ファッションが教えてくれること(字幕版)のあらすじ・ネタバレ・感想~ファッションに情熱を燃やす人たちの仕事現場は熱い!!~ | VODの殿堂

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ファッションが教えてくれること(字幕版)のあらすじ・ネタバレ・感想~ファッションに情熱を燃やす人たちの仕事現場は熱い!!~

   
 

タイトル:ファッションが教えてくれること(字幕版)
公開年:2009年
監督: R.J.カトラー
キャスト:アナ・ウィンター/ グレイス・コディントン/ シエナ・ミラー
視聴したVOD:Amazonプライム・ビデオ(2018年7月27日時点で視聴可)

メリル・ストリープやアン・ハサウェイが出演した、『プラダを着た悪魔』のモデルともいわれるアメリカ版VOGUE編集長、アナ・ウィンターと、エディタ―たちに密着したドキュメンタリーです。

2007年、ファッション雑誌で最も重要な9月号の制作に密着したドキュメンタリーには、「Nuclear Wintour(氷の女王)」とあだ名されるとおり、エディターが懸命に作り上げたものを淡々と切り捨てていく姿もありますが、仕事に対する強い使命感を感じることができます。
そして、そんなアナに付き合い違うエディターたちの情熱や葛藤も、働くとはどういうことかを学ぶことができると思います。

好きなことを仕事に選んだからといって、それが必ずしも成功するとは、楽しいとは限りません。
しかし、好きだからこそ、苦汁を飲んでも歯を食いしばって自分の信じた道を進む彼らはカッコイイと言えるでしょう。

2007年9月号の制作に向け、さまざまな人間模様が浮かび上がる「ファッションが教えてくれること」をさっそく覗いてみましょう!

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あらすじ

プロローグ

「ファッションのことを恐れる人は大勢いると思う。不安に感じてしまうからこそ、けなしてしまう。」

アナは、「ファッションのことを悪く言う人は、自分がクールなグループに属していないと感じて恐れているのだ。」と語る。

アナ・ウィンターとは

アナ・ウィンターとは、ファッション業界をリードする存在であり、淡々と良し悪しを判断する姿から【氷の女王】とあだ名される存在である。
デザイナーからの信頼も厚く、ココ・シャネルの後任として、現在もシャネルのトップデザイナーとして君臨する皇帝カール・ラガーフェルドもアナの名をつけた服を作るほどだ。

VOGUE

そしてVOGUEオフィスには、雑誌を作る上で欠かせない優秀なエディターが大勢いる。

特にグレイス・コディントンは優秀なエディターであり、アナと衝突することも多い存在だ。

アメリカ版VOGUEは、アメリカ女性の10人に1人、約1300万人が購読しており、世界中で注目されるファッション雑誌である。

ドキュメンタリーとして密着した9月号は、ファッション業界の新年を飾る号なので最も力を入れて制作しなければならなかった。

そのため、会議でも連日衝突が起こっていた。

「特集すべきよ。」

「でもメインの特集にはならない。」

「だけどやるべきよ。」

「9月号では必要ないわ。」

アナの部屋には、特集する予定の服が並んでいた。

「グレイスは素材について特集したいと…。」

「そんなもの?ダメ。」

毎年9月号は、特集するテーマが多いことから、何らかのトラブルが起こるらしい。
9月号の締め切りまで、残り5カ月しか残されていなかった。

グレイス・コディントン

この日も、アナに「NO!」と切られたエディターたちが涙していた。
グレイスは落ち込むエディターに、「いい人にならないで。私にも。」とアドバイス。
この業界、特にアナのVOGUEでは、自分の存在を認めさせ必要とされるようになる努力を怠らず、自分のやり方を見つけなければ生き残れない厳しい世界だったのだ。

そして、グレイスが担当する素材特集の撮影日。

「モデルに着付けるエディターは私だけかも。今はモデルに触らないらしいわ。」

グレイスは、イギリスのウェールズ出身で、子供のころからVOGUEを愛読しており、17歳でモデルデビューを果たした。

人気モデルとして華々しい活躍をしていたのだが、26歳の時、自動車事故によって引退。
その後グレイスは英国版VOGUEのエディターに就任したのち、アメリカ版VOGUEへ移籍したのだった。

