原作:あずみきし『死役所』(新潮社バンチコミックス刊)
脚本:政池洋佑、三浦希紗
出演者:松岡昌宏、黒島結菜、清原翔、余貴美子、松本まりか、でんでん、ほか
放送期間:毎週水曜 深夜0時12分
制作:テレビ東京、ジェイ・ストーム、スタジオブルー
『死役所』の前評判は?原作はどんな話?
2013年から『月刊コミック@バンチ』で連載されている大人気漫画『死役所』が、満を持して実写ドラマ化です!
主演には『家政夫のミタゾノ』での演技が話題を呼んだ松岡昌宏さんを迎え、他にも実力派揃いのキャストとなっているので期待が高まっていますね。
そもそも漫画自体もコアなファンが多く、累計部数300万部を突破しているそうです。
漫画は現在も連載中なため、愛読者の方たちは漫画の続きも気になっているところですよね。
そこへ今回の実写化なので、ドラマの期待値も上がってしまい、キャストの皆さんもプレッシャーを感じていることでしょう。
ドラマ版では原作になるべく沿うようにし、かなり細かなところを忠実に再現しているそうです。
サラッとあらすじを追ってみると、死後に手続きを行う場所として、“市役所”ならぬ“シ役所”があり、そこの職員のひとりが主人公“シ村”です。
シ役所を訪れる死者たちがどのような人生を歩んできたのか、シ役所で働く職員たちは何者なのか、そもそもシ役所の存在意義とはなんなのか!?
ホラーのようなサスペンスのような、それでいてグッとくるヒューマンドラマという新感覚なストーリーに、ドラマ開始前から話題が絶えません。
知っておくとより楽しめる前情報
死役所とは何?死後の世界も現実的!?
私は恥ずかしながら、『死役所』をドラマで初めて知った口なので、このタイトルを見たときに読み方さえも曖昧でした。
正しくは”シヤクショ”と読み、あの世とこの世の境目にある、死んでから手続きを行う場所です。
そう、まさに死者のための役所なんですね。
ちなみに死役所内での表記方法は”シ役所”と、”死”がカタカナになっているのですが、その理由について今後解明されるのか気になります。
誰でも「死んだらどうなるんだろう?」と思ったことはあると思いますが、まさか死んでからも役所にお世話になるなんて…。かなり現実的ですね。
ここでしっかりと手続きを行えば、途方もなくさまようことはなくなるようです。
自分がどう生きてどんな死に方をしたのかを、細かく申請書に記入をして、天国に行けるのか、はたまた地獄行きなのかの判決が下されるようになっています。
ってゆーか閻魔様に裁きを受けるんじゃなくて良かった~!
閻魔様の気分とかさじ加減で地獄行きにされたらたまらないですけど、役所ならなんだかしっかりと手続きしてくれそうじゃないですか?
まっとうな生き方をした人にとっては、ちょっと夢のある話ですよね。
善い行いをしていれば、役所公認で天国に行ける可能性があるんですもん。
と、シ役所の存在だけで想像を掻き立てられるリアルさがあるのが大変面白いですね。
シ役所の職員たちもかなりミステリアス
まず総合案内係として、不気味な笑顔のシ村(松岡昌宏)、自殺課を受け持つのは気が強く愛想のないニシ川(松本まりか)、他殺課には人情深そうなイシ間(でんでん)。
そしてもう一人、一見チャラそうな今どきの若者なのが生活事故死課のハヤシ(清原翔)。
第1話ではそれぞれの人柄をなんとなく紹介しただけでしたが、みんな一筋縄ではいかなさそうな個性的なキャラクター。
彼らもきっと死者なんでしょうが、どうしてシ役所で働くこととなったのか、どんな過去が隠されているのかが大変気になります!
シ村は松岡君で良かったのか
『死役所』のドラマが決まり、主人公のシ村役が松岡君だと発表があると、これには賛否両論がかなり飛び交っていましたね。
実は私、死役所の漫画を1話だけお試しで読んでみたのですが、確かにシ村はもっとまじめそうなお堅い風貌&雰囲気。
なので正直、松岡君は垢抜けていてかっこよすぎるため、シ村とギャップが出てしまうのでは…?と不安に思っていました。
しかし、第1話での松岡君の演技を見たらしっかり特徴を掴んでいて、違和感なく見ることができましたよ。
特にあの張り付いたような笑顔が最高でしたね!
シ村の立ち姿や手の動きなど、細かな所作も丁寧に表現されていたので、原作ファンも納得できるのでは?と思いました。
『死役所』配信先一覧 | |||
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第1話は個性的なキャラクターに圧倒!あらすじと感想
ここから先はネタバレになります。問題ない方は読み進めてください。今回の死者はいじめで自殺した中学生
ストーリーの展開としては、毎回ひとりの死者をピックアップして、1話完結型で進むようですね。
そして第1話の死者は、中学3年生の鹿野太一(織山尚大)。
顔は血まみれで足がぐにゃぐにゃ、いじめが原因で飛び降り自殺をしてしまいました。
担当はニシ川なのですが、人数が多すぎて手が回らないと、シ村が担当することとなります。
成仏するために“自殺申請書”と“成仏許可書”に詳細を記入しなければいけませんが、太一は自殺の原因となった陰湿ないじめや、自分に無関心だった両親のことなどがフラッシュバックして、取り乱してしまいます。
そんなとき太一がシ役所でばったり出会うのが、自分をいじめていた主犯格の同級生!
