タイトル:Chapter.2ミュージカル『刀剣乱舞』 ~阿津賀志山異聞~ 大千秋楽
演出:茅野イサム
脚本:御笠ノ忠次
振付:本山新之助
キャスト:三日月宗近/黒羽麻璃央,小狐丸/北園涼,石切丸/崎山つばさ,岩融/佐伯大地,今剣/大平峻也,加州清光/佐藤流司,武蔵坊弁慶/田中しげ美
視聴VOD:dアニメストア(2018年11月28日時点で視聴可)
2018年NHK紅白歌合戦の企画枠に出場が決定した、『ミュージカル刀剣乱舞』のChapter.2です。
今回は、出陣するシーンから物語がスタートします。
ゲームを起動した時、出陣した時のキャラクターボイスなど、ゲームファンがうれしい演出ポイントがたっぷりです。
さらに、時間遡行軍との戦闘や、元主との再会など、舞台ならではのストーリー展開は必見ですよ!
さっそく見ていきましょう!
『刀剣乱舞~阿津賀志山異聞~ 大千秋楽』(ミュージカル)配信先一覧 | |||
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Chapter.2ミュージカル『刀剣乱舞』 ~阿津賀志山異聞~ 大千秋楽
出陣
「あー…川の下の子です。加州清光、扱いづらいけど、性能はいい感じってね。」
「ってなんで誰も来てないの!!もう!!」
加州は舞台袖に向かって走りだす。
すると、左のほうから三日月の笑い声が聞こえてきた。
「ちょっと!これから出陣なのに、のんきにお茶なんか飲んで。」
「加州、まあ待て。」
イライラした様子の加州を尻目に、三日月はまったりとお茶を飲み始める。
そこへ、今度は小狐丸が舞台の右側から登場。
「小狐丸!!」
「なぜ、大きいのに小狐と?遠慮ですよ。」
「聞いてないよ!!」
加州はやってきた小狐丸に、三日月の愚痴を言おうと口を開いたが、こちらはこちらで自分の髪を手入れし始めてしまった。
「ははは、加州、近う寄れ。」
「…なに!?」
「茶菓子があると、とりあえず幸せになると思わんか?」
三日月は茶菓子を上に掲げながら、にこやかな笑みを浮かべている。
それに腹を立てたのか、加州は茶菓子を無理やり口に入れて文句を言うことに。
「あのさ!!これから出陣なんだから、もう少し緊張感ってものが…っ!!」
「お代わりもあるぞ~。」
「いらないよ!!」
三日月と加州のコントに、会場から笑い声が聞こえてくる。
「そこの子供!」
今度は、小狐丸が加州を呼びつける。
「俺のことかよ、失礼だぞ!」
「お姫様抱っこをしてほしいとな?」
「だから言ってないっての!そういう平安ジョークやめて。」
加州は自由な三日月と小狐丸に翻弄され、すっかり頭を抱えてしまっている。
しかし、自由なのは何もこの二人だけではない。
後から現れた今剣、岩融、石切丸も自由奔放な平安刀剣男士のため、加州は頭を抱え続けるのであった。
しかし、彼は第一部隊の隊長である。
気合を入れて、自由人ばかりの三条派に喝を入れることに。
「みんな聞いて!!…歴史修正主義者の狙いが判明したよ。敵の狙いは、源義経。」
これから第一部隊が出陣するのは、阿津賀志山。
今剣と岩融以外は、これまで何度も出陣したことがある場所だった。
しかし、主が決めたこの編成を見る限り、これまでよりも厳しい戦いになるだろうと、加州は予測していたのである。
出陣
そして、準備が整った彼らのもとに主が現れた。
「準備は整ったよー。」
『第一部隊、出陣の用意を!』
「よし、出陣だー!」
加州の声を合図に、それぞれが出陣前のセリフを発する。
その後、舞台に映し出されたプロジェクションマッピングの色が変わり、中央に集まった刀剣男士たちが一斉に歌い始めた。
歌うのは、『勝利の旗』である。
歌の佳境で、一斉に刀を抜き、まるで何かと戦っているように踊る刀剣男士たち。
その顔には、キラキラと汗が流れていた。
異変
暗転した舞台に、再び背景が浮かび上がったのは、源氏の陣。
そしてスポットライトの下に現れたのは、鎌倉殿と呼ばれ恐れられた源頼朝だった。
頼朝は藤原泰衡との盟約を破り、奥州を攻め立てていたのである。
源氏と奥州藤原氏の力の差は歴然で、戦はあっという間に終わるかと思われていた。
事実、歴史でも圧倒的な武力差により藤原泰衡は討たれているのだが、ここで源氏の陣に奇襲を行う部隊が現れたらしい。
そして、その奇襲部隊には、先日、泰衡に打ち滅ぼされたはずの弁慶と義経、泰衡の姿がある。
