「バッファロー'66」のあらすじ・感想・ネタバレ~心の底から「良かった!」と思える最高のハッピーエンド!~ | VODの殿堂

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「バッファロー’66」のあらすじ・感想・ネタバレ~心の底から「良かった!」と思える最高のハッピーエンド!~

   
 

タイトル:「バッファロー’66」
公開:1998年
監督:ヴィンセント・ギャロ
出演:ヴィンセント・ギャロ クリスティーナ・リッチ ベン・ギャザラ アンジェリカ・ヒューストン 他
閲覧したVOD:dTV(2018年8月6日時点では配信終了)

俳優、モデル、ミュージシャンなど他方面で活躍するヴィンセント・ギャロのデビュー作です。
監督、主演、脚本、そして音楽もギャロが担当しています。
共演は、「アダムスファミリー」のクリスティーナ・リッチ。

「最悪な俺にとびっきりの天使がやってきた」のキャッチコピーの通り、刑務所帰りの運に見放されたような男が出会った少女に何故か愛されてしまいます。
アナログ感のある色彩の映像や独特のカメラワーク、エキセントリックなストーリー運び、だけど単なるオシャレ映画ではなく観た後に誰もが「あぁ、良かった~」と心から嬉しくなるような映画です!

では、あらすじと感想をまとめてみましたのでご覧ください。

『バッファロー’66』配信先一覧
動画配信サービス 配信状況 見放題 配信先
U-NEXT
hulu
dTV
Amazonプライム・ビデオ
※配信状況は2019年10月16日(水)時点のものです。
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【あらすじ】

「最悪な俺」

雪の降る寒い日、1人の男が刑務所から出所した。
彼の名前はビリー・ブラウン(ヴィンセント・ギャロ)、1966年、ニューヨーク州バッファロー生まれ。

バスを待っている間、尿意を催した彼は刑務所にトイレを借りようとするが「釈放されたら中には入れん」と断られる。
最後のバスが出るというので仕方なく乗車し、尿意を我慢しながら到着するもターミナルのトイレは閉まっており、近くのレストランも閉まっている。
迷いこんだダンス教室でトイレを見つけるも隣で用を足すオカマの男に覗かれて出るものも出なくなってしまった。
悪態をついているところ、通りすがりの一人の女性に「下品ね」と言われてしまう。
彼女の名前はレイラ(クリスティーナ・リッチ)、ダンス教室の生徒だ。

ビリーは公衆電話から電話をかけようとレイラに25セント借り、実家の両親に電話をする。
刑務所にいたことを伏せているビリーは、まるでたった今遠くから帰ってきたように話し、高級ホテルに泊まっている、飛行機はファーストクラス、さらにいもしない妻の存在まで語り今から連れて帰ると約束してしまう。
その話をそれとなく聞いていたレイラ、するとビリーは突然レイラを拉致して彼女の車に乘り込む。
しかし、マニュアル車が運転出来ないと憤慨するビリーは恐れよりも失笑を誘う少し間抜けな誘拐犯だ。
結局レイラに運転させ車を走らせると、治まっていた尿意が復活し車を路肩に停めてやっと用を足すのだった。

「ブラウン家にて」

ひと息ついたビリーはレイラに手荒なことをして悪かったと詫びる。
そして、無実の罪で刑務所にいたこと、久しぶりに会う両親には、政府の仕事で遠い国に行っており結婚もしたと嘘をついている、と言う。
そして、レイラに自分の妻のふりをして同行するように強要するのだった。
お前の名前はウェンディ、高校時代から俺に惚れている、可愛い女を演じろ、と言うビリー。
俺をコケにしたら二度と口を聞かないぞ、しかし上手くやれたら一番の親友になってやる、と妙な脅迫をするビリーにレイラは怯えることもなく素直に応じる。

ブラウン家に到着するも両親はビリーに対して素っ気ない様子だ。
レイラはビリーとの約束通り愛想よく可愛い妻を演じ、両親もレイラを嫁として歓迎する態度を見せるが、どこかぎこちない。
家族四人、妙な空気のまま時間は流れる。

 

食事中には癇癪持ちの父親とビリーは喧嘩をし、場を取りなそうとレイラはビリーとの馴れ初めを話しだすが「彼はCIAの切れ者スパイ、女子職員はみんな彼に夢中で私には雲の上の存在だった」などと過剰なリップサービスをするものだから父親は白けてしまい、母親の方はテレビの贔屓のアメフトチームの試合中継に夢中で全く話を聞いていない。
レイラに「あなたも(アメフトチームの)ファン?」と聞かれたビリーはある出来事を回想する。

5年前、スーパーボールの試合でチーム「バッファロー」に1万ドルを賭けたビリー。
しかし、チームは負けて掛け金を払えないビリーは賭け元に脅迫され、彼の友人の罪を被り刑務所に入るはめになったのだ。
服役中、ビリーは面会に来た友達のグーンに、あの試合でフィールドゴールをミスしたスコット選手は八百長をした、奴のせいで俺の人生台無しだ!と話す。
そして、出所したら奴を殺して俺も死ぬ、と宣言するのだった。