どうしてこんなところで出会うのか?
果たして自殺に意味はあったのか?
シ村が太一を成仏へと導く過程を、しっかり見届けてほしいストーリーでした。
ホラー要素万歳なのに、心に訴えかけられる
死者が集うシ役所は、腸が飛び出ちゃったり顔が半分なかったりなどのグロテスクな風貌の方たちでいっぱいです。
ドラマでもこの辺はCGなどを駆使し、割とリアルに表現されていて好きな方には楽しめると思いますよ。
てっきりストーリーもホラー押しで来るのかと思えば、ハートに問いかけるような、考えさせられる展開で驚きました。
第1話のテーマは自殺で、確かにいじめは良くなくても、それと同じくらい自殺も人を不幸にするという内容です。
自殺者が多い現代への社会風刺ですね。
第一印象のホラー感に引っ張られすぎず、ホラーが苦手な方でも、もちろん好きな方でも楽しめるドラマとなっています。
他殺と言い張る三樹ミチルが気になる
そしてもうひとり、気になる死者が三樹ミチル(黒島結菜)です。
「自分は他殺だ」と言い張っているのですが、どうやら他殺課では申請が通らなかったよう。
原作でミチルの登場はしばらく後のようですが、ドラマ版では1話から登場し、彼女の成仏の過程も並行して進んでいくようです。
さっそく自分勝手な行動をとっているミチルですが、ラストに死刑課へ勝手に足を踏み入れ重大なものを発見してしまいます!
これが本当にもう衝撃的!
ミチルのわがままそうな性格がシ役所の職員たちに影響を与え、何かを引き出す存在として今後活躍していきそうですね!
第1話を観た人のTwitterでの反応は?
それでは、実際に『死役所』の第1話を観た人たちの感想を見てみましょう。
死役所ドラマ、TVerで見れた。
原作は死者しか存在しない役所内で繰り広げられるやり取りから現実の生と死を見つめるという、死後の世界を斬新な手口で描いた傑作漫画だ。
ドラマの再現度は悪くないが、シ村の普段の表情だけはどうにもならんか。目がー ーで口が∨だから… pic.twitter.com/lZRcrinsH0— 和行 (@TMRd8sheOH8dgUo) October 17, 2019
やっぱり原作ファンは、シ村の完成度に目が行ってしまっていましたよね。
「シ村が違う」というつぶやきは、少なからずあり、松岡君のあの演技をもってしてダメだったとちょっとがっかりです。
しかしそもそも漫画なので、横棒の目とV字の口を表現するのはかなり難易度が高いですよね。
1話しか読んでいないにわかの私が言うのもなんですが、松岡君は雰囲気や動きでしっかりとシ村を演じきっていると思いましたよ!
初回。原作は知らないけれど、想像より何倍もリアルで重くて見ていて苦しかった…。自身の名前を書く最期の機会。初め書類に書く時は少し躊躇っていたのに、最後は憎んでたはずの新しい父親の苗字を一字一字しっかりと躊躇いなく書いているところで泣いてしまった、、、織山くん素晴らしかった #死役所
— そ (@__sososo10) October 17, 2019
人生やり直しは何度でもできるといいますが、死んでしまうと本当に後悔先に立たずですね。
死んでから大切なことがわかっても、もう取り返しがつかないということを、痛みをもって教えてもらえました。
そして本当に織山くんの演技が素晴らしかった!
気になって調べてみると、ジャニーズJr.の男の子なんですね。
きれいな顔立ちだし、これからどんどんドラマや映画に出演してほしい逸材です。
録画していた「死役所」観た!
再現率が思ったより高い✨
原作にプラスαしてあって、スッキリまとめられていた!
毎週の楽しみが増えたぞ(*⁰▿⁰*)— 咲@趣味垢*LINEスタンプ (@saki_bloom_endo) October 17, 2019
原作ファンの方でも、楽しめたという意見が多かったように感じます。
時間などの都合で、そっくりそのまま漫画を再現することはできなくても、ドラマではドラマらしい演出や展開が期待できるでしょう。
大枠のストーリーはなぞって、そこにちょっとしたアクセントを加えることで、原作にはない良さを引き出せることもあると思います。
漫画はまだ連載中ですし、ドラマがどのように完結するのかも気になるポイントですので、原作との違いを楽しめると良いですよね。
まとめ
漫画原作のドラマはどうしてもハードルが上がってしまいますが、キャストの方々もプレッシャーに打ち勝ち、素晴らしい第1話だったのではないでしょうか?
『死役所』の前情報を一切なしで 観たなら、見た目があれだけホラー感あるのにも関わらず、生死について考えさせられる展開にかなり驚かされたことでしょう。
基本的には1話完結で見やすいですし、毎回ゲスト出演が誰なのかも楽しみポイントのひとつですね。
徐々に明かされるであろうシ役所の職員たちの素性や、ミチルがどうなっていくのかに注目しながら、最後まで楽しみたいと思います!
ドラマ『死役所』作品概要についてはこちら
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