリーは「あなたを失いたくないの…」と涙ながらにベッキーに語り掛け、シェリーの家に泊まるようにと言う。

そこにやってきたのは、リチャード・ホーンを脅していたあのドラッグディーラーだ…。
以前にバンバン・バーで出会っていたらしい2人。
シェリーがダイナーの外にいる男のもとに駆け付けると、2人はキスをする。


そんなシェリーと男を見て、ボビーの表情が曇るのだった…。
シェリーは男といつもの場所で後から会おうという約束をしてから、また席に戻ってくると、突然ダイナーに一発の銃弾が撃ち込まれる!

ボビーが外に出ると、道路に停めた車から「この子、銃を持ってる!」と女性が叫びながら車の外に降りてきて、後部座席に座っていた子どもから銃を取り上げる。
車にのせていた箱に入っていた銃を、子どもが取り出して撃ったらしい…。
その車の後ろの女性が、あまりにもクラクションを鳴らし続けるので、ボビーがなだめに行く。
すごい剣幕で「彼女のおじがくる。彼女はおじに長い間会ってないの。先を急がないといけないのに…。彼女は病気なのよ!」と叫ぶ女性の横で、もうろうとしている少女が緑色の液体を口から垂れ流しながら、運転席の方に乗り出してくる…。

ブリッグス少佐のメモに残された場所には何が…?

保安官事務所では、少佐が残した座標の場所をフランクがネット上の地図で確認しているのだが、そこには道路がないことが判明。
ホークは反対に自分の古い地図を出してきて、古いが常に最新版だと説明する。
少佐の情報は、地図に描かれている神聖なブルーパイン山を指しているのだと思うと言うホーク。
その地図の中に描かれているキャンプファイアの絵は火、つまり今でいう電気を表し、黒いコーンの絵は死を表しているとホークは説明し、「その2つが合わされば、黒い炎となる」


フランクはさらに、少佐の残したメモに書かれていた、黒い不思議な形の絵(『悪い』クーパーがダーリャに見せていたトランプにも書かれていたもの)に注目し、これは何を表すのかとホークに尋ねると、「知らない方がいい…」とホークは口をつぐむ。


そこに、マーガレット(丸太おばさん)から電話が。
「ホーク、聞こえる? 何かを見つけたわね。何を見つけたの」
ホークがそれは言えないと言うと、「丸太が火を恐れている。あなたが向かう場所に火がある」と言い、彼女は電話を切る。

バックホーン警察。
ルースの遺体の手に描かれた数字の写真を、ゴードンとアルバートが見ていると、傍らのダイアンもそれをじっと見て、数字を覚えようとしているらしいことがわかる。
「座標が差す場所は北部の…」とアルバートが言いかけたところで、マックレイ刑事とタミーがコーヒーとドーナッツを持ってやってくる。
アルバートとゴードンは、ルースの遺体を見つけたあたりでホームレス風のぼろ服にヒゲにニット帽の男を見たことを話す。
その男が警察の車が下りてきたのを見たが、見間違いかも…というダイアン。
ゴードンはさらに、自分が見た違う次元の部屋には、汚いヒゲの男たちがいたのだということも話す。

ダギーがミッチャム兄弟に会いにいきます

ラスベガスの保険会社。
社長がクーパーを部屋に来るように内線で呼ぶと、フィルがコーヒーをエサに、クーパーをつれて社長の部屋までやってくる。


外ではトニーがその様子を不安そうに見ている。
「君の調査で組織犯罪が明らかになった。警察の不正が当社にも及んでいる。そして、ダギーが車の爆破と銃撃で2度も殺されかけた」と話し始める社長。
「ミッチャム兄弟の件は放火でないとわかったので、保険金が下りる。となると、君の命を狙ったのは、他の誰かということになる。面白いことに、ミッチャム兄弟が君に個人的に会いたいと電話してきた。普通なら大事な部下を行かせたりしないが、彼らが不正を働いていないことを君が証明したんだから、君が彼らにこの3000万ドルの小切手を届けてくれ」とクーパーに小切手を託す。
「そんな大金を払ったら我が社は破滅だと思うだろ? だが、保険金をカバーするための保険をかけていたから、支払額以上の保険が下りるんだ!」と嬉しそうに社長は語るのだった。
ミッチャム兄弟が17時半に車で迎えに来るということで…いよいよ『善い』クーパーは殺されに行ってしまうのか…。