対決

後日、グレイスが担当した素材特集の写真がオフィスに届く。
エディターたちは「グレイスのスタイリングは最高よ。」と絶賛していたのだが、アナは違った。

「イマイチだわ。おまけに黒ばかりだし。」

アナは容赦なく不必要な写真を切り捨てる。
後に確認に来たグレイスは、「やっぱり…。」とアナがその写真を気に入らないことを予感していたようだ。

次にグレイスが取り掛かったのは、20年代特集だった。
グレイスは今回の特集で、一定のトレンドを指示したものではなく、女性の内面を表した写真を用意したいようだ。

グレイスは、アナのことをよく理解していた。
2人は同じ日にVOGUEへ入り、20年以上の歳月を共に過ごしていたのである。

「アナに引き際はないわ。お互い頑固よ。」

アナのことを理解しているためか、グレイスは「自分の引き際を心得てる。」と語る。
しかし引き際を心得ているとはいえ、不満がないわけではない。

グレイスはアナに「NO」と言われた服を見て、「これを外すなんて。」と奮起。
仲間のエディターに、延々と愚痴をこぼし続けたのである。

そして締切まで6週間。
各エディターが担当する撮影も大詰めを迎えたいた。
グレイスも20年代特集の撮影に同行し、素晴らしい写真をたくさん撮ることができた様子。

「とてもソフトな色調で撮ったの。色あせたフィルムのように。」

現代ではシャープな映像が好まれることは理解していたが、グレイスはソフトでぼやけていく感じの写真が20年代特集にぴったりだと考えていたのだ。

「この間撮影した分よ。美の境地だわ。ガリアーノのドレスに着想を得たの。」

グレイスは特にこの写真を気に入っていたが、アナは違った。
「この写真はいらないわ。」と言って、グレイスが特に気に入っていた写真を切り捨てる。
アナが気に入らなかった理由は、作り込みすぎていること、ガリアーノ風すぎること。
さらに、グレイスが狙って撮影したソフトな写真を、「ぼけてる。」と難色を示したのである。

もちろんこのことを知ったグレイスは激怒。
画像をはっきりと加工し印刷しようとするデザインエディターに、「こういうくっきりした写真じゃないのよ。今のままでいいの、いじらないで!」と反抗する。
そして、さらに自分が20代特集の目玉として撮影した写真が却下されたことに、大きなショックを受けてしまった。

大切な仕事

エディターのトニ・グッドマンは表紙の撮影に向け、準備を着々と進めていた。

9月号の表紙を飾るのは、女優のシエナ・ミラーである。
アナが就任するまで、VOGUEの表紙を飾っていたのはモデルたちであった。
しかし、アナが就任後、いち早くセレブ文化が流行することを予見し、雑誌にセレブや女優を取り上げ始めたのだ。

表紙の撮影はローマで集中的に行われることが決まっており、トニは持っていく荷物やロケの筋書きを考えるので大忙しだった。

ロケに向け慌ただしくなるオフィスを見て、グレイスはただ一人顔をしかめていた。
彼女はアナがローマの写真を気に入ると確信しており、トニの仕事が大量に採用されてしまえば、自分の写真がまた削られることにうんざりしていたのである。

「何もかもボツなんて、ものすごく憂うつ。」

グレイスの予感は当たり、アナはローマに旅立つ前にグレイスが担当した20代特集のページをカット。

ローマから戻ればさらにボツが増えることに、グレイスのため息は増えるばかり。
しかし、それでもVOGUEを離れない理由は、自分の仕事を大切に思っているからだ。

そして、グレイスはアナと共にパリへ向かい、コレクションを観覧。

その後、アナはロンドンに向かい、表紙の撮影をするマリオと面会。
映画のような壮大なテーマの写真を撮りたいというマリオに、「アドバイスさせてもらうけど、今回は時間がないし、イメージを決めてその枠内で撮るべきよ。」と苦言を呈した。

