劇場版アイカツ!のあらすじ・ネタバレ・感想~いちごちゃんは最高のアイドル!!~ | VODの殿堂

映画

劇場版アイカツ!のあらすじ・ネタバレ・感想~いちごちゃんは最高のアイドル!!~

   
 

タイトル:劇場版アイカツ!
公開年:2014年
総監督:木村隆一
監督:矢野雄一郎
キャスト:星宮いちご:諸星すみれ/霧矢あおい:田所あずさ/紫吹 蘭:大橋彩香/大空あかり:下地紫野/有栖川おとめ:黒沢ともよ/藤堂ユリカ:沼倉愛美/北大路さくら:安野希世乃/一ノ瀬かえで:三村ゆうな/花音:藤村 歩/神崎美月:寿美菜子
視聴したVOD:dアニメストア(2018年04月12日時点で視聴可)

アイカツシリーズ、第3作目『アイカツフレンズ!』の放送がスタートしました。
そこでアイカツの原点を紹介したいと思いました。
今回は第1作目シリーズの「劇場版アイカツ!」をご紹介しちゃいます。

トップアイドル神崎美月に憧れて、アイドルの世界に飛び込んだ星宮いちごに、ビックチャンスが舞い込みます。
なんといちごが主役のスペシャルステージの開催が決まったのです。
いちごの親友である霧矢あおいは、「このステージを成功させれば、いちごは正真正銘のトップアイドルになる。」と確信していました。

いちごはこれまでアイカツ(アイドル活動)をともに頑張ってきた仲間たちも一緒にステージに上がることを希望します。
そして、ずっと憧れていた美月にも一緒にステージに立ってほしいと考えていました。
しかし肝心の美月は、いちごの誘いを断ってしまいます。
彼女はいちごがトップアイドルになった時、引退しようと考えていたのです。

劇場版では第1作目アイカツ!のもう一人の主人公、大空あかりも大活躍!
いちごに憧れてアイドルの世界に飛び込んだ彼女にとって、美月に憧れるいちごはまさに自分そのものです。

「大好きな星宮先輩のため!」

あかりは美月にステージに上がってもらうため、あちこち走り回ります。

劇場版のテーマは【世代交代】。
トップアイドルを神崎美月から星宮いちごへ。
そしてトップアイドルを追いかける存在として、星宮いちごから大空あかりへバトンが渡るためのストーリーです。

『劇場版アイカツ!』配信先一覧
動画配信サービス 配信状況 見放題 配信先
U-NEXT 視聴ページ
hulu 視聴ページ
dTV
Amazonプライム・ビデオ 視聴ページ
※配信状況は2019年10月10日(木)時点のものです。
スポンサーリンク

主要人物

・星宮いちご
アイカツ!第1、第2シーズンの主人公。
お弁当屋さんの娘。
ある日、親友の霧矢あおいに誘われて、トップアイドル神崎美月のステージを見たことにより、アイドルの世界に飛び込んだ女の子。
現在アイドルランキング2位の大注目アイドル。
アイドル学校スターライト学園の高校1年生。
あおいと蘭の3人で作ったユニット、ソレイユのリーダー。

・神崎美月
現在アイカツランキング1位のトップアイドル。
いちごがずっと憧れている存在。
以前はスターライト学園に所属していたが、ライバル校ドリームアカデミーの相談役を経て、現在は自分が設立した事務所に所属している。
スターライト学園のトップ、スターライトクィーンに3年連続で君臨した実力の持ち主。

・大空あかり
アイカツ!第3、第4シーズンの主人公。
アイドル星宮いちごに憧れる女の子。
一度スターライト学園の入学審査で落ちてしまったが、その後開催された新入生オーディションに合格したことでスターライト学園へ。
ちなみに新入生オーディションの審査員には星宮いちごがいて、緊張のあまり自己紹介で「星宮いちごです!」と名乗ってしまうという伝説の持ち主。

・霧矢あおい
アイドル大好きアイドル博士。
いちごの親友で、いちごをアイドルの世界に誘った張本人。
アイドル星宮いちごのファン第一号。
ドラマの世界で大活躍中。
いちごと蘭の3人で作ったユニット、ソレイユのメンバー。

