「うさぎドロップ」のあらすじ・感想・ネタバレ~親になるって大変だけど・・・幸せかも!27歳独身男の育児奮闘記~ | VODの殿堂

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「うさぎドロップ」のあらすじ・感想・ネタバレ~親になるって大変だけど・・・幸せかも!27歳独身男の育児奮闘記~

   
 

タイトル:「うさぎドロップ」
公開:2011年
監督:SABU
出演:松山ケンイチ・香里奈・芦田愛菜・桐谷美玲・綾野剛・高畑淳子・池脇千鶴 他
閲覧したVOD:dTV(2017年12月21日現在無制限で視聴可)

宇仁田ゆみ原作のマンガの実写化映画です。

ひょんなことから自分の祖父の隠し子を引き取ることになった27歳の独身男が子育てに奮闘する姿、親子になっていく姿を描いた愛情あふれた作品です。

主演は、今や日本を代表する憑依型俳優の松山ケンイチ、そしてまだまだ幼い芦田愛菜!

甥っ子と叔母の関係の2人だが、年齢は完全に逆…。
子育て未経験どころか彼女もいない27歳の男は果たして6歳の子どもの面倒を見られるのか?

ハートフルな作品「うさぎドロップ」のあらすじと感想をまとめてみましたのでご覧ください!

『うさぎドロップ』(実写映画)配信先一覧
動画配信サービス 配信状況 見放題 配信先
U-NEXT 視聴ページ
hulu
dTV
Amazonプライム・ビデオ 視聴ページ
※配信状況は2019年10月15日(火)時点のものです。
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【あらすじ】

『27歳の甥っ子に6歳の叔母!?』

祖父が亡くなった。
葬儀のために訪れた祖父の家で河地大吉(松山ケンイチ)は一人の少女に出会う。
その少女、りん(芦田愛菜)はなんと祖父の隠し子!
大吉は思わず「てことは母さんの妹?俺の叔母さん!?」と絶句する。
母親(風吹ジュン)を始め親戚一同はりんの存在を知らなかったため、どうしていいかわからず遠巻きに見ていた。

祖父のお別れの儀、みんなが棺に花を手向けるの見たりんは、庭に飛び出しりんどうの花を手折り、祖父の手に握らせようとする。
しかし硬直した手は開くことなく「もう、起きないの?」と呟くりんに「起きないよ…」と言う大吉。
りんがたまらなく孤独で可哀想に思えた。

親戚一同でりんの今後を話し合うが「愛想が無い」「変わった子だ」と誰も引き取ろうとする者はいない。
どこか遠くの施設に預けよう、と厄介払いするような一同に大吉はたまらなくなり、思わずりんに「俺んちくるか?」と聞く。
驚く一同の前で、りんはそっと大吉の服の裾を握るのだった。

『大吉、育児に奮闘!!』

大吉とりんの共同生活が始まった。
大吉は幼稚園に勤める妹のカズミ(桐谷美玲)に助言をもらい、りんの保育園を探す。
会社からは少し遠いが24時間体制で預かってくれる「ゆりかご保育園」に決めた。

初登園の日、早くに家を出てりんを預けそれから出社し、仕事をが終わるとダッシュで迎えにいく。
朝、別れる時のりんの寂しそうな顔を思い出し「泣いたりしてねぇか?ちゃんと飯くったか?遠いよ!ゆりかご保育園!」と心配でたまらない大吉。
息を切らせて迎えに来た大吉を、りんは眩しそうな顔で見つめるのだった。
りんは大吉にすっかり懐き、大吉もまんざらではない様子だ。

しかし、毎朝早起きをしてりんを抱きかかえてダッシュ!仕事が終わってからもダッシュ!
大吉の毎日はフル回転だ。
りんの方も、朝早くに家を出て大吉と共に満員電車に乗って登園、大吉が迎えにくるまで保育園で長時待つ日々。
「二人とも、もたん…」帰りの電車の中で疲れ果てた大吉は呟く。

りんが通うゆりかご保育園は緊急一時保育のため、一定期間しか預かってもらえない。
残すところあと3日となり、焦った大吉は会社に残業のない課への移動をお願いするのだった。

『りんの小さな心は…』

大吉は新しく「配送センター」に配属され、りんも新しい保育園に通うようになった。
育児に関して、大吉は以前同じ課で働いていたが大吉と同様に子育てのために課を移動したユキ(池脇千鶴)に相談したり、配送センターでは育児をしながら働く男性社員らと親交を深めイクメンぶりに拍車がかかっていた。

りんは突然おねしょを繰り返すようになった。
恥ずかしさから「汗をかいた」と言いはるりんを大吉は決して怒ることはなかったが、今までこんなことなかったのに何故だろう?と頭を悩ます。
職場でみんなに相談したところ「子どもってのは説明する言葉が足りないだけで中身は案外複雑なもんだ」と聞き、考える大吉。

その夜、りんに「大吉も死ぬの?」と聞かれ「死なない、いつかは死ぬけどまだずっと先、りんがおばあちゃんになってからだ」と答える。
りんの小さな心には父親である祖父を失った寂しさや不安が根強く残っていることを知り、何とかしてあげたいと思うのだった。

『俺がこのまま育てていいのか?』

りんは保育園でコウキという男の子と仲良くなった。
ある日、りんを迎えにいった時に大吉は同じくコウキを迎えに来た母親と出会う。
その母親の二谷ゆかり(香里奈)は、大吉の憧れであり心の恋人であるファッション雑誌のモデルだったのだ!
見惚れる大吉だったが、ゆかりがりんの発熱に気づき我に帰る。

