「重力ピエロ」のあらすじ・感想・ネタバレ~家族の絆を守るために下した決断は許されるべきか?~ | VODの殿堂

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「重力ピエロ」のあらすじ・感想・ネタバレ~家族の絆を守るために下した決断は許されるべきか?~

   
 

タイトル:「重力ピエロ」
公開:2009年
監督:森淳一
出演:加瀬亮・岡田将生・小日向文世・吉高由里子・渡部篤郎・鈴木京香 他
閲覧したVOD:dTV(2018年8月31日までは視聴可)

原作は伊坂幸太郎の同名小説です。
犯罪と家族をテーマに、重い設定でありながら淡く美しい映像で軽やかさを与える作品になっています。

加瀬亮と岡田将生が対照的な兄弟役を、父親役に小日向文世、母親役に鈴木京香が愛に溢れた家族を、そして非道な犯罪者役に渡部篤郎と、実力派俳優が脇を固めています。

徐々に紐解かれて行く展開に息を飲むミステリーでありながら、独特の浮遊感が漂う作品「重力ピエロ」
では、あらすじと感想をまとめてみましたのでご覧ください!

『重力ピエロ』配信先一覧
動画配信サービス 配信状況 見放題 配信先
U-NEXT 視聴ページ
hulu
dTV
Amazonプライム・ビデオ 視聴ページ
※配信状況は2019年10月10日(木)時点のものです。
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【あらすじ】

「プロローグ~春が二階から落ちてきた~」

男の頭上に桜の花びらが舞い落ちてきた。
男の名は泉水(加瀬亮)、大学で遺伝子の研究をしており、弟の春(岡田将生)と養蜂家の父親の正志(小日向文世)の三人家族だ。

ある日、春は泉水に「悪者を退治してくる」と告げバットを持って学校へ行く。
同級生の女生徒が級友達にレイプされているので助けに行くというのだ。
逃げる級友達を追う春が二階の窓から飛び降りる。
校舎の下で待つ泉水の元に、春が落ちてきた。
まるで、さっき舞い降りた桜の花びらのように。

「謎の連続放火」

春は小さい頃からとても綺麗な顔をしている。
学生時代からモテており、ストーカーまがいな事もされたこともあったが春は恋愛に興味を示さない。
どこか掴みどころのない春の最近の言動が少し心配な泉水。
しかし、二人は昔からとても仲の良い兄弟だった。

二人の住む仙台の街では最近連続放火が続いている。
グラフティアートという街のいたるところに描かれた落書きを消すアルバイトをしている春は、放火の現場がいつもグラフティアートが描かれている場所に近いことに気づく。
何か関係があるのか?2人は密かに調べ始めるのだった。

「家族の秘密」

泉水と春と父親の正志、とても穏やかな普通の親子だ。
しかし、家族には秘密があった。

24年前、街では30件にも及ぶ連続レイプ事件が多発していた。
車の事故で他界している母親の梨江子(鈴木京香)もその被害者の一人だった。
そのレイプの時に妊娠したのが春だったのだ。
梨江子と正志は悩んだ末、春を自分達の子どもとして育てる決意をする。
両親の愛情に包まれて泉水と春は幸せに暮らしていた。

しかし、モデルをしていてた梨江子はただでさえ目立つ存在、事件のことは街中に知れ渡り周囲から浴びせられる偏見の目を兄弟は幼い頃から感じていた。
梨江子が事故で亡くなった時、正志は二人に春の出生の秘密を告げており家族は秘密を共有していた。

「放火の謎、そして…」

正志に癌が見つかった。
手術も終わり入院する正志を見舞いにいった泉水は、正志が読んでいたクロスワードパズルの雑誌を見て放火現場近くのグラフティアートの文字が意味する暗号が解った。
その文字の頭文字は遺伝子を意味するものだったのだ。
泉水はこの発見に興奮するも、春から「放火と遺伝子って何の関係があるの?」と聞かれるとさっぱりわからない。

その矢先、母親をレイプした犯人の葛城(渡部篤郎)が仙台に戻ってきていることを知る泉水。
葛城は当時未成年だったため、5年少年院で過ごした後出所しており、今もなお売春の斡旋などをし自分の犯した罪を全く反省していない。
泉水は素性を隠して葛城に接近し、葛城のDNAと春のDNAを調べるがやはり親子関係が証明される結果となった。