頼朝は「九郎の亡霊が現れた!!」と叫び、周囲を囲う部下たちに檄を飛ばす。
「兄上!!間違いであればよいと思ってた…兄上が私を殺すはずがないと…だが!!貴様はもはや…兄ではない!!」
義経がそう叫んだ瞬間、彼の背後からまがまがしいオーラが飛び出してくる。
妖の力でよみがえった義経、弁慶、泰衡は化け物のように強く、頼朝の陣にいた人間はあっという間に倒されてしまう。
分が悪いとみた頼朝はすぐさま逃げ出すが、義経と泰衡はその後を追うため、舞台袖に向かって走りだし、弁慶もそれに追随しようとしたとき、彼の体に異変が起こる。
「っ…諸刃よのう…この力…っ。」
弁慶はぐっと刀を握りしめた後、今度こそ主の後を追ったのであった。
葛藤
舞台の景色が一転し、今度は竹林の背景が映し出され、刀剣男士たちが舞台に飛び出していく。
どうやら、彼らも阿津賀志山にたどり着いたようだ。
「不浄の気配が漂っているね。」
石切丸の言葉を受け、加州はすぐさま偵察に出るよう指示を飛ばそうと部隊員を見る。
しかし、自分を含めて偵察ができそうなメンツは見当たらず、諦めた表情を浮かべたあと、「苦手なんだよなぁ~…。」とつぶやいて舞台袖にはけて行った。
「ここは…阿津賀志山ですか…?」
今剣は、不安そうな表情を浮かべて周囲を見渡す。
そこは、今剣の元主、源義経を殺した人間たちが死した場所でもあった。
「ここからなら、前の主人を助けられるかも!」
今剣は嬉しそうにはしゃいだ声を上げたが、岩融が「それはならん!」とはっきりと告げる。
「歴史を変えては何故いけないの?」
「悲しいことがあっても、その次に我らがいるからだ。」
岩融はそう説明するが、同じ平安生まれとはいえ、体が小さく精神も幼い今剣には「難しい。」と言われ、納得させることができなかった。
敵の狙い
「史実では、源頼朝の軍勢が藤原泰衡を滅ぼしたはずなのですが…。」
小狐丸の言葉に、三日月と石切丸も頷く。
彼らの主は、「敵の狙いは源義経である。」と告げていた。
しかし、史実通りであれば、すでに源義経は泰衡に討たれているはずなのだ。
「そこら中からよくない気が漂っている…くるよ!!」
石切丸の声を合図に、背景に不気味なオーラが映し出され、舞台の袖から時間遡行軍が飛び出してくる。
「時間遡行軍!!」
「方陣を組んで!!岩融を囲みつつ、退路を確保!!」
加州の指示に従い、岩融は舞台の中心へ移動し、階段下に構える時間遡行軍に向かって薙刀を振り下ろし、それに合わせてプロジェクションマッピングによる残像が映し出される。
岩融の活躍により、時間遡行軍はほぼ粛清されつつある。
そこで加州は、陣形を鶴翼の陣に変更し、敵を迎え撃つことに。
「さてと…では踊りますか!!」
小狐丸の声を合図に、「戦うモノの鎮魂歌ーレクイエムー」のイントロが流れる。
刀剣男士たちは、時間遡行軍と刀を交えながら、声を張り上げ、刀を振り上げ踊り続ける。
ある程度時間遡行軍が片付いたところで、舞台下の扉から、大太刀と薙刀が登場したが、特に苦戦することなく敵を倒し、歌も終わった。
「ふ~…ざっとこんなもんかな。」
「時間遡行軍が入り込んでいるということは、敵の狙いはやはりこの時代で間違いないようですね。」
小狐丸が自分の髪を整えながらそう言葉を発した次の瞬間、舞台の上にボロボロになった源頼朝が現れる。
頼朝は面妖な姿をした刀剣男士を訝しんだが、追っ手がすぐそこまで迫っていることから、すぐに舞台袖へと駆け込んでいく。
「まさか…来るよ!」
石切丸の声を合図に、刀剣男士たちは刀を構え、舞台の上に視線を向ける。
しかし、そこに現れたのは時間遡行軍ではなく、義経、泰衡、弁慶の3人組だった。
「義経!?」
今剣を除く5人が、階段の上にいる義経に向かって身を乗り出した瞬間、舞台は暗転し、義経には赤色、今剣には青色のスポットライトが当たった。
「よ…義経公!?」
今剣はかつての主に会えた喜びのあまり、そのまま駆けだそうと足を進めるが、石切丸によって遮られる。
「弁慶!ここはまかせたぞ!」
義経はそう言い残し、泰衡を連れて頼朝を追ってかけていく。
「待って!義経公!!」
「ならぬ!!」
岩融は今にも義経公を追いかねない今剣を階段下に振り落とし、ほかの刀剣男士とともに弁慶に薙刀を向ける。
「貴様ら…何者だ…。答えぬのであれば…切る!!」