・紫吹蘭
「美しき刃」という渾名を持つアイドル。
いちごやあおいと違い、幼いころから芸能活動をしている。
現在はSPICY AGEHAの専属モデルを担当。
神崎美月が立ち上げたユニット、トライスターに一度は所属していたが脱退。
いちごとあおいの3人で作ったユニット、ソレイユのメンバー。

スポンサーリンク

あらすじ

【定期ライブ】

いちご「今日は私たちのライブにようこそ!準備はいいかな?はっじまるよ~!!」

暗いステージでスポットライトを浴びるのは、星宮いちご。
歌い始めたのは、【SHINING LINE*】だ。

いちご「私たちの熱いアイドル活動!」

あおい「最後まで一緒に~!」

蘭「思いっきり楽しもう!」

おとめ「みんなー!一緒に歌うのです。」

さくら「踊っても結構!」

かえで「盛り上がってくれないと~!」

ユリカ「血を吸うわよ~!!」

いちご「それじゃあ最後まで、楽しんでいこう!!」

8人のアイドルが歌い、踊り始める。
そして曲の1番が終わった時、いちごがゲストを紹介。
現れたのはスターライト学園中学1年、大空あかりだ。

あかり「よろしくお願いします!」

大空あかりも加わり、曲は2番に突入。
定期ライブは大成功で幕を閉じた。

【関係者席にて】

「2人ともいい感じ。そう思わない?」

ステージを、関係者席で眺めているのは、スターライト学園の織姫学園長は、隣に座るトップアイドル神崎美月に声をかける。

「そうですね、織姫学園長。関係者席で座ってみてるのがもったいないくらい…みんな本当に楽しそうです。」

後輩たちの活躍を嬉しそうに見つめる美月に、織姫はあるものを差し出す。
それは今度いちごにやってもらう予定であるプロジェクトの企画書だ。
織姫は美月にも関わってみないか、と言葉をかける。

「もしも…このプロジェクトをいちごが成功させたら、いちごは私を抜いて本当のトップアイドルになる。」

美月はスッと席を立ち、織姫に企画書を返却する。

「そうなったら私…思い残すことはありません。」

「美月…。」

美月はそう言い残して、そのまま関係者席を出て行ってしまった。

【一大プロジェクト】

定期ライブが終わった後、あかりは控室で一緒にステージにでた先輩アイドルたちに挨拶をしていた。

「藤堂先輩!今日も吸血鬼キャラ素敵でした!」

「あかり、血を吸うわよ。」

先輩アイドルの一人、藤堂ユリカは何度も頭を下げるあかりに呆れた様子だった。

「そんなに気を使わなくていいの。あなたも疲れたでしょう。」

「あ、ありがとうございます。」

あかりはユリカの気遣いに目を輝かせてお礼を述べる。
それに対し、ユリカはフッと笑みをこぼして控室に消えていった。

「あかりちゃん、お疲れ。」

あかりの友達、氷上スミレと新条ひなきがあかりの帰りを待っていたのだ。

「スミレちゃん!ひなきちゃん!」

2人はあかりのステージを絶賛。
中学1年生でありながら、高校の先輩たちと一緒に学園の定期ライブに出してもらえるということは、とても名誉なことなのである。

「星宮先輩にも挨拶しなきゃ!」

あかりは友達と別れ、いちごがいる控室のドアを叩く。
その控え室には、いちごの他に、霧矢あおい、紫吹蘭がステージの成功をお祝いしていた。
いちごはあかりが室内に入ってくるとすぐに、あかりとハイタッチ。

