原作:書下ろし脚本のためなし
脚本:龍居由佳里、本田隆朗
出演者:中谷美紀、藤木直人、白洲迅、忍成修吾、山中崇、加治将樹、渡辺邦斗、寺田心、奥田瑛二ほか
放送期間:毎週月曜22時
制作:テレビ東京、共同テレビ
前回の振り返り
前回、晴(中谷美紀)と和田(藤木直人)の関係を怪しむ部下たちのせいで、なんだか変な空気の経営企画部に舞い込んできたのが、子会社であるアパレルブランド、『ファンソフィー』の売却話です。
売り上げは右肩下がりで大胆なコストカットが必要不可欠ですが、経営権を持っている副社長の久保田英里子(国仲涼子)は、ブランドのポリシーやプライドが捨てられない頑固な一面が強く、信念を曲げなければいけないような提案には決して応じません。
晴は、五木商事にしがみつくためにポリシーを捨てるか、五木商事の庇護から離れ自分の戦略を貫くかの2択を迫り、久保田副社長は後者を選択するのです。
彼女は晴と同じくシングルマザーで、不安や悩みを多く抱えていましたが、それだからこそ、自分の人生は自分で決めてほしい。
晴はそう思って背中を押し、五木商事の子会社でなくなってもやっていけるよう、新しい企画を授けたのでした。
そしてこの一件が落ち着いたとき、晴と和田は部下たちに二人の関係をすべて告白します。
現在付き合ってはいないが過去に2年間だけ夫婦だったこと、そして晴は元々五木商事の社員だったこと、これを聞いた部下たちは今までの二人の言動に納得し、経営企画部は新たに団結を強めたようでした。
しかし、晴と和田の関係を知ったラスボスの高山副社長(奥田瑛二)は、和田に疑念を抱き始め不穏な空気に!?
そんな中、第7話では若手の青柳(白洲迅)に大チャンスが訪れますが、同時にピンチもやって来て、経営企画部がどう乗り切るのかが見所です!
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第7話はついに絆を感じます!あらすじと感想
ここから先はネタバレになります。問題ない方は読み進めてください。疑われる和田はちょっぴりピンチ
晴と和田が夫婦だったことを知った高山副社長は、和田を呼び出して本当は社長派ではないかと疑いの目を向けます。
そもそも五木商事には社長派と高山副社長派という大きな2大派閥があり、そのせいで自分の出世のため、縦の繋がりしか意識しないで仕事をする社員が増えてしまっていたのです。
和田はその派閥の中で高山副社長に忠誠を誓っていたように見えていましたが、晴は社長直々にスカウトされて入社したため、繋がりがあった和田を社長派ではないかと疑うのはもっともでしょう。
しかし和田は、五木商事の悪しき慣習をぶっ壊すために晴が必要だと思い、社長にスカウトさせるよう仕向けたりと裏で工作をする、新しい一派だったのです。
言うなれば”レジスタンス”ですね!
「お前が俺をだませると思うなよ」
と、ドスの利いた声ですごむ高山副社長は、もはやVシネマさながらで痺れます(笑)
和田は、晴とは仲が悪化したから別れたわけで、それは今も変わらないこと。
彼女の仕事を助けたのは、五木商事の利益のためだけだというように弁明し、なんとかその場を逃れるのでした。
ついに日の目を見る青柳
五木商事では新規事業を立ち上げるため、社内で企画を公募していたのですが、最終選考の3本の中になんと青柳の企画が残ったのです!