そう言って弁慶は、刀剣男士に切りかかってきた。
それぞれが最大の力をもって奮闘するが、弁慶は強靭な力をもって襲い掛かってきた。
「気をつけろ!こやつら只の人間ではない!!」
三日月はそう叫び、弁慶に切り込むが、彼の刀は簡単にかわされてしまう。
「加州清光!ここは撤退を!!」
石切丸は圧倒的に不利な状況だと判断し、そう進言したが加州に引く気はなく、それによって今剣が軽傷を負わされてしまった。
「今剣!!」
「加州清光!!」
「まだだ…軽傷くらいで引くことはない!!」
しかし、状況はますます悪くなるばかり。
石切丸だけではなく、他の刀剣男士からも撤退を進言され、加州はようやく撤退の決断を下す。
「クソッ!!不本意だけど…撤退だ!!」
岩融を殿に、刀剣男士たちは一斉に舞台袖に向かって走りだす。
残された岩融は、仲間を守るため、かつての主に刀を向ける。
しかし、途中で泰衡が弁慶を呼びに来たので、その勝負はお預けという結末を迎えた。
幼い子供
背景が変わり、茜色の夕空が浮かびあがる。
舞台の上に上がったのは今剣で、歌い始めたのは『きらきら』だ。
この歌は、幼い今剣の心情をよく表した歌である。
かつての主を思う気持ちをのせ、今剣は歌い続けた。
「嬉しそうだな、今剣。」
歌が終わったタイミングで、舞台袖から岩融が現れる。
「だって生きてらっしゃるんです!義経公が!」
嬉しそうにぴょんぴょん飛び跳ねる今剣に、岩融は同意。
「だが今剣よ。嬉しいのもわかるが、戦の時は戦に集中せねば、今回は軽傷で済んだものの、もし万が一のことがあったら!!」
「ああ~っ!そんな難しい話はあとで!今は、かつての主が生きていたことを喜ばなきゃ!」
かつての主が生きていたことが嬉しい今剣は、そのままのテンションで「義経公に会いに行きましょう!」と岩融を誘う。
しかし、岩融の答えはもちろん否である。
「今剣よ!それはならんのだ!!」
「我らの使命は歴史を守ること…この歴史は間違った歴史なのだ…間違いは正さねばならん!かつての主に会いに行くなど…許されるものではない!!」
感想
ここで終わるかー!!という感じですね(笑)
dアニメストアでは、映画や舞台などを分割して配信しているのでしょうがないことなのですが、すごく気になるところで切ってきました。
さて、Chapter.2では、出陣と再会が描かれていましたね。
出陣前のシーンでは、平安生まれのおじいちゃんたちに加州くんが絡まれていて、すごくかわいかったです。
加州くん推しの筆者としては、あのシーンだけでも価値があったと考えます。
加州くんは幕末生まれの刀剣ですから、平安生まれの三条派にとっては赤ちゃんに近い存在なんですよね。
もっと可愛がってください!
そしてもう一つのテーマ、再会ですが、今剣は平安生まれの刀ではありますが、短刀ということもあってお子様設定です。
そのため、歴史を変えてはいけないという倫理感よりも、大好きな主に会えたことを優先してしまうので、その暴走が今度大きな問題を発生させることになります。
刀剣乱舞が面白いところはここで、歴史修正主義者のように歴史を変えれば、大好きだった主を守ることだってできるけれど、刀剣男士は今の主が住む未来を守るため、かつての主の死を乗り越えなくてはならないのです。
それは刀によってさまざまですが、そういう葛藤が女の子たちの胸を鷲掴みにしているのでしょう。
これは蛇足的なお話ですが、Chapter.2で今剣が軽傷を負った時、石切丸は撤退を進言し、加州清光は軽傷ごときで撤退できないと拒絶しましたよね。
このシーンを見たとき、私は「軽傷くらいで撤退しないで!!」って思った悪い審神者です(笑)
でもほとんどの審神者は、軽傷くらいで撤退させることなんてほとんどないと思うのですが、どうなのでしょうね?
さて次回は、加州清光の部隊長としての葛藤にスポットライトが当たります。
麗しの加州くんがどんなふうに悩み、その表情を曇らせるのか楽しみです!
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小学生と幼児のママ。常に娘のコスネタを模索中。育児のストレスはアニメ鑑賞と妄想でリカバリー中。今のブームは型月&刀剣乱舞。
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