「あなたはいい人」

ブラウン家を後にし、二人はビリーが行きつけだったボーリング場へ向かう。
ロッカーに貼られた女性の写真を「昔の女だ」と言うビリー、俺は自由な男だ、逃げた女は追わない、と。
ボーリングが得意なビリーは次々とストライクを決めて子どものように浮かれる。
ひとしきり楽しんだビリーは両親に送る写真を撮ると、レイラと証明写真を撮る。
夫を愛している妻の顔をしろ、というビリー。
しかし、レイラが頬にキスをするとビックリして飛び上がるのだった。

プレーの途中、ビリーは番号案内に電話をしスコット選手が現在経営しているというトップレスバーの番号を調べた。
ボーリング場のロッカーにはスコットを撃つための銃を仕込んでいた。

スコットが店に来る夜中の2時までビリーはレイラと共にデニーズで待つことに。
すると、そこへビリーのロッカーに貼られていた写真の女が入ってくる。
彼女の名はウェンディ、ビリーが高校時代ずっと片思いしていた女性で、ウェンディは同伴していた婚約者と一緒になってビリーをからかう。
「あなたはいい人すぎる。彼女は悪女よ」とビリーをなぐさめるレイラ、ビリーは強がるもトイレに入って泣き崩れる。
自分勝手でめちゃくちゃな行動をするビリーだが、本当は気が弱く繊細過ぎる男なのだ。

店を出て、ビリーとレイラはホテルに入り、ウェンディは幼稚園の頃からの初恋の相手でずっと彼女のことだけが好きだったが相手にしてもらえなかったことを語る。
レイラは無垢なビリーを本気で愛し始め、嫌がるビリーと風呂に無理やり一緒に入る。
一緒にベッドに横たわり最初はそっぽ向いていたビリー、しかし次第に子どものようにレイラの胸に抱かれ眠るのだった。

「とびっきりの天使」

時間が近づき、スコットの店に向かうためベッドを抜け出すビリー。
コーヒーを買いに行くと言い、レイラにはココアを買ってくると約束するが、レイラはビリーが戻ってこない予感がして泣きだす。
そんな訳はない、5分で戻ると約束し去ろうとするビリー、レイラは「あなたは世界で一番優しい人よ、ハンサムだわ」と告げるのだった。

スコットの店に行く途中、ビリーは唯一の友達のグーンに電話をし、今までの感謝を告げ、ボーリング場のロッカーに入っている幸運のペンやマイボールを貰ってくれと言い残し電話を切る。

2時になりいよいよ店に入ると奥にスコットの姿をとらえた。
いかがわしい店内で戯れているスコットの頭に銃を放つビリー、そして自分の頭にも一発撃ちこむ。
血を流して倒れる二人に、店内は騒然とする…

しかし、それはビリーの想像だった。
スコットを目の前にして、自分の墓前で全く悲しむことのない様子の両親をイメージし、自分がやろうとしてることの無意味さがわかり馬鹿らしくなってビリーはスコットを殺すのをやめた。
だって、今の自分には愛してくれる女性がいる!

店を出たビリーはグーンに電話をかけ、さっきの電話は忘れろ、ロッカーの中見は全部俺のもんだ!と撤回し、美人で気立ての良い彼女が出来たんだ、と嬉しそうに報告する。
そして、ドーナツショップでレイラのためのココアとハート形のクッキーを幸せそうに買って彼女の元へ戻るのであった。

感想

もう、結末が本当に良かったです!
男の人が自分のプライドのために愛や平穏を捨ててまで目的を果たそうとする話、結構あるけどビリーは最後にレイラの元に戻って本当に良かったです。
ビリーの決断は男としてヘタレ?いやいや、違います!
自分を愛してくれる人を悲しませる決断をしなかったビリーは間違っていませんし男前です。

ビリーは情けないダメ男。
冒頭でいきなりトイレを求めてウロウロする主人公って(笑)
でも、本当にビリーって男は愛しいんです。
レイラが無条件でビリーを愛するようになるの、全然不自然じゃなかったです。
今ままでの人生上手くいかないことばかりでコンプレックスだらけだったんでしょうね。
レイラはビリーにとって本当に天使。
でも、レイラもきっと今までの人生で周囲から浮いてるような存在だったんじゃないかな。
今までのいびつな人生、二人は出会ってやっと本当の人生になるんじゃないかな!

ギャロも最高でしたが、クリスティーナ・リッチ本当に可愛かったですね。
かなり豊満なんだけど、それがこのレイラという役にはピッタリだったんです。
もしかして、映画のために太ったのかなぁ??

独特なグレーがかった映像が本当にお洒落でした。
なんか、この映画丸ごと宝箱に入れてしまいたい、コレクションボックスに飾っておきたい、そんな特別な作品でしたね!

 

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