中国を中心に感染が広がっている”新型コロナウイルス”。
現在、横浜港に停泊中のクルーズ船”ダイヤモンド・プリンセス号”では634人が感染している状態です。
国内においても関東圏を中心に福岡県、北海道でも感染者が発見されています。
こまめな手洗い・うがいなどによる感染予防、咳が出ている人はマスク装着やハンカチなどで抑えるなどの喉エチケットが常に促されていますよね。
さて、こんな時に不謹慎と言われるかもしれませんが、脳裏に浮かぶのは”パンデミック映画”ではないでしょうか?
新型コロナウイルスは肺炎を引き起こす強力なウイルスのため、『バイオハザード』や『28日後…』のようなゾンビ化はなく、『●REC』のように人が凶暴化することもありません。
またパンデミック映画のなかにはウイルス感染によるパニック映画も存在しているのです。
そこで今回はウイルス感染をテーマにした映画トップ5を紹介します。
『クレイジーズ』/洋画
1973年にゾンビ映画の巨匠ジョージ・A・ロメロ監督による映画『ザ・クレイジーズ/細菌兵器の恐怖』をリメイクされた作品であり、制作総指揮も彼がとった今作は2010年に公開され、ブルース・ウイリス主演映画『ダイ・ハード4.0』にて出演していた俳優・W・G・マクミラン主演のパンデミック映画です。
物語はアメリカアイオワ州のどこかにある小さな町が舞台となっており、人を凶暴化させる細菌を積んだ飛行機が川に転落したことで住人が次々と感染していくというもの。
110分という比較的短い映画で、見た人からは納得がいかない(感染者の行動や主人公たちの感染についてなど)との声が多い作品です。
とはいえ、今作の見どころはなんと言っても感染者の行動が「クレイジー!」ということ。
電動のこぎりを振り回したり、拳銃を乱発させたり、自宅を燃やしたりします。
さらに感染が他の町にいかないようにアメリカ軍がやってくるんですが、彼らもまた酷い…。
感染者とわかれば銃殺、感染してないとしても別の場所に移動して射殺、とあまりにも一方的な惨殺行為といえます。
このように凶暴化した感染者、町全体に広がった感染を少しでも町の外に出さないように見えるアメリカ軍から逃げ惑う主人公たち…。
エンディングも正直「んー…」といった形で迎えるんですが、作中におけるハラハラどきどき感は見る人を釘付けにさせることでしょう!
ちなみにウイルス感染についての対策方法というようなシーンはないので期待しないように(苦笑)
2020年3月26日現在、U-NEXT、hulu、dTV、Amazonプライム・ビデオ等で、映画『クレイジーズ』が見られる動画配信サービスはありません。
『コンテイジョン』/洋画
現在、常に話題に上がっている『コロナウイルス感染』に一番近い映画と言えるのが、この『コンテイジョン』だと筆者は思っています。
物語はまず香港へ出張していた女性が帰宅後に「風邪」のような症状に悩まされるも改善していく見込みはなく、彼女の容体は変わずそのまま死亡。
そんな中、日本やロンドンと世界中のあちこちで謎の不審死が相次ぎ、今作の主人公であるフリージャーナリストが独自で調査をはじめていき、真実を突き止めていくという展開です。
テンポも悪くないですが、作中に登場するアメリカ政府の対応や、インターネットを使った間違った情報の拡散。
今、感染源の中国だけでなく日本で起きていることに酷似していますよね。
パンデミック系といえば先ほど紹介した 『クレイジーズ』のように「感染したことで凶暴化またはゾンビ化」というのがセオリーに感じますが、『コンテイジョン』は謎のウイルスを突き止め、感染を縮小していくという展開です。
106分とこちらも短い映画ですし、ウイルスでどのように感染したかなど作中では描かれません。
そのため映画終盤に差し掛かっても少しモヤっとするのですが、エンドロール直前にて「いつ、どこで、どのように」感染したのかの映像が映し出されます。
最後の最後にはモヤを取り除くことができるのでスッキリ。
また、この映画を見ればインターネットやSNSによって発信された情報というものが如何に判断が難しいのかも見えてきます。
全てが間違っている情報、というわけではありません。
しかし、さまざまな情報だけを鵜呑みにして危険行為や迷惑行為に走らないよう気をつけましょう。
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『フェーズ6』/洋画
「感染したら100%死ぬ」というウイルスが蔓延している世界の中で感染から逃れるために行動する4人の男女に焦点をあてた作品。
登場するのは兄弟と兄の恋人、弟の友人女性で、作中にはウイルスに感染した娘を連れた男性も登場します。
今作もウイルスによるゾンビ化や凶暴化などはないため、ホラー要素などはほとんどありません。
さらに細かな情景背景も描かれておらず「いつからウイルスが広がり、他国状況」なども不明のまま物語は進んでいきます。
なにより物語の主要メンバーのなかに家族や恋人というのが重要なポイント。
作中ではウイルス感染者や無秩序となってしまった都市の様子も描かれていますが、ざっくりとした描写しかなく、常に「自分の大切な人がもし感染してしまったら…」という究極の選択をせざるを得なくなるというのが大筋といえるでしょう。
謎のウイルスによって死んでいく人類、法律などどこにもない荒れ果てていく世界。
そんな世界で彼らはどう生きていくのか、はたまたどんな決断をしていくのかを描いたヒューマンドラマです。
