監督:ジェームズ・キャメロン
脚本:ジェームズ・キャメロン、ウィリアム・ウィッシャー
製作:ジェームズ・キャメロン
出演者:アーノルド・シュワルツェネッガー、リンダ・ハミルトン、エドワード・ファーロング、ロバート・パトリック、アール・ボーエン、ジョー・モートン、ジャニット・ゴールドスタイン、ザンダー・バークレー他
音楽:ブラッド・フィーデル
製作会社:パシフィック・ウェスタン
公開:1991年8月24日
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目次
あらすじ
機械と人類が戦争を繰り広げる2029年。
過去である1984年に機械軍側が送ったターミネーターは、人類側のレジスタンスを率いるジョン・コナーの母親サラ・コナーを抹殺しようとしたが失敗に終わる。
だが、機械軍はまだあきらめていなかった。
今度は液体金属で自在に姿を変えられる新型ターミネーターを1994年に送り、まだ幼いジョンを暗殺しようと企てていたのだ。
だが、未来のジョンはその対抗策を講じていた。
子ども時代の自分を守るために未来から過去へと送った兵士は…レジスタンスの兵士ではなく、かつてサラを執拗に殺そうとしたのと同じモデルの「ターミネーター」サイバーダインシステム・モデル101だった…!
誰もが知るSFアクションエンターテイメントの傑作!
1984年公開の『ターミネーター』で世界の度肝を抜いたジェームズ・キャメロン監督。
1作目はもともとB級映画だったにもかかわらず、全世界で大ヒットとなりました。
その続編である本作『ターミネーター2』は、7年後の1991年にようやく公開されます。
ここ最近で考えると、前作からの間隔がずいぶん空いたなぁ…という印象を受けませんか?
特に最近だと、ある程度ヒットした作品はすぐに続編製作決定!…みたいな風潮ですし、『ターミネーター』ほどの予想外のヒットを収めた作品の続編がなぜすぐに作られなかったのか、不思議ですよね…。
その理由のまず1つは権利の関係で続編製作がなかなか思うようにいかなかったこと。
もう1つはジェームズ・キャメロン自身が早くに続編を作るのには否定的だったということが理由なんだそうです。
でも、それが功を奏したんでしょうね!
1作目の10年後を舞台に、今度はサラではなく少年ジョン・コナーがターミネーターに命を狙われるという設定となった続編の今作は最高傑作となりました。
なんといってもシリーズ中最高の5億ドル(当時のレートで計算すると日本円で670億円)を超える興行収入を稼ぎだしたことが、最高傑作であるということを証明していると思います…!
この2作目以降、『ターミネーター3』をはじめ、数々の続編やリブート版が公開されてきましたが、どれもこれも評価がイマイチ…。
ジェームズ・キャメロンが監督していないことはおろか、製作にすら携わっていないというのも、その大きな理由だったんじゃないかなと思っています。
でも、今年2019年はついに…!
ジェームズ・キャメロンが脚本と製作に復帰し、サラ・コナー役でリンダ・ハミルトンも帰ってくる『ターミネーター2』の正統な続編の『ターミネーター:ニュー・フェイト』が11月に公開になります!
もう、待ち遠しいったらありゃしない…。
ストーリーの設定自体が最高に面白すぎる…!