「よかったよ、あかりちゃん!」

「あ、ありがとうございます。」

大好きないちごに褒められたあかりは、すぐにお礼を言いながら頭を下げる。

「前より確実にうまくなってるよな。」

「うんうん、なんだかどんどんしてきたよ。アイドルの匂いが。」

蘭とあおいも、あかりの成長っぷりに感心しているようだ。

「お疲れ様。いいステージだったわね。」

4人のもとに、織姫がやってくる。
その手には美月に見せていた企画書が握られていた。

「ちょっといいかしら?相談があるの。」

織姫はそう言って、いちごに企画書を手渡す。
企画書には【星宮いちごスーパーライブ企画】と書かれていた。

「ええ!星宮いちご、スーパーライブ!?」

「そうよ、星宮。あなたが主役のスペシャルライブを開催してほしいの。」

「わぁ…!」

「すごいな、いちご!」

「よかったね、いちご!」

蘭とあおいも、まるで自分のことのように喜んでいる。
あかりは感動のあまり言葉がでないようだ。

「これは私からのオファーよ。それで霧矢と紫吹にも相談。」

織姫はそう言って、さらに2つの企画書を見せる。

「星宮と付き合いが長い2人には、今回のステージ制作をサポートしてほしいの。やってもらえるかしら?」

その問いに、2人はすぐに承諾。

「紫吹蘭。あなたは最近、ファッションショーのプロデュースもしてる。あなたなら、衣装について面白い提案ができるはず。」

「はい!」

「そして霧矢あおい。あなたは星宮の才能を一番最初に見つけた。霧矢のプロデューサーの腕に今回も期待しているわ。」

「はい!」

織姫学園長は、蘭とあおいのそれぞれに企画書を手渡す。

「それでね、会場は先に抑えたわ。スターライトスタジアムよ。」

スターライトスタジアム。
そこはいちごが初めて美月のステージを見た場所。
そしてアイドルの世界に飛び込むきっかけになった場所である。

「私があそこに立てるなんて…ありがとうございます!!」

いちごは瞳を輝かせ、頬も高揚していた。
しかしそんないちごとは違い、織姫は眉を吊り上げ、厳しい表情を浮かべる。

「お礼を言うのはまだ早いわ。成功させなければ意味がない。」

「はい!」

そのころ、美月はある場所から夜空を眺めていた。

「いちご…あと少し上がれば、私のところだよ。」

【スペシャルステージのタイトル】

「頑張ります!」

元気よく返事をするいちごに、織姫は茶目っ気たっぷりな笑みを見せる。

「そ、れ、か、ら。このライブの正式なタイトルは自分で考えて。」

織姫の言葉に、最初に反応したのはあおいだ。

「タイトルは大事!ファンのみなさんが一番最初に触れるものだから。」

あおいの言葉に、蘭も賛同する。

「あとで慎重に考えないとな。」

「もう決めちゃった!」

しかしいちごはすでに、ライブのタイトルを思いついてしまったらしい。

「星宮さん、そのタイトルとは?」

あおいは企画書を丸めて、まるで記者のようにいちごに質問。

「大スター宮いちごまつり!」

その少し変わったタイトルは、星宮いちごらしいとその場にいた者たちは大絶賛。

「やるべきことは山盛りよ。大スター宮いちごまつり。今までで最高のステージにしなさい。」

「はい!」

【記者会見】

「というわけで、大スター宮いちごまつりの開催を発表したいと思います!」

記者会見場には大勢の記者が押し寄せていた。
生放送で流れる記者会見の様子に、街の人たちも興味津々である。

「歌にライブに音楽に!おなか一杯になるステージにしたいと思います。」

「歌にライブに音楽にって…それ全部おんなじ。」

元気よくコメントを発表するいちごに、隣に座る蘭は苦笑。

「ではご質問を受け付けます。」

同じくいちごの隣に座っているあおいが、記者会見の進行役を務めている。
記者会見場には織姫の他に、スターライト学園のダンス教師でいちごたちの担任もしていたジョニー別府もいた。

「フッ…星宮をスター宮と呼び始めたのはこの俺。ティーチャーオブティーチャーのジョニー別府だ。つまり大スター宮いちごまつりというタイトルには、俺への限りないリスペクト、エンド、果てしない感謝が込められているんだ。イエェ…。」

ジョニーがそう言ったタイミングで、記者からもライブタイトルについて質問がされていた。

「星宮さん。大スターいちごまつりとは変わったタイトルですが、そこに込められた意味を教えてください。」

「とっさに思いついたんです。」

記者の質問に対し、素直に答えるいちご。

「ちなみにスター宮という呼び方を考えたのは、ジョニー別府先生なんです。」

あおいはスター宮の由来をきちんと記者に伝えるのだが、肝心のいちごはそのことをすっかり忘れていたようで、「ええ!そうだっけ?」と驚きの声を上げている。
もちろん記者会見場にいたジョニーは、思いっきりズッコケていた。