愛する家族が、愛する恋人が感染した時、自分はどんな判断をするのかを思わず考えさせられます。
もし筆者の大切な人たちが感染したら自身もその場に残り「死」を選びますかね…。
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『ワールド・ウォーZ』/洋画
ブラッド・ピット主演映画『ワールド・ウォーZ』は謎のウイルスによりゾンビ化した人々から主人公のジェリーが愛する家族を守っていく物語です。
タイトル名からやんわりと「B級映画」のニオイがしますが、気にしてはいけませんよ?(苦笑)
今作は謎のウイルスによりもの凄い速いスピードで人々がゾンビ化し、主人公が愛する家族を守りつつ、ウイルス感染を防ぐためのワクチンを作るというもの。
ちなみにどんなウイルスかというと、ゾンビに噛まれてから僅か12秒で感染するという強力なもの。
ゾンビ映画の大半は食べられて死ぬというのが多いですが、今作ではゾンビの増殖が異常なまでに速いことも特徴といえるでしょう。
また、映画『フェーズ6』と同じように
・ゾンビ化してしまうウイルスの正体は不明
・感染源不明
という2点があげられます。
話が進んでいくなかでジェリーを中心にゾンビ対策がおこなわれていくわけですが、上記の2点に関する描写はあまり見当たりません。
そして、まさかの結末を迎える今作…。
パンデミック系映画としてはランキングにも入るほどの作品ですが、ゾンビ映画の中では期待しないほうが賢明といえます。
ですが、この映画はハリウッド俳優でもお馴染みのブラッド・ピット(通称、ブラピ)です。
2019年には映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』にてレオナルド・ディカプリオとW主演を果たしたり、映画『アド・アストラ』では表情による演技が高評価されたりと、誰もが知っている実力派俳優ですよね。
ブラピ主演映画ですし、ハズレではないと思いますが、パンデミック映画としては少しパンチに欠けるかもしれません。
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『感染列島』/邦画
俳優の妻夫木聡さん主演映画『感染列島』は、まさに今の日本を連想させるパンデミック映画ではないでしょうか?
風邪の症状を訴えてきた患者を診察するも、後日その男性は体のいたる所から出血し死亡。
新型インフルエンザと思われていたが、実際はこれまでに確認されていないウイルス感染によるものだったのです。
謎のウイルス感染は全国に広がっていき、混乱していく国民の姿や病院側も疲労感が溜まっていく様子が実にリアル…。
舞台が日本ということでよりリアルに感じてしまいますよね。
そして、今の日本は新型コロナウイルスによってまさに『感染列島』になりつつあり、2020年10月に開催される予定の東京オリンピックの中止だけでなく、人気テーマパークの休園、アーティストライブの中止などが常に話題にあがっている状態。
また劇中では妻夫木さん演じる医者の松岡がWHOから派遣されたメディカルオフィサーの小林と共に感染の原因を突き止めていくのですが、その間も謎のウイルスによる被害は増えていきますし、都市も感染によって崩壊寸前にまでなっていく様子が描かれています。
ちなみに話の展開や謎のウイルスによる発症など、映画『コンテイジョン』に酷似している部分が多々見られるので見比べるのもいいかもしれません。
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新型コロナウイルスもコウモリが原因?
今回ウイルス感染によるパンデミック映画を紹介してきましたが、なかでもオススメなのは『コンテイジョン』と『感染列島』です。
特に新型コロナウイルスによる被害が全国各地で出ているからこそ、一度是非見て頂きたい…。
その理由として、物語の展開が今の日本と酷似しているということもありますが、注目していただきたいのは「感染源」です。
2020年2月時点で新型コロナウイルスの感染源というのは蛇もしくはコウモリと言われており、なかでもコウモリ説が有力となっています。
コウモリは狂犬病をはじめエボラ出血熱やハンタウイルス感染症、ヒストプラズマ感染症など聞きなじみのない病気になるウイルスを持っているのです。
そして、今回の新型コロナウイルスもコウモリが自然宿主と考えられています。
初めて感染症が出たのは中国武漢市であり、コウモリをはじめ蛇などが海産物市場で販売されており、野生の蛇はコウモリを食べることもあるそうです。
その結果コウモリから蛇、蛇から人へと広がり今回の流行を引き起こした可能性が高いといわれています。
映画のネタバレになってしまう内容ではありますが、コウモリというのは日本はもちろん世界各国に生息している動物です。
夜行性の動物のため普段から見かけることが少ないと思いますが、安易に近づかないように注意しましょう。
また、パンデミック映画を見ることで手洗い・うがいの重要さも改めて感じることができますよ。
いつ、どこで、誰から感染するかもわからない今、個人による予防が被害を食い止める今できる最善策です。
今だからこそパンデミック映画を見るいい機会かもしれませんね。
新型コロナウイルスを予防するなら自宅待機も選択のひとつ!

ただのアニメ好きから毎日アニメイトに通うオタクへと進化した人。最近のマイブームは聖地巡礼です。
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