1作目では1984年を舞台に、2029年の未来からやってきたターミネーターがサラ・コナーをとにかく執拗に追い回す…というストーリーが繰り広げられました。
2作目の舞台は1作目から10年後の1994年に舞台を移すものの、設定は変わらず。
ただ、ターミネーターのターゲットがサラ・コナーから、人類側のレジスタンスを率いることになるジョン・コナー自身へと変わります。
しかも、ジョンはまだ10歳の少年。
さらにさらに…、1作目と同じシュワちゃん演じるターミネーター“サイバーダインシステム・モデル101”はジョン・コナーを守る役に転じるというナイスストーリー。
ジョンを抹殺しようとするのは、液体金属でどんなものにも姿を変えられる新型ターミネーター“T1000”となります。
新型ターミネーター、ちょっとやそっとじゃ倒れないどころじゃなく、なんにでも自由自在に姿を変えられて、しかも腕とかをデッカいナイフにしたりして攻撃してくるんですから…。
いやぁ…、今考えても、こんなブっ飛んだストーリーを考えるなんて、ジェームズ・キャメロンはやっぱり天才です…。
キャラ設定がいろいろ変わってギャップ萌え
冒頭でビリビリと閃光に包まれて素っ裸で現れるのは、1作目と同様、筋骨隆々のアーノルド・シュワルツェネッガー。
もちろんポーズも一緒です(笑)
今回もすっぽんぽんで「服をよこせ」シークエンスを繰り広げるのですが、人気の少ないところで不良少年たちを相手にするのではなく、なんとバイカーたちがたむろするようなバーへと突入です…!
もうスタート直後から、赤い視界と、さまざまなデータや情報が見えるターミネーター目線の映像も多々あり、いやおうなしに一気にターミネーターの世界へ引き込まれます。
バーで大乱闘を繰り広げて、完全なバイカースタイルに変化するターミネーターは、ショットガンで行く手を阻むバーの主人を殺すことはせず、胸ポケットからサングラスを奪うという粋な演出が…。
さらに、車じゃなくって、ドコドコのアメリカンバイクに乗るのかよ…!
ここで、本作が単なるアクションではなく、コメディの要素も含むことになるんだな…と分かりますし、ターミネーターがなんか違うぞ…と一瞬にして理解させるわけですね。
続いて未来からやってくるのが、ロバート・パトリック演じる新型ターミネーターT1000ですが、細身でシュっとした好青年風です。
しかもデフォルトが警察官の姿という…(これまたよく考えたなぁ…)。
前作の設定からすると、後から送られてきた方がジョン・コナーの味方なんじゃない…? と思わせられるのですが、いかにも冷たそうな目をしてはいるものの、ごくごく普通の風体の男が、まさかのトンデモな殺人マシンであろうとは…。
とにかく前作からのギャップ攻めでもあるなぁ…と感じます。
さらに衝撃的なのが、ジョン・コナーは不良少年という設定(笑)
母親のサラはどうやら精神病院に収監されているようで、ジョン自身は里親のもとで生活しています。
10歳という年齢にもかかわらず、小型のモトクロスバイクを乗り回し、ATMをハッキングしてお金を引き出すというような犯罪行為までしているワルです(でも、引き出す額は300ドルとかわいらしい♪)。
こりゃ、ストーリーが一筋縄ではいかんな…と、冒頭20分ぐらいで「もう、これ、ここからどう料理してくれるんよ…!」と期待値マックスに振り切りますね。
無名のキャスト選びも秀逸でピタっとキャラにハマった!
さて、ターミネーター演じるシュワちゃんはもう説明は不要として(すいません)、本作で大ブレイクしたのはジョン・コナーを演じるエドワード・ファーロング。
本作が映画初出演です。
このときの彼は、ほんまに美しさを感じるほどのかわいらしさでキュンキュンしちゃいます。
公開当時中学生だった私も、もれなく恋しちゃいましたっけ…。
そして、サラ・コナーを演じるリンダ・ハミルトンも、前作からは見間違うほどの肉体改造をしていました。
入院…というか監禁されている精神病院の個室で、ベッドを縦に立てて、フレームにぶら下がっての懸垂を何回も披露できるほどの筋力ですから…!