一方、パリに残ったグレイスは、クチュール部門の撮影に取り掛かっていた。

同じ頃、ロンドンでは表紙の撮影がスタート。
しかしカメラマンとエディターの方向性が合わず、撮影は難航。

苦戦するトニとは違い、グレイスの方は撮影が順調に進行しており、和気あいあいとした雰囲気であった。

トラブル

アメリカに戻ってきた面々のもとに、それぞれ担当した仕事の写真が届く。
グレイスが担当したクチュール部門の撮影は完璧で、アナも「美しいわ。」と高評価。

しかし、グレイスが担当した仕事が採用されるかどうかは、シエナの写真の出来次第という決断を下したのである。

そして、ついにシエナの写真が届いたのだが、ここで大きな問題が発生する。
なんと撮影した写真の枚数が合わないのである。

「服はこれで全部?トニをすぐ呼んで。」

アナはもっと撮影する予定の服があったとして、トニとアシスタントを呼ぶ。
デザインエディターも急いでカメラマンに確認を取るが、何と届いた写真がすべてだという返答が返ってきたのだ。

「コロッセオがない。写真が足りない。」

アナは苛立ちを抑え込むように、グッと拳を握りしめる。

「ニナ・リッチは他にないと…彼らがコロッセオを気に入らず…撮らなかった、と…。」

その報告を受けたアナは愕然。
撮影した写真が気に入らなかったのではなく、撮らなかったという事実が信じられない様子。

後にデザインエディターは、トニにどういう状況だったか確認。
「彼が嫌がったの。」

「君たちが気に入らなかったと言ってたぞ。」

「試したけど、彼のイメージとは違ったのよ。」

さらに状況は悪化。
カメラマンが後に送信してきた表紙の写真も、表情がキツすぎて使えない代物だった。

トニはデザインエディターと共に写真の確認へ。
唯一使えそうな写真には、アナ直筆のメモが貼り付けられていた。

『これが一番。でも歯がダメ。』

アナの家族

アナには、ロンドンで低所得者に住宅を配給する責任者を務める兄と、ラテン・アメリカで農民の権利を守るために戦う姉と、ザ・ガーディアン紙の政治編集委員を務める弟がいる。

「たぶん、兄も姉も弟も…私の仕事を面白がっている。3人とも…面白がっている。」

アナはイギリスで新聞編集委員を務めていた父の勧めで、ファッション業界へ進んだ。
そして、その父が引退を決意したとき、理由を尋ねたそうだ。

『猛烈に腹が立つからだ。』

アナ自身も、猛烈に腹が立つことはあるが、今はなんとか抑え込んで冷静な自分でいられていた。

「それができなくなったら、辞める潮時ね。」

「アナは誰よりも早く、セレブの時代が来ると予測していたわ。私はとても嫌だったけど、アナが正しかった。過去にとらわれず未来へ進むことを選び、その決断によってアナのVOGUEは大成功した。」

雑誌が売れなければ、自分がやりたい仕事はできない。
そのことを、グレイスは「仕方ない。」と言えるほどには納得していたのだった。

「仕事を続けるためには、いろいろと努力をしないと。」

逆転劇

9月号の編集作業もいよいよ大詰め。
締切まであと5日というところで、グレイスにカラーブッキング特集の変更をするようにと指示が下る。
グレイスは色を使った服が残ってない中で、なんとか撮影に挑むようだ。

