映画というと、どれぐらいの長さをイメージするでしょうか。
個人的には映画を観るのにちょうどいいのは2時間程度と思っていますが、中には2時間半どころか3時間超えの映画も少なくありません。
とくに最近は技術の進歩により、映像にこだわりすぎて無駄に(失礼)長くなっている作品も少なからず見受けられます。
ただ、そういった技術的な問題とは関係なしに尺が長い名作は数多くあります。
そういった映画はまとまった時間が取れないと意外と観るのをためらってしまいますよね。
今回は、時間が取れる時に観ておきたい長尺名作映画を紹介します。
風と共に去りぬ
1939年に制作されたアメリカ映画。時間は222分(3時間42分)。
おそらく、映画好きという人であれば観たことがない!という人がいないと思われる名作です。
1861年、南北戦争の直前の時代のジョージア州アトランタ近郊のタラが舞台となり、大地主ジェラルド・オハラの娘、スカーレット・オハラとチャールズトン生まれの船長レット・バトラーとの恋模様を描きます。
それだけを書くとあたかも普通の恋愛物語が展開されるように思えますが、スカーレット・オハラの波乱万丈な恋愛が繰り広げられます。
観た人がすごいと口をそろえて言うラストシーンは必見です!
ちなみに、『風と共に去りぬ』は製作費や宣伝費に大金をつぎ込む走りになったり、本作でハティ・マクダニエルが黒人で初めてオスカーを受賞(助演女優賞)するなど、映画史にとっても重要な作品となっています。
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ベン・ハー(1959年)
1907年、1925年、1959年、2003年、2016年と5回に渡って制作されています。
1907年版はわずか15分のサイレント映画、1925年版もサイレント映画にも関わらず390万ドル(同年に制作されたチャップリンの『黄金狂時代』が92.3万ドルなので、その差は歴然!)という歴史を持っています。
今回紹介する1959年のウィリアム・ワイラー監督版は212分(3時間32分)と『ベン・ハー』の中で最も長い作品です。『ベン・ハー』といったら、多くの人がこの1959年版を想起すると思います(そもそも、2003年版はアニメ、2016年版は日本ではDVD&Blu-rayのみなので、知名度自体が低いと思いますが)。
『ベン・ハー』は原作の副題(A Tale of the Christ)にもある通り、キリストの物語です。
主人公はタイトルにもあるベン・ハーですが、その半生にイエス・キリストの生涯を交差させて物語が進みます。
本作の最大の見どころは戦車競走のシーン。
文字通り、戦車(今のような重装甲のものではなく、荷台のようなものを馬に引かせてその上で人が武器を持って戦う兵器)で競争をするシーンですが、このシーンは手に汗を握ること間違いなし!です。
ベースとなったのは1925年版の同シーンで、実はこれが『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』のポッドレースの元ネタとなっているのです。
また、原作の『ベン・ハー』(1880)は当時の大ベストセラーとなり、先ほど紹介した『風と共に去りぬ』(1936)の原作が歴代発行部数を超えるまで、56年間、歴代1位の座を守り続けたという驚異的な記録があります。
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シンドラーのリスト
『ジュラシック・パーク』シリーズ、『ジョーズ』、『E.T.』など、数々の名作を世に送り出している名監督、スティーヴン・スピルバーグが監督を務め、『ジュラシック・パーク』(1作目)が公開された同年1993年に世に送り出された作品。時間は195分(3時間15分)。
第二次世界大戦時、ドイツによるユダヤ人の組織的大量虐殺(ホロコースト)を救うべく奮闘し、1,200人を救ったとされるオスカー・シンドラーの実話に基づく物語です。
スピルバーグ監督は冒頭に挙げたようなフィクションでも有名ですが、『ターミナル』(2004)、『ミュンヘン』(2005)、『ブリッジ・オブ・スパイ』(2015)など、実話を基にした作品も数多く世に送り出しています(『ジョーズ』は原作の小説がありますが、小説自体が実話を基に脚色を施したものなので、これもある意味実話に基づく作品)。