「私はこのステージをいちごが成功させたら、アイカツ会を代表する大スターになっていると思います。」

「そういう意味でも、ぴったりなタイトルかもしれませんね。」

あおいの言葉に蘭もしっかり頷いて、その言葉に同調。

「では星宮さん。この大スター宮いちごまつり、どのようなステージにしたいですか?」

「ええっと…そうですね。」

いちごは顔に指をあて、少しだけ考える。

「見てくださった方が素敵な明日を迎えられるような…そんなステージにしたいです。」

記者会見の様子を、あかりは寮の自室でスミレと共に見守っていた。

「星宮先輩いい!」

あかりはベッドからスッと立ち上がる。

「私手伝う!!って言っても、何できるかわからないけど…。」

「大丈夫。あかりちゃんなら。」

あかりはスミレの言葉を聞き、絶対にいちごを手伝うという決意を固めたようだ。

同時刻、いちごの記者会見を見守っている人たちがいた。
いちごの家族、母親のりんごと弟のらいちである。

「お姉ちゃん、なんかいいこと言ってたね。素敵な明日を迎えられるステージだって。」

アイドルが大好きならいちは、スターライトスタジアムという大舞台に立つ姉に感心した様子。

「でもステージに立てることと成功させることは違う。皆さんの期待にきちんと答えないとね。」

「さすがレジェンドアイドル。」

【ソレイユの友情】

記者会見が終わった3人は、テレビ局の食堂でいちごの大好きな苺パフェを堪能していた。

「2人ともありがとうね。」

いちごは大スター宮いちごまつりを手伝ってくれる、あおいと蘭にお礼を告げる。
実はあおいも蘭も、仕事のスケジュールがびっしり詰まっていた。
そんな中、自分のステージを手伝ってくれる2人、いちごは感謝の気持ちと申し訳なさを感じていたのだ。

「手伝いたいんだよ。自分の仕事が忙しくったってね。」

「スケジュールは調整するよ。」

2人は自分の苺パフェを一匙すくって、いちごの前に差し出す。

「あおい…蘭…っ!ありがとう!!」

2人の気持ちを受け取ったとばかりに、いちごは大きな口を開けてパクリといちごパフェを食べた。

【企画会議】

夜になり、あかりは寮に戻ってきた3人を見つけ、思わず外に飛び出していく。

「あの!お手伝いできることがあったら、私も手伝わせてください!」

あかりの言葉に、いちごは笑顔で了承。

「じゃあ今から一緒に来てもらおうかな?これから作戦会議なんだ。」

「はい!」

あかりはそのままいちごとあおいの部屋にお邪魔することになる。

「大スター宮いちごまつり!」

「第一回企画会議!」

「だな。」

4人は知恵を絞って、大スター宮いちご祭りの企画を考えようと気合を入れる。
そこへ来客を知らせるノック音。
部屋に入ってきたのは、有栖川おとめ、北大路さくら、神谷しおんの3人で結成されたユニット、ぽわぽわプリリン(通称ぽわプリ)である。

