世界中に猛威を振るっている新型コロナウイルスの影響で、当初は無観客試合で開催される方向で調整されていた第92回選抜高等学校野球大会が、3月11日に臨時運営委員会の協議の末、戦後初となる中止を決定しました。
それだけ感染拡大が終息していないことを重く受け止めた結果なのでしょう。
はたして、代表に選ばれていた球児たちは気持ちを切り替えて夏に向けて走り出せるのでしょうか?
大会組織委員会が考えていた無観客試合のセンバツとは?
これまで、他競技において早い段階で中止を決断している中、日本高野連は選手の夢を実現させるべくギリギリまで対策を検討し、3月4日に「無観客試合」を前提として準備すると発表しました。
しかし、最終結論ではなく、3月11日に再度協議し、最終決定する予定だったのです。
もし、開催された場合には甲子園練習や開会式は行わず、チーム帯同人数も最小限とし、応援団や家族のスタンドへの入場は不可。
前売り入場券は払戻をして、組み合わせ抽選会は主催者の代理抽選ということまで決めていたのです。
また、各代表校には3月15日まで、練習試合や遠征合宿は自粛するよう要請していました。
しかし併せて国内での感染状況の変化によって、無観客でも健康に配慮できなければ開催決定後でも中止を宣言することも発表していたのです。
もし第92回選抜高校野球大会が無観客試合になった際、約233億の経済損失となることが関西大学の試算結果から明らかになりました。
これだけの金額が失われるのも大きな痛手となり、今後の運営にも影響があるのは明らかです。
そして3月11日に無念の決断が発表されたのです。
中止を余儀なくなった理由とは?
3月11日に日本高野連は記者会見を行い、以下の発表をしました。
日本高野連の会見内容と見解
・あらゆる感染予防対策を考えてきたが、選手の健康への不安が排除できなかった。
・練習試合の中止などで選手らが十分な準備をして大会に臨むことが難しくなっている。
・選手の滞在先となる大坂・兵庫での感染が拡大していることも影響。
・他競技団体よりも判断が遅れたことについては、最大の努力をしていない段階では判断で きなかった。
・本日時点での決定については、これ以上延ばしても、今後の感染状況の見通しが立たない ため、断腸の思いで決断した。主催者として、申し訳ない気持ちで一杯。
・出場校への救済措置として、何らかの形で甲子園の土を踏ませたあげたいと考えている。
・出場回数はカウントされる。
筆者が思う選抜大会中止について
大勢が集まる中での感染リスクを考えると、無観客試合でも選手たちの安全を確保できないことは間違いありません。
しかも、近畿圏において新型コロナウイルスの感染は拡大しています。
そんな中で、開催するのは無謀すぎると筆者は思うのです。
代表校の選手たちは、中止の報告を聞いたときに落胆を隠せず、中には涙があふれて止まらない選手も多くおり、選手たちの熱い気持ちには応えてあげたかったのは誰しも思っているはずです。
高野連は「センバツに選ばれた選手たちには、なんらかの形で甲子園の土を踏ませてあげたい」とのコメントを出しています。
今後、どんな措置が行われるのか、日本高野連や主催者の行動に注目しましょう。
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