ホロコーストというと、”アンネの日記”でお馴染みのアンネ・フランクを思い浮かべる方も多いと思いますが、大量虐殺の裏でこういった活動も行われていたということを『シンドラーのリスト』では描かれています。
映画なので脚色は施されていますが、ホロコーストに関する映画の代表的作品として知られています。
この映画のラストシーンは個人的には鳥肌が立ちました。さすがスティーヴン・スピルバーグ!と思わざるを得ないラストは必見です。
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タイタニック
あえて紹介するまでもないと思われる作品。1997年上映、監督はジェームズ・キャメロン。時間は194分(3時間14分)。
世界歴代興行収入第1位となる$2,187,463,944(当時、1ドルが120~130円なので、約2,624億~2,843億円相当!)を叩き出し、2009年、同監督が製作した『アバター』が$2,789,679,794という驚異的な数字を叩き出すまで不動の一位を守り続けました。
今なお海の底に沈んでいるタイタニック号の処女航海時の船出から沈没までを描く名作中の名作です。
今では誰もが知っている”レオ様”ことレオナルド・ディカプリオを世に知らしめた作品であり、未だに彼の代表作として挙げる人が多いのではないでしょうか。
本作はよりリアルを追求するために、ジェームズ・キャメロン監督が実際にタイタニックが沈没した海底調査を行ったり、セットをバーナーで焼いて経年劣化を再現したりと、こだわりがハンパじゃありません。
家庭用が販売された当時はDVDすらなく、今では珍しいVHS(ビデオテープ)での販売。時代を感じます…
まだ観たことがない、久しぶりに観たいという方は時間がある時にどうぞ!
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グリーンマイル
今は亡きマイケル・クラーク・ダンカンの代表作(本作で2000年アカデミー助演男優賞にノミネート)。時間は188分(3時間8分)。
名作『ショーシャンクの空に』のフランク・ダラボンが監督を務めています。
アメリカのコールドマウンテン刑務所で死刑囚監房で看守主任を務めるポール・エッジコムの元に送られてきた、双子の少女を強姦殺人した罪を持つ死刑囚ジョン・コーフィが死刑されるまでを描きます。
コーフィは人の体に触れるだけで病気や怪我を治癒してしまうという不思議な力の持ち主で、局部を掴んだだけで重い尿路感染症を治してしまったり、瀕死の状態になったネズミの命を救うといった奇跡を見せます。
その巨漢には似合わない穏やかな物腰、話し方、すべてが心優しいコーフィがなぜ双子の少女を強姦殺人して死刑を待つ身になってしまったのか…
その真実がポール・エッジコムの回想によって明らかになります。
こういった死刑囚や囚人に焦点を当てた作品は、アメリカ史の汚点的冤罪事件として語られる事件を題材とした『死刑台のメロディ』、英国の司法界史上最大の汚点とされるバーミンガム・パブ爆破事件を基にした『父の祈りを』などがあります。
興味がある方は、併せてチェックしてみてください。
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最後に余談
3時間超えというと、「うわっ…長すぎるわ…」と思うかもしれませんが、世の中には7時間越えの『サタンタンゴ』や、240時間(10日間)の『モダンタイムス・フォーエバー』などがあります。
さらに、2020年12月には上映時間720時間(30日間!)という『Ambiancé』が公開予定です。
ちなみに、史上最長の映画は2012年に制作された映画『ロジスティクス』。その時間、なんと51,420分(857時間、つまり35日17時間)!
いや…映画は長くても3時間までで十分です…
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週末は映画を観て過ごす30代半ばの独身男子。観たい映画があれば映画館にGO!なければ週末DVDで過去作を観ています。吹き替え、邦画は観ない派。ホラーは嫌い、他は基本ジャンル不問。
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