慌てる大吉をゆかりはかかりつけの病院に連れて行く。
熱に気づかなかった自分を責める大吉をゆかりは明るく励まし、翌日には家に訪ねて看病を手伝ってくれた。
以来、ゆかり・コウキ親子と親しくなり、四人で仲良く遊ぶことも増え、りんもとても楽しそうだ。

そんな時、ずっと連絡のなかった親戚から突然電話があり、一人の女性(高畑淳子)を紹介される。
訳アリの子どもの養育に詳しいようで、りんの事を何でも相談するように言われたが、困ってることは何もないと突っぱねる大吉。
しかし、女性は「今は良くてもいずれ邪魔になる、その時はむきにならずに私に預けなさい」と言うのだった。

大吉は、自分がこのままりんを育てていっていいのか悩む。
りんの母子手帳を手がかりにりんの母親の消息を掴み、自分が今りんを育てていることをメールし、直接会う事になった。
りんを実家の両親に預けて、母親の「吉田正子」に会いにいく大吉。
正子は漫画家をしており、売れない時期に祖父の家でお手伝いをしていた。
妊娠が発覚した時に、ちょうど大きな仕事がやってきたので、妊娠中からりんの存在をずっと否定していた正子。
実際、この仕事を続けながら子どもを育てていくのは無理だと思い、りんを捨てたのだった。

母親としての自覚も愛情も全く無い正子に「俺の方が保護者としてマシだ!」と確信した大吉は急いでりんを迎えに行く。
大吉と離れる時は不安そうだったりんは、大吉の両親や妹のかずみにすっかり打ち解けて楽しく過ごしていたのだった。

『親というものは』

保育園でりんとコウキが二人でいなくなってしまう事件が起きた。
仕事中に連絡をうけた大吉は慌てて探しに行き、同僚たちも仕事を中断して探してくれた。
ゆかりも、仕事を抜けてコウキを探しに駆けつけた。
知らせを受けた大吉の家族も必死に捜索をする。

りんとコウキはどこにいったのか?
二人は保育園でみんなが両親の絵を描いているのにいたたまれなくなり、二人して出ていったのだった。
コウキは自分の父親の墓にりんを連れて行った。
ゆかりからは、父親は仕事で遠くに行っていると聞かされているが、コウキは父親が亡くなっていることを知っていたのだ。
小さな二人はもう会えない父親を想って墓の前で泣きだすのだった。

りんとコウキは家で待つ大吉とゆかりの元へ帰ってきた。
「俺、父ちゃんとさよならしてきた」と言うコウキをゆかりは思いっきり抱きしめた。
大吉もりんの無事な姿に泣きながら抱きしめる。

疲れて眠る二人の寝顔を見ながら、ゆかりはコウキはこんなに成長しているのに自分は母親として本当にダメだと弱音を吐く。
そんなゆかりに大吉は「親になると強くなるって思ってたけど、そうじゃなかった」と言う。
りんがいなくなった時、震えて膝がガクガクした、何も出来なかった自分。
強くなるんじゃなくて臆病になるんだ、こんな小さな大切なもの抱えてるんだから…
大吉とゆかりは、二人して親の想いを共有するのだった。

保育園のお遊戯会、大吉とゆかりはもちろん、大吉の両親やかずみもみんな揃って観に来た。
楽しそうに舞台で踊るりんの姿を大吉は笑顔で見守る。
そのお遊戯会でのりんの笑顔の写真を大吉は正子に送信した。
天使のように笑っている自分の娘を見て正子は思わず涙を流す。

大吉は思う。
りんを可哀想だと思い心の傷を癒してあげたいと思っていたが、自分の方が毎日りんに癒されているのだ、と。
携帯の待ち受けのりんの写真を同僚たちに誇らしげに見せる大吉の顔は、親バカそのもだった。

感想

芦田愛菜ちゃん、小さいです(笑)
6年前の映画なんですよね。
そうか、子どもは6年でこんなにサイズが変わるんだ…としみじみ思ってしまいました。

原作のマンガは未読ですが、そちらはもっと長い作品のようで、この映画はりんの幼少期を切り取って描かれたもののようです。

松山ケンイチ演じる「大吉」はなぜ?どうしてりんを育てる決意をしたのか?
最初はとにかく不思議でした。
確かに、葬儀でのりんは孤独オーラが出まくってましたが、可哀想って気持ちだけで独身の若い男が子ども引き取ろうって思うのかなぁ…

なんて疑問だったけど、観ていくうちに大吉って男は本当に性根がいいんだなぁって思ったんです。
変な正義感も偽善的な気持ちもなく、目の前で転んで泣いている人がいたら手を伸ばす人、それも自然に。
だって、りんの為に将来有望だった職場の移動を申し出るとか、しかもあんまり悩まず決めてるし、すごいな、この男は!と思いましたね。

大吉がゆかりに「親になると強くなるんじゃなくて臆病になる」と言ってたセリフがすごく共感してしまいました。
自分も常々思ってたんだけど、自分よりも大事なものを守りながら生きるのはとても怖いです。
しかも、周囲に「これ、私の宝物です。無くなったら生きてけません」って弱点モロばれで生きてくのは怖い(笑)
こういう気持ち、大吉のように本当の親でなくても、赤ちゃんの時から育てていなくても芽生えるんだなって思うと、本当に愛に溢れているなと嬉しくなりましたね。

心ポカポカ、安心して観られる楽しい映画でした!

 

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