「私たちぽわぽわプリリンにも!お手伝いさせて!プ~リ!」

「みんな…ありがとう!」

日頃からお菓子の試食会を行っているぽわプリは、たくさんのお菓子や飲み物を差し入れとして持ってきていた。

「じゃあ会議再開!」

「よーし!」

「いろいろ考えましょう!」

あおいの挨拶のあと、いちごとあかりがこぶしを天に掲げる。
しかし今度はアイカツフォンが鳴った。
電話の相手は一ノ瀬かえでである。

「ハロー、ストロベリー!私もその会議参加するよ!」

「え?」

一同はおもむろにカーテンを開け、窓の外を見上げる。
上空を飛ぶ飛行機には、スカイダイビング姿のかえでがいる。

「ア~イカ~ツ!!」

どうやら地方ロケ帰りだったようだ。
そして部屋にこそこそと忍び込む怪しい影。

「このユリカ様も協力してあげないこともなくもなくもなくってよ!」

しかし部屋の中にいる面々は、侵入してきたユリカに気づくことなく、きらきら光るパラシュートで地上へ降りてきているかえでの姿に夢中だった。

「血を吸うわよ~!!」

かえでが到着し、さらに差し入れが追加。
かえではお寿司。
ユリカは自分が広告モデルを務める栄養ドリンクを持ってきていた。

「こんなにアイドルが密集しているとこ、今世界中でここだけだと思う!」

アイドル大好きアイドル博士のあおいが興奮気味に言葉を発する。
全員売れっ子アイドルであるが、いちごの一大イベントを手伝いたい一心で集まってくれたのだ。

みんなが持ってきてくれた差し入れを食べたいちごは、おなか一杯大満足。

「おなかいっぱい!私のステージも、お客さんに満足してもらえるようにしたいな。」

そんないちごの言葉に、かえでが「どんなステージにしたい?」と問いかける。
いちごは少し考え込んでしまった。
そんないちごに、「何かテーマがあったほうがいい」とアドバイス。
するとその場にいた面々から、記者会見でいちごが言った言葉がすごくよかった、という意見が出る。

『見てくださった方が素敵な明日を迎えられるような…そんなステージにしたいです。』

大スター宮いちごまつりのテーマは【素敵な明日が迎えられるステージ】に決まった。

「いちご様は、どうしてそのようなステージにしたいと考えたのですか?」

あかりと同じ後輩で、中学3年生のさくらがいちごに質問する。

「私は美月さんのステージを見て今があるから、私のステージを見た人も、ちょっとでも素敵な明日が迎えられたらいいなって思ったんだ。」

「なるほど!みんなの分担は今度決めるとして…いちご、なんかやりたいことある?」

今回のライブをプロデュースするあおいが問いかける。

「そうだな…。」

いちごの脳裏に浮かんだのは、初めてみた美月のステージだ。

「歌…。」

初めて美月のステージを見た後、いちごは美月の歌が忘れられなかった。
だから自分のステージでも、そういう歌がほしいと思ったのである。

「よし!今の星宮いちごを最高に輝かせる楽曲、作ろうよ!!」

あおいの言葉に、いちごは大きく頷いた。
しかし問題はライブまでの短い期間に、どうやっていちごの曲を誰に作ってもらうかである。
条件としては、力のあるミュージシャンで、いちごのことをよくわかっている人物であること。

「あ…いた!」

いちご・あおい・蘭の3人は、同時にある人物が思い当たった。

【ベスト】

「それで俺か?」

翌日、いちごたちはさっそくその人物に会いに行った。
その人はスターライト学園の掃除のお兄さんであり、ロックバンドのボーカルも担う涼川直人である。

「涼川さんのバンドの曲、すごくかっこよかったし…涼川さんはいつも真剣だから!」

「そりゃ…ありがとな。」

涼川は照れくさそうに頬をかく。

「星宮の歌か…正直見えないな。」

その言葉にいちごたちは肩を落とす。
涼川は自分の作る曲が、今の星宮いちごに相応しいと思えなかったのである。

「でも、一人いいやつがいるかも。」

【花音】

涼川が紹介したのは、シンガーソングライターの花音という人物である。

「星宮の歌を作るのは、花音にとってもいいことじゃないかって思うけど…あいつが作る気になるかどうか、わからないな。」

そのため、まずは本人にお願いするため、ジョニーの運転で花音のもとへ向かうことに。
花音は恋愛の歌が得意な人で、いちごたちはすっかり花音の曲の虜になっていた。

いちごたちは、花音が路上ライブを行っている場所へ。

そこにはたくさんの観客がいて、みんな花音の歌声に聴き入っていることがよくわかった。
いちごは花音のライブが終了したころを見計らって、声をかけることに。

「あの…花音さん、はじめまして。」

突然話しかけられた花音は、きょとんした表情で首を傾げている。

「ぜひお願いしたいんです。今度のライブでお披露目する私の歌を、作っていただけないでしょうか?」

そんな突然の申し出に、花音はもちろん驚きの声を上げる。

「私、なんども花音さんの曲を聴きました。聴いているうちに、自然と元気が湧いてきて…花音さんの歌は失恋とか辛いことがあったとしても、前向きにいこうって思える歌ですよね。」

