監督:小泉徳宏
脚本:小泉徳宏
原作:末次由紀
製作:北島直明、巣立恭平
出演者:広瀬すず、野村周平、新田真剣佑、上白石萌音、矢本悠馬、森永悠希、松田美由紀、國村隼 他
音楽:横山克
製作会社:ROBOT、2016映画「ちはやふる」製作委員会
公開:2016年3月19日
視聴したVOD:hulu(2019年9月13日時点で視聴可)
あらすじ
小学校時代、千早、太一、新の3人はかるたを通じて親交を深めていましたが、新の転校などで離ればなれになってしまいます。高校で再会した千早と太一は、競技かるた部を発足し、東京都大会に出場するため猛特訓の日々を送ります。太一が久しぶりに新に連絡をすると…
百人一首が題材のかるた漫画
映画『ちはやふるー上の句ー』はBE・LOVEという漫画雑誌に2008年から連載された同名の少女漫画が原作です。
作者の末次由紀さんがどういう連載漫画にしようか悩んでいたとき、担当編集者の人に“かるた”を題材にしてはどうか?と提案をされ、かるたの経験があった末次さんは、かるた漫画を描き始めたそうです。
この『ちはやふる』というタイトルは小倉百人一首の”ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは“から取ったもの。
公開前のインタビューで、末次さんは「『ちはやぶる』とは荒々しく勢いが強いというさまで、本当の意味を理解した主人公・千早がそれを表現していくお話です」と答えています。
今回メガホンを取ったのは『タイヨウのうた』や『カノジョは噓を愛しすぎてる』など青春映画を多く手掛けている小泉徳宏監督です。
小泉監督は『ちはやふる』のコミックが3巻ぐらい出た頃から読んでいて映像化できないかと考えていましたが、映像化権はすでにどこかが持っていることがわかりあきらめていたそうなんです。
それがどういうわけか回りまわって小泉監督のところに話がきて、シナリオを書き始めたんだとか。
小泉監督と『ちはやふる』は、見えない糸でつながっていたんですね。
豪華キャスト陣による迫真の演技
現在では多くの連続ドラマに出演している広瀬すずさん。
そんな彼女の映画初主演作となったのがこの『ちはやふる』です。
ちなみに『ちはやふる』には広瀬アリスさんも千早の姉である千歳役で登場。
映画では初の姉妹共演でもあることから注目度も高まっていたようです。
他には競技かるた部の部員たちを演じる矢本悠馬さん、上白石萌音さん、森永悠希さんの演技がかなり良かったという口コミを多く見かけます。
メインキャストとに比べると登場シーンは少ないものの、渾身の演技に感動すること間違いいなしです。
原作が大人気の少女漫画
『ちはやふる-上の句-』は「マンガ大賞」や「講談社漫画賞少女部門」「このマンガがすごい!オンナ編1位」など、たくさんの賞を受賞している青春漫画が原作です。
原作者の末次由紀さんは小学校高学年から漫画を描き始めて中学校から漫画雑誌社に投稿を始め、高校1年のときに投稿した『太陽のロマンス』で第14回なかよし新人まんが賞で佳作を取り、1992年なかよし増刊号にて漫画家デビューを果たしています。
その後別冊フレンドに移行した末次さんは自身もかるたの経験があり『ちはやふる』を描き始めますが、緊迫した競技シーンなどは高校生のかるた大会を実際に見て本作のヒントにされたようです。
また『ちはやふる』の原作はコミックス累計発行部数2,400万部(2019年6月時点)ということからわかるように原作ファンがかなり多い作品です。
そのため今回の実写化にはかなり厳しいコメントも上がっていた様子…。
とはいうものの、「これが青春だ!」「競技かるたと言う名の熱血スポーツ作品」などの好評価もされています^^
さまざまな賛否両論が飛び交っている作品ですが、果たして実際はいかなるものなのか…。
あえて原作を読まずに見るか、読んでから見るかはあなた次第です(笑)
『ちはやふる-上の句-』配信先一覧 | |||
動画配信サービス | 配信状況 | 見放題 | 配信先 |
---|---|---|---|
U-NEXT | ![]() |
![]() |
視聴ページ |
hulu | ![]() |
![]() |
視聴ページ |
dTV | ![]() |
![]() |
視聴ページ |
Amazonプライム・ビデオ | ![]() |
![]() |
視聴ページ |
原作を見ていなくても大丈夫
コミックやアニメを知らない人でも、かるたや百人一首をしたことがなくても、スッと入っていけるというか十分楽しめる映画だと思います。
アニメでは、小学校時代のことが細かく描かれています。
映画ではいきなり高校から始まり小学校時代は回想でときどき思い出す程度ですが、話の内容もきちんと伝わってきました。
今回あまり出番がなかった新ですが、福井弁を知らない私でもすごく自然な感じで聞きとれました。
かるた部全員の見せ場もちゃんとあってそれぞれいい味があるのですが、特に後半の机くんには感動させられました。
ここはアニメよりも感動的だったかも。
あと千早役の広瀬すずさんの着物姿が本当にきれいで目力も凄く、それを見ることができただけでも「得したな~」という気分になります。
最初、野村周平さんが太一役と聞いて「え?」と思ったんですが、見ていくうちに「野村周平さんで正解!」と思うほど似合っているなと感じました。
演技がうまいと、その役にハマっていくものなんでしょうかね。
そしてなんといっても太一の片思いは成就するのかどうか、千早、太一、新の三角関係の行方も非常に気になるところです。
Twitterで、こんな意見を見つけました。
ちはやふる見終わった!
序盤のダイジェスト感は否めないが
上の句のMVPは机くんだ!