晴の後を、金魚の糞のようにくっついているだけの存在感だった青柳が、脚光を浴びるときが来ましたね。
来月の重役会議で行われるプレゼンで1本が決定されるため、なんとしても自分の部下である青柳の企画を通したい高山副社長は、完璧な企画書を作らせるよう、和田に発破をかけます。
青柳が考えた新規事業案は、五木商事がまだ手を出していない、発展途上国での“社会課題解決型ビジネス”で、貧困や環境などの社会問題を解決するための事業です。
目のつけ所が素晴らしいと感じた和田は、早速みんなでさらにブラッシュアップをしようと青柳に持ちかけますが、部のみんなには秘密にしてほしいとお願いされてしまいます。
新規事業の企画案を出していると知られれば、現在の仕事に不満があって新しいことにチャレンジしているのではないかと、余計な疑念を持たれるのではないかと不安を抱いているのです。
無駄な詮索を避けるため、この企画は青柳と和田の二人だけの間で進められることとなりました。
父親への気持ちが高まる涼
晴と家で夕食中の涼(寺田心)は、それとなく和田の近況を聞き出します。
この“それとなく”というところに涼の利発さが出ていて、大人顔負け話題の振り方なんですよね~、感心。
和田と晴の仲がうまくいっていると感じた涼は、「また和田に会ってみようかな」とこぼし、それに晴は喜びながら、また3人で食事に行こうと提案するのですが、なんと涼は二人で会いたいと言うのです。
男同士で話がしたいと大人びたことを言う涼に、晴は驚きながら感動もして賛成するのでした。
勉強会で触発される晴
性別や国籍などによる差別のない社会を作るため、『ダイバーシティ推進コミッティ』という勉強会に出てほしいという打診を受けた晴は、テーマが“商社で働く女性”ということもあり出席することとします。
しかし開催日が土曜日と休日のため、涼の面倒をみてくれないかと和田に頼むことに。
涼が自分に会いたいと言っていることを知った和田は、照れ臭そうに笑いますが、少しだけ不安も感じているようです。
そして勉強会当日、涼を和田に預けた晴は勉強会でたくさんの刺激を受け、アイディアが次から次へと湧いてきます。
現在五木商事が抱えている問題も見えてきて、仕事に生かそうとモチベーションを上げることができるのです。
和田と涼は男同士の話!
一方和田と涼は、男同士らしくキャッチボールを楽しみます。
いつもは晴が相手をしているということに感心しつつ、次は涼が行ってみたかったという牛丼屋で食事です。
牛丼を食べたことがない涼に驚く和田でしたが、女性はファストフード系の店にあまり来たがらないということに納得して、牛丼の嗜み方を教えるのでした。
そこで涼はずっと気になっていた、二人の離婚理由を問い詰めます。
離婚は嫌いになったからするものと思っている涼は、晴が激辛好きな一方で、辛いものが一切苦手な和田と合わなかったのが原因ではないかと疑っています。
しかし和田はそれを否定し、晴はやりたい道を選び、それを引き留められるだけの魅力が自分になかったのだと笑うのですが、この笑顔がなんとも切ない!
そしてそんな中、青柳もひとり会社に休日出勤をし、新規事業の企画書を考えているのでした…。
晴が新規事業の企画を提案!?
勉強会で刺激を受けた晴は、早速経営企画部の会議で思いついた新規事業の立ち上げを提案します。
それは“社会課題解決型ビジネス”をテーマとし、会社に託児所を設置するというもので、青柳が現在企画している新規事業に通じるものがある内容なのです。
晴は青柳のことはまったく知らずに、働く女性のために早急に必要だと訴えます。
というのも、先日の勉強会に出席していた五木商事の社員である三田村由紀(南沢奈央)は、足を失ったことから障害者枠での入社だったため、常々健常者と比べて自分の働きぶりを不安に思うことがあるそうなのです。
しかも現在妊娠8ヶ月のため、このまま働き続けるのは難しく、会社を辞めざるを得ないのでは?と悩んでいるのでした。
それを聞いた晴は、この問題を解決することが、ダイバーシティ、そして社会課題解決型ビジネスに貢献できると考えたのです。
この案はまさに自分が理想としていた新規事業に近いため、青柳は自らアシスタントに就きたいと志願します。
ほかにも多く案件を抱えている青柳ですが、その熱い想いから和田は晴と青柳に新規事業を任せることにしました。
やっぱり大ピンチは訪れる!