「調子はどう?若々しい気分??」

カラーブロッキングの撮影を担当するカメラマン、パトリック・デマルシュリエがドキュメンタリーカメラマンに声をかける。

「君の出番だ。」

「ジャンプできる??」

なんとドキュメンタリーカメラマンは、カメラを抱えたまま撮影スペースでジャンプさせられることに。

「すごくいい。」

「モデルの写真を彼の前にいれる。」

カラーブロッキングの撮影は順調に進み、データがVOGUEに届けられる。

「最高だよ。」

撮影をし直したカラーブロッキングの写真に、アナも大満足。

「密度の濃い9月号の息抜きね。」

しかしカメラマンがジャンプをしている写真を見て、悪戯っぽい笑みを浮かべる。

「修正が必要ね。ジムで少し痩せなくちゃ。」

しかしカラーブロッキングの写真は全て採用されたのである。
後にやってきたグレイスは、カメラマンにこっそり「彼女気に入った?」と声をかける。

「修正が必要って。」

その言葉にグレイスは笑い声を上げ、「いじっちゃだめよ。あなたが痩せてないからいいんですもの。」と言って、写真を担当する部門に加工しないように告げたのである。

そして、ようやく去年よりも100ページ増で9月号の編集が終了。
これから細かい編集作業が行われていく。

そして9月号締切日。
アナは完成した見本を持って会議へ出かけ、上層部からも高評価を貰ったのである。

「あら?シエナがメインじゃなかった?」

完成した9月号を見てみれば、最初の方にボツと言われたグレイスの仕事がほぼ採用されていたのだ。

「ここも押さえてたら…私の特集号になったわ。シエナ以外は。」

しかし9月号の完成はゴールではなく、また新しい号の始まりなのである。

「流行を予見するセンスなど、私にはないわ。グレイスのように変化を見抜く感性も、グレイスは天才よ。彼女ほどファッションを理解し、視覚化できる人はいない。」

「よく対立するけど、長い間にお互いの違いを認め合えるようになったの。」

「他に質問は?」

感想

私がアナ・ウィンターについて知ったのは、ファッション好きな主人の影響でした。
その後、大好きな映画『プラダを着た悪魔』のモデルになった人だと知り、この映画に出会ったのです。

ちなみに『プラダを着た悪魔』のモデルはアナ・ウィンターだと言われていますが、原作者であるローレン・ワイズバーガーは否定しています。
しかし、ローレンスは『プラダを着た悪魔』の主人公と同じく、1年間だけアナのアシスタントを勤めているので、おおよそアナがモデルと言っても過言ではないでしょう。
『プラダを着た悪魔』を見た後に、この映画を視聴するとよくわかるのですが、オフィスの作りがそのまんまです(笑)
アメリカのオフィスはみんなこういう形をしていると言われてしまえばそれまでですが、本当にそっくりなので、『プラダを着た悪魔』を見た人にはぜひ見てほしい映画です。

さて、ファッション業界では【女帝】【氷の女王】と呼ばれ、恐れられている存在ですが、彼女はただ冷静に時勢を見ているだけなのです。

たとえば本編でグレイスが気に入っていた写真をボツにしたシーンですが、確かに写真としては素晴らしい作品だと思います。
写真集やアーティスト色の強い雑誌であれば、グレイスの主張も理解できるのですが、あくまでもファッション雑誌ですから、作り込過ぎた写真が大衆に受けるかどうかですよね。
その判断を冷静に淡々と行うアナだからこそ、アメリカ版VOGEは成功したと言えるのです。
『プラダを着た悪魔』を見たとき、この編集長はわがまますぎる!!って奮起したのですが、こちらの映画を見ると優秀な上司だと言う印象が強くなりました。
それよりもグレイスが、アーティストとして天才過ぎるから衝突を繰り返しているんだと感じるくらい、この映画ではグレイスが強く印象に残ります。

しかし2人とも、ファッションという世界が好きで、プライドを持ってこの仕事をやっていることが分かり、仕事というのは本来こういう形で行わなければならないんだと実感します。
やりたいことを仕事にするのもいいけれど、楽しいことを楽しいまま続けることは不可能で、どんなに辛いことがあってもこの仕事が好きだからやるんだって気持ちを持って生きていきたいと毎回思います。

みなさんもぜひ、「仕事ってなんだろう?」と悩んだ時は、こちらの「ファッションが教えてくれること」を視聴してみてください。
映画を見た後、きっと「よし!私も頑張ろう!!」という気分になれると思います。

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