この強さに私は当時憧れて、懸垂しようとしたら1回すらできず(今でもできません)、どんだけ鍛えとんねん…!と身をもって理解しました。
でも、私が一番注目したのはT1000を演じたロバート・パトリック。
ほぼ無名だった彼ですが、「どこでこんなナイスな俳優さん見つけてきてくれたのよ…!」と思うぐらい、新型ターミネーター役にはロバート・パトリック意外には考えられんな…というほどハマっていました。
実は1作目でもターミネーター役は、警部補を演じていたランス・ヘンリクセン(『エイリアン2』のビショップ役で有名)が演じることになっていたそうなんです。
ランス・ヘンリクセンは顔も青白い感じだし、細くて小柄な印象の俳優。
いま思えば、彼のターミネーターなんて全く想像できません…(笑)
でも、細身で色が透き通るように白いロバート・パトリックがT1000を演じることで、幻となったランス・ヘンリクセンのターミネーター構想がしっかり想像できるようになりました。
ジェームズ・キャメロンさん、彼をターミネーターにできなかったから、『エイリアン2』でアンドロイドのビショップを演じさせたのかなぁ…?
1作目を超えるハラハラドキドキの展開が繰り広げられる
冒頭から息つく暇もないほど盛りだくさんの情報を与えられ、いよいよターミネーター2体のジョン・コナー探しが始まって、ジョンとターミネーターが出会うことになるのはショッピングモール。
しかも、新旧2体のターミネーターもここで相まみえることになります。
どっちも機械ですから、その辺をバッカンバッカン破壊しまくりながらのバトルが繰り広げられ、その隙にジョンは自分のバイクで逃げるのですが…。
すかさず後を追うのはT1000(走るの速すぎな…)。
その辺を走っていたデッカいトラックを奪い取ると、ジョンを追い回します。
そこからバイクでジョンを助けるターミネーター。
この一連のアクションはもう普通に呼吸しながらは観られません(笑)
サラが精神病棟から脱出を試みるシーンも秀逸で、いよいよ外へ通じるエレベーターへ乗り込もうとしたときに、10年前の宿敵ターミネーターが現れてパニックに陥るという演出は最高です。
それと同時に、巧妙に病院に潜入していたT1000が自らの技術を駆使し、にゅるりと鉄格子をすり抜けたり、自分の腕をフック状にしてエレベーターこじ開けたり、走る車のトランクに引っかかってよじ登ってきたり…。
この辺はもう本当に観ているこっちも必死になります!
さらに、サラのダイソン襲撃からサイバーダイン社の大爆発までの流れもスリリングですし、ヘリコプターに乗ったT1000の追跡や、ラストの溶鉱炉での死闘にいたるまで、もうとにかくどんだけ見どころ作ってくれてるのよ…!と歓喜せざるをえません。
さて、Twitterでの感想やコメントも拾い出してみましたが、面白いものが多いので、関連ツイート見るのが止まらなくなりました!(笑)
観た映画の感想は必ず書くとかいう枷をつくるから沈んだままなんだ自分。
いやターミネーター2を初めて最初から最後まで観たんだけどね、最高すぎて冷静に感想を書けねーわ!
近いうちにもう一回観て、感想はその時に書きましょう。ホントに最高でした!アスタラビスタ,ベイビー!— 宇野 シン (@uno_shin) June 11, 2019
こちら、2019年6月のツイートなので、公開から28年経ってようやく観ての「ホントに最高!」という感想。
ちなみに、ターミネーターの決め台詞となって語り継がれている「アスタ・ラ・ビスタ、バイビー」はスペイン語で、英語にすれば「See you again, baby」となります。
つまり直訳すれば「またな!」ぐらいなんですが、戸田奈津子氏の「地獄で会おうぜベイビー」という字幕翻訳は見事だなぁ…と今でも思います(笑)
ターミネーター2でT-800の初登場シーンで「カッコイイ」「怖い」等の感想を抱けた人は映画を楽しめる人で「何故全裸でタイムスリップなのか、武器も人工皮膚で包めなかったのか」と言うタイプの人は映画に文句を言うだけの人。
— 村上耕介(カーミ)@11/2(土)人狼文化祭 (@muraka_mi) June 21, 2019
『ターミネーター2』の冒頭を引き合いに、映画を楽しめる人と楽しめない人に分類してくださっていますが、これ、たぶんあながち間違いじゃないと思います!