複数の案件を掛け持ちしながら、託児所の設置にも注力する青柳の姿を見て、晴は成長していることをひしひしと感じます。
それを褒めると嬉しそうにはにかむ青柳は、仕事のやりがいだけではなく、晴に良いところを見せようと頑張っている面も大きいのでしょう。
しかしそんな青柳も仕事が大詰めに差し掛かり、疲労の蓄積が隠せません。
そしていよいよ大事なプレゼンの日に、出社もせず連絡がつかなくなってしまうのです。
しかも資料はすべて青柳のパソコンの中にあり、プレゼンのチーフである藤尾(山中崇)は大激怒します。
しかし晴は、藤尾の管理状況に問題があるとさらに大激怒し、青柳を探すために電話をかけ続けるのです。
いやぁ~、こんなに怒った晴を見たのは初めてでした。
こんなに怒った中谷さんの演技も初めて見たかも…。
後輩の失態だけを責める藤尾こそ、五木商事が抱える大きな問題で、晴が許せない言動なのです。
仕事は仲間とフォローし合ってやるという価値観が、五木商事にはない。
晴はこれをどうにかしなければいけないと、激怒したのだと思います。
青柳の失態に同僚たちは…
晴はずっと電話をかけ続け、やっと青柳は目を覚まして電話に出ます。
事故や事件に巻き込まれたのではないかと心配していた晴ですが、ただの寝坊だと知ってほっとし、ひとまずパニック状態の青柳を落ち着かせて、急いでパソコンのパスワードを聞き出します。
何とかプレゼンは乗り切ることができたのですが、青柳が会社に着いたのはプレゼン終了後で、激怒している藤尾に頭を下げ続けるしかありません。
それでも怒りが収まらない藤尾に、和田は自分の采配ミスだと、青柳が通常業務以外にも新規事業のプレゼンが控えていることをみんなに打ち明けました。
青柳がそんな重要な仕事を同時進行していたことを知った同僚たちは、どうして言ってくれなかったのだと優しく声をかけるのです。
今までの経営企画部なら、他人のミスを責めることしかできなかったのに、こんなにも温かく青柳を囲む日が来るなんて…!
涙を堪えながらもう一度深く頭を下げて謝る青柳に、みんなは新規事業の企画も手伝うと言い、藤尾だけは不満げな顔でしたが、一致団結するのでした。
そんな姿を見た和田は、晴の姿勢がみんなに伝わったと言いますが、晴は「みんなが元々持っていたのよ」と笑います。
ラストに向かって動き出す
無事に青柳の問題も片付き、晴と和田は涼の話をしながら帰宅していました。
そこで唐突に、和田が「晴」と呼び、久しぶりに名前を呼ばれた晴はたじろいでしまいます。
そして和田は、「君と別れてからずっと変わらない俺の気持ちを受け取ってほしい」と切り出すのです。
晴は一体何を渡そうとしているのかを考えるのですが、今週は渡すものは不明で、見つめ合う二人で終わってしまいました。
普通なら、指輪を渡してもう一度プロポーズな展開ですが、果たして和田は何を用意しているのでしょうか?
そしてラスボス高山副社長はというと、一条寺(忍成修吾)の父である厚生労働大臣の一乗寺俊太郎(山田明郷)と密会をしていて、何やら不穏な動きを見せているようです…。
こちらも一体何が行われているのか…来週はついに最終回ですよ!
まとめ
経営企画部のみんなが一致団結するきっかけは、晴を助けるためだと思っていましたが、まさか青柳をみんなで助けることになるとは素敵な展開!
これまで自分のことしか考えていなかった部下たちに、晴が自分の背中を見せることで助け合いの種を撒いていたと思っていました。
しかし、種は元からみんなが持っていて、晴が撒いていたのは水だったのです。
ひねくれてどうにもならないと思っていた部下たちでしたが、根底には仕事への情熱や、仲間への愛情をしっかり持っていたのですね。
まさに性善説!
このドラマらしい、ポジティブな解釈だと思います。
他人に無関心だったあの一条寺が、青柳のために自分からコピー取りに行ったときは、思わず泣きそうになっちゃいましたもん。
次週はついに最終回ですが、ラスボス高山副社長との対決、そして経営企画部の絆が試される展開になりそうです。
最後までちょっと腑に落ちない顔をし続けた藤尾は、ここでみんなのために何か貢献することができるのでしょうか?
さらに、今回親子の仲をさらに深めた和田と涼だったので、晴と和田の仲がどう終結するのかが私の注目ポイントです!
今回男らしさを垣間見せた青柳でしたが、どう考えても晴は部下としか見てないようですので、ここは片思いで終わるでしょう。
青柳の告白シーンを見たいとも思いますが、とにかく和田が晴に何を渡したのかが気になりすぎます!
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ドラマも映画も、魔法のドアです。楽しいとき、悲しいとき、現実世界からちょっとだけ抜け出したいそんなときに、いつだって私を連れ出してくれたエンターテインメントでした。気分に合わせたドラマや映画をご紹介できる案内人として、あなたに寄り添う素敵な情報をお届けします!
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