自宅で朝食にシリアルをとるミッチャム兄弟。
一晩中、ダグラス・ジョーンズを殺す夢を見たと語る兄。
あまりにも憎すぎて、朝食も喉を通らないという…。

17時半に、建物のロビーにやってきたクーパーは、近くのコーヒーショップの中から手招きする、ブラック・ロッジにいる片腕の男を見つけると、迷わずにコーヒーショップへと入る。
コーヒーショップから出てきたクーパーはなにやら箱を抱えており、そのまま迎えに来たリムジンに乗り込む。

そのころ、砂漠の真ん中に止めた車の中で、ミッチャム兄弟がダギーの到着を待っていた。
箱を持って下りてきたクーパーを見て、兄弟はまた夢の話をする。
あの箱の中身が夢で見たものと同じなら、彼を殺せないという兄。
ロドニーに箱の中身を耳打ちすると、ロドニーは銃をかまえてクーパーに箱の中身はチェリー・パイかと尋ねると、「チェリー・パイ」とクーパーは一言。
箱の中身を見てみると、本当にチェリー・パイが入っているではないか!


驚く兄は念のために…と、クーパーのボディチェックをすると内ポケットから自分たち宛の3000万ドルの小切手を見つけた。
それを見て、喜びの奇声を上げた兄弟は、一瞬にしてダギーを気に入り、歓待するのだった。

カジノのラウンジで祝杯をあげるクーパーとミッチャム兄弟。
クーパーのところに、ジャックポットのスロットを教えてやって大当たりを出した老婆が現れ、身なりもきれいになり、息子も戻ってきたのだと語る彼女は、クーパーに何度もお礼を言う。
彼女が「この人に救われたのよ」と言うと、ミッチャム兄弟も「俺たちもだよ」と返す。
運ばれてきたチェリー・パイを、ミッチャム兄弟たちと「すげえウマイ!」と言い合いながら、驚くほどの勢いで平らげるクーパー…。

まとめ・感想

まずは我を失ったベッキーのエピソードから幕を開ける本エピソード。
母ちゃんゆずりで、ベッキーもどうやら男運は最悪のようですね。
今となっては、ワルを気取ってた高校生のボビーも保安官助手として真面目に働いているいい男なのに、どうやら彼ともシェリーは別れてしまっているようです(涙)。
そして、シェリーは新しい恋人を見つけたようなのですが、この相手がまた、リチャード・ホーンに取引を持ちかけながら脅しまくっていた危険なドラッグディーラーの男じゃないですか!
はぁ…やっぱり男運、悪いままだわ…。

さて、今回のハイライトは、暗殺計画第2弾(他力本願バージョン)に、あれよあれよと流されていく『善い』クーパー。
ジャックポットを頻発したり、保険金の支払いを妨害したと思われたりで、カジノを経営するギャングのミッチャム兄弟に殺すほど恨まれることになったのだが、今までのブラック・ロッジのお導き(?)もあり、実は保険金の支払い決定が下りるようにしたのも『善い』クーパー。
3000万ドルという巨額の小切手を持って、社長に言われるがまま、ミッチャム兄弟のもとへと向かいます。
見ているこっちはハラハラドキドキ。
ろくにしゃべることもできないわけですから、みすみす殺されに行っているようなものですもんね…。
ところが、出発直前の片腕の男の誘い…というか指示や、ミッチャム兄弟が昨晩見た夢が現実で再現されることで、『善い』クーパーであるダギーは、ミッチャム兄弟の最大の敵から最良の友へと一転するのでありました。
3000万ドルの小切手を手に入れて無邪気に喜ぶミッチャム兄弟を見るのは、なんとも楽しい光景でしたよ(笑)。

一方では、サウスダコタで別次元への入り口を見つけるゴードンたちや、ブリッグス少佐が残した座標の場所をリサーチするフランクとホークなど、ブラック・ロッジ関連のエピソードも少しずつ進んでおります。
やっぱりこの間に『悪い』クーパーがどこで何をしているのかが気になります!
次回には出てくるのかな…?

 

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