…ということは、これ『ターミネーター』でも同じことが言えるわけで…(笑)
「考えるな!感じろ!」という名言にも通じる気がしております。
昨日ターミネーター2を4DXで見に行ってみんなあんなもんか〜、酔うよねやっぱりみたいな感想言ってたんだけど、私ターミネーター見たのはじめてだったから普通にめっちゃおもしろくて、更に母息子の話だったから感動して泣きまでしたら、今更ターミネーター見て泣くやつお前くらいって言われた
— マカロニウェスタン (@backbackback) November 20, 2017
いやいや、そんなことない! 私は何回観ても泣きますよっ!
私は母と息子の関係よりも、ターミネーターが人間性に目覚め、かつ容赦なく自分をターミネートしちゃうという寂しさゆえに涙するんですけれどね…。
ゴリゴリのSFアクションなのに観客を笑わせるシーン多々
ところで…スリル満載のストーリーで、想定を超えるアクションがどんどん繰り広げられるにもかかわらず、『ターミネーター2』がスゴイところは、コメディの要素を随所に盛り込んだところです。
主人公が10歳の少年だからというところが大きいんですが、ジョンの言うことをなんでも聞くターミネーター。
笑顔を練習しろと言われて引きつった笑みを見せたり、ジョンから様々な「不良っぽい」言い回しを教えられてどんどん習得していき、大事な場面で披露したりするなど、ターミネーターだからこそのネタが散りばめられて、要所要所で笑わせてくれるんです。
これは1作目とは大きく違うところで、ハードなSFアクションにユーモアを取り入れることで、ジョンとターミネーターの心の交流をうまく描き出しているし、観る側にもところどころでほっと一息つかせてくれるなぁ…と。
このコメディ要素が本作には必須のスパイスとなっていることは間違いありません。
そしてまさかのハートウォーミング作品なのである!
ターミネーターが、どんどん人間臭くなっていって、「ジョンとサラと、ずっと一緒に幸せに暮らしましたとさ…」というハッピーエンディングを中盤以降に願ってしまうのですが、そうは問屋が卸しません!
1997年の機械が起こす核攻撃「ジャッジメント・デイ」を未然に防ぐためには、未来からやってきたターミネーターの痕跡はすべて抹消しなければならないのです…。
T1000との死闘をなんとか制したターミネーターとサラは、ターミネーター自身も抹殺しなければならないと決断します。
「人間が涙を流す気持ちが理解できた」という言葉を残し、自ら溶鉱炉に身を投じてサムズアップしながら沈んでいくところは中学生の私でも涙なしでは観られなかったなぁ。
中年になった今でも当然泣いちゃうし、今後も何回観ても号泣してしまうと思いますけれど…。
ジェームズ・キャメロン監督は、本作以降にずっと続編を作らなかったのは「この作品でターミネーターシリーズは完結している」と語っていたということですが、激しく同意です。
まさかのターミネーターで泣かされるとは…!
こんなゴリゴリのアクション映画にもかかわらず、コメディだけでなくって大感動の結末に仕立て上げるなんて、本当にいい意味でありえない作品でした。
まとめ
改めて『ターミネーター』と『ターミネーター2』を観直してみて、この2作は本当に映画史上に残る傑作だなぁ…と再認識しました。
となると…、今年公開の作品が、ジェームズ・キャメロン自身が現場で指揮を執るとはいえ、どんな作品に仕上がっているのかちょっと不安になってきます(苦笑)
これを超えるストーリーや展開を考えられるのか…?
『ターミネーター2』の公開から約30年という長い歳月のあいだに、ジェームズ・キャメロン監督も『タイタニック』や『アバター』などの大ヒット作を世に送り出してますから、『ターミネーター』に関しても、またもやブッ飛んだアイデアを考え出してくれているんでしょう…!
サラ・コナーのその後が見られるみたいですし、ドキドキしながら公開日を待ちたいと思います!

子どものころから映画大好き! ヒマさえあれば、むさぼるように映画を観るアラフォー女子。いまはドラマ『チェルノブイリ』のビッグウェーブに飲み込まれてます。
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