(個人的感想)
映画見に行く皆様、エンディングの最後の最後まで見てくださいね☆#prfm#ちはやふる— りゅう⊿北のPerfume居酒屋 (@no_ama_2010) March 19, 2016
私も同意見です。
机くんの気持ちが、痛いほどわかりました。
その後の、巻き返しがすごかった。尊敬します。
映画「ちはやふる―上の句―」感想:カナちゃんが好きです。善人面だけでない太一や最初は数合わせだった机君の悩みは共感でき、皆の心が丁寧に描かれていると思いました。ラスト、太一が勝ったのは嬉しいですが、敵の自滅も可哀相でした。絶対、自分を責め続けますよね。5人の着物姿、カッコ良い!
— 小島慶都 (@Tokeitoh) March 28, 2018
本当に全員の着物姿が、めちゃめちゃかっこよかったです。
でも、たすき掛けをしてなかったからちょっと袖が邪魔そうでした。
この映画の中で気になったシーン
呉服屋の娘・奏がかるた部に入部する条件とは?
強引なまでに千早から「かるた部に入ってくれ」と勧誘を受けた奏が出した条件…
それが後半まで秘密になっていたんですが、東京都大会の会場でその真相がわかりました。
実家である呉服屋のパンフレットに千早の着物姿を載せることと、大会には全員着物を着て出場することでした。
部員たちが着物を着て大会に臨む姿は本当にすてきでした。
かなちゃん、ありがとう!
千早は、試合が終わると?
かるたの試合ですべての力を出しきる千早は試合が終わると死んだように白目をむいて寝てしまいます。
それを知らない対戦相手は「し、死んでる!」と驚くのですが、千早を小さいころから知っている白波かるた会の原田先生は「寝てるだけです」と相手にもしないところが笑えます。
机くんは秒単位で動く
初めは人数合わせのために入部した机くんなんですが、驚くべきことが判明しました。
学年2位という成績の机くん(1位は太一)は秒単位で行動しているんです。
かるた部で発したことばが「あと11秒で帰らないと塾に遅れる」です。
分刻みで動いている総理大臣もアッパレでしょうね。
千早の耳はいい感じ
競技かるたをする上でもっとも重要なのが、読手の声(音)を聞き取る聴力です。
“感じがいい”と言われる耳を持っている千早は音になる少し前に発する呼吸音だけでかるたを取りにいくんです。
これはもう“かるたのクイーン”になるために生まれてきたといっても過言ではないでしょう。
何もかもそろっているのに…
成績は常にトップ、父親と祖父が医者という裕福な家庭に育ち、しかもイケメンの太一。
そんな太一の悩みは運がないこと…かるたでもここぞというときに実力が発揮できず、運命戦(持ち札が1枚ずつになること)になると、必ず相手側の札が詠まれて負けることが多いようです。
しかし、太一は自分がいつ神様から見放されたのかを知っています。
それは小学校のとき新のメガネを隠したり、かるたなんて好きでもないのに千早のそばにいたくてかるた部を作ったり…自分はずるくて嘘つきなんだと原田先生の前で卑下するんです。
何もかもそろっている太一が人間くさいところ見せたシーン…「それでもいいじゃん、人間だもの」と励ましたくなりました。
そんな太一にきっとかるたの神様がほほ笑んでくれると信じています。
新が「かるたはやらん」と言った本当の意味は?
新は病気の祖父の面倒をみていたんですが「すぐ帰るから」と約束していた家族が帰って来ず、かるた大会に行けなくて困っていたら祖父のほうから「行ってきなさい」と言われ大会に行くんです。
そのあと祖父の容態が悪化して、責任を感じた新は「かるたをやめる」と言ってしまったんです。
小学校のとき千早に「かるたの名人になる。世界一になるんや」と言っていたのに…
新はこのままかるたをやめてしまうんでしょうか!?
まとめ
競技かるたは文化部ではなく、スポーツ部に匹敵するほどの体力と、札の位置を暗記する頭も必要だということが『ちはやふる』を見てわかりました。
この映画を観て、競技かるたを始めた人がすごく多いというのも納得ですね。
私は競技かるたを始めるほどの体力と頭はありませんが、百人一首にすごく興味を持ちました。
そんなかるた部に半ば強引に勧誘されて入った机くんとかなちゃんを加えた、かるた部員5人の個性が光っていて最高に面白かったです。
かなちゃんは、もともと和歌が大好きな女の子なので、すんなり入れた感じがします。
後半の机くんの葛藤には「わかる~、わかるよ」と、共感できる場面が多かったです。
千早たち瑞沢高校かるた部は全国大会に行けるのか?太一の片思いは?
私はぜったい太一派です。(笑)
二部構成になっているので下の句(後編)につづきます。
どんな展開になるのか、とても楽しみです。
『ちはやふる-上の句-』を見るならhuluがおすすめ!
huluを詳しく知りたい方はこちら ⇒ hulu(フールー)の無料お試しから月額料金、登録・解約手順
この記事を読んだ人は、こちらの記事も読んでいます
・『ちはやふる-下の句-』全国大会で千早の前に現れたのは史上最強クイーンだった!(ネタバレありの感想)
・「ちはやふる」第1話のあらすじ・ネタバレ・感想~太一の嫉妬~
・「ちはやふる2」第1話のあらすじ・ネタバレ・感想〜夢はかるた強豪校

平凡な田舎のおばさんですが、国内、韓流ドラマが大好きで知識も豊富だと自負しております!あと、和菓子洋菓子ジャンル問わずスイーツには目がありません。
この記事へのコメントはありません。