葛城の被害者を愚弄するような言葉の数々に怒りを覚える泉水は、殺害を決意し計画を立てはじめる。

「謎の女と春の真実」

泉水は謎の女に尾行されていることに気づいた。
実はその女は学生時代に春のストーカーをしており、兄弟が密かに「夏子さん」と呼んでいた女性(吉高由里子)だった。
整形をして別人のように綺麗になった夏子さんは今でも春に付きまとっており、そしてグラフティアートは春の自作自演で連続放火も春がやっているのを目撃していたのだった。

夏子さんからその事実を知らされた泉水は、春の部屋の壁に貼られた犯行現場を記した地図や放火事件の載った新聞記事を発見する。
そして、壁にはもう一つ、葛城の写真も貼られていた。

・・

地図に記された犯行現場の数は30カ所。
葛城がレイプ事件を起こした場所に春は落書きと放火をしていたのだ。
春が自分と同じく葛城に復讐しようとしていることを知った泉水。
最後の犯行現場は母の事件があった以前の我が家だと悟り向かう。

春は葛城と対峙していた。
火を放った春は葛城に言う。

「火には浄化作用があるんだ。あんたも浄化されないと」

辿りついた泉水の目の前で、春は葛城をバットで何度も殴り、家は炎に包まれるのであった。

「エピローグ~春が二階から落ちてきた~」

翌日、蜂の世話をする正志が聞くラジオから焼死体が発見されたニュースが流れる。

自首するという春を泉水を、「お前が出した結論を刑事や裁判官にとやかく言われる筋合いはない」と止める。
お前以上にこの事を真剣に考えられる奴なんて・・・、と。

そんな二人を黙って見守ってくれた父の正志も癌の進行によりなくなってしまった。
正志が常に言っていた「俺たちは最強家族だ」と言う言葉を胸に、二人は養蜂場を継いで暮らしていくのだった。

二階の窓から春は、これからのことを神様に聞いてみたが答えがないと笑う。
神様もきっと忙しいんだ、と返す泉水。
春が軽やかに二階から飛び降り、泉水の元に春が落ちてきた。

感想

伊坂幸太郎さんの作品には独特な善悪の価値観を感じます。
この「重力ピエロ」でも、それを感じられました。

春がやったことは許されるべきことなのか?
なんて考えてしまいそうな映画ですが、でもこの二人の兄弟に溢れる愛情を見ていると当然な行為にさえ思えるのです。

実際、葛城は罰せられるに値する男です。
あんな犯罪者を野放しにしておくのは許せないし、少年法についても考えてしまいますね。

ミステリーではあるけれど、これは家族の愛の物語だなぁって思いました。
泉水達の家族はとても仲のいい幸せな家族でした。
その一家を傷つけるような心無い言葉や態度を投げかける周囲の人間にイライラする場面が多く、設定自体も結構重いので少し息苦しさも覚えました。
だけど、映画全体に漂う浮遊感が作品の雰囲気を和らげてくれています。

春役の岡田将生さん、本当に綺麗な顔をしているな~と終始見惚れてしまいました(笑)
春の持つ危うい感じ、繊細な感じがピッタリでしたね。

泉水役の加瀬亮さんも大事な弟の存在を傷つける全てから守ろうとする姿を好演していました。
回想シーンでの出演ですが、母親役の鈴木京香さんもとてもチャーミングでしたね。
父の正志が言う「最強家族」っていうのがピッタリの強い絆で結ばれた家族でした。

ただ、この映画の全体的なイメージがミステリーなのかヒューマンドラマなのかファンタジーなのか、どっち付かずな印象も受けました。
原作に様々な要素が含まれているので映像にするのは少し難しかったのかもしれませんね。
どう考えても極悪な設定の葛城の悪役テイストが少し弱かったかな~。

だけど、泉水と春の兄弟の関係がとても美しい映画でしたね。
しかし、伊坂作品のタイトルのセンスはいつも脱帽です。
「重力ピエロ」、もう単純にそのネーミングだけで痺れますね!

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