「ありがとう。」

「今度のステージは、見てくれた人が素敵な明日を迎えられるような、そんなステージにしたいんです。花音さんならきっと、そういう思いを届ける歌を作ってくれると思ったんです。」

その言葉に、花音の瞳が大きく開いた。

「見てくれた人が素敵な明日を迎えられるステージって素敵だと思う。それに、私に頼もうって思ってくれたのはうれしい。でも私…。」

しかし花音はどうすればいいかわからないそうだ。
これまで彼女が歌ってきた歌は、あくまで自分のことを歌った歌。
だからいちごのために、歌を作ることができるのか、わからないそうだ。

【星宮いちごとは】

「それなら…まずは私のことを知ってもらえませんか?」

「え?」

いちごは花音のもとに駆け出す。

「ここで私も歌います!ここにはアイカツシステムはありませんけど、歌とダンスは見せられます。」

「私からもお願いします。」

「お願いします。」

「うん!3人のステージ、見せてほしいな!」

3人は先ほどまで花音がライブをしていたステージに立つ。
流れる曲は、【オリジナルスター☆彡】である。

曲が終わると、花音が興奮した様子で3人に話しかける。

「すっごい!びっくりした!あんなに踊りながら歌えるなんて…息も切れてないし、信じられない!伝わってきた、みんながアイカツに全力投球してるってこと!」

花音の言葉に、3人は笑みを浮かべる。

「もっと聞かせて。」

いちごに歩み寄った花音は、その手をぎゅっと握りしめる。

「みんなこと。星宮さんのこと。」

「はい!」

4人は場所を変えて話をすることに。
やってきたのはレストランだった。
いちごたちが注文したのは特盛のいちごパフェ。
花音もいちごを知るためなのか、同じものを注文することに。

「私の実家は、お弁当屋さんなんです。」

いちごはアイドルになるまでの経緯を、花音に話しはじめる。
いちごがアイドルになったのは、親友のあおいがスターライト学園の編入試験を一緒に受けようと誘ってくれたから。
しかし本当のきっかけは、トップアイドル神崎美月のステージを見たからだった。

「美月さんのステージは本当にすごかった。見ている時のことをあんまり覚えてないくらい圧倒されて、あんなアイドルになれたら楽しいだろうなって思ったんです。」

いちごの目はキラキラと輝いていた。

「歌を作るとしたら、どういうのがいいのかな?さっき言ってた【素敵な明日を迎えられるような歌】って、どんなのだろう?」

花音は鞄からノートを取りだし、どのような歌を作るかメモを聞き取りを始める。

「明日を素敵にするには…まず今日を素敵にしたほうがいいですよね。」

いちごの言葉に、あおいと蘭も同調。

「私達のアイカツもそうだね。」

「ああ。明日をよくするためには、今日頑張らないといけないもんな。」

花音はメモを取りながら、「私がいつも作っている恋愛の歌ではなさそうだね。」とこぼす。
しかしその表情は、楽しいそうである。

「聴いたら昨日より今日を素敵にしよう。頑張ろうと思える歌!」

「そして、素敵な明日が迎えられる歌。」

いちごの言葉に、花音はしっかりと頷く。

「私なりに作ってみるよ!」

「ありがとうございます!」

話がうまくまとまった様子に、傍でいちごたちを待っていたジョニーは嬉しそうに笑みを浮かべていた。

【世代交代】

翌朝、いちごはスターライトスタジアムのステージに向かって走っていた。
昨晩、ある人物からメールが届いたのである。

「美月さん!!」

いちごはステージの中心に立つ美月の元へ。

「突然ごめんね。」

「いえ、私も美月さんに会いたかったんです。」

大好きな美月に会えたことを、いちごは心の底から喜んでいる。
美月にスペシャルライブの開催を祝う言葉を貰った後、いちごは「一緒にステージに立ってほしい。」とお願いすることに。
しかし帰ってきた答えは、否であった。

「私ね…辞めようと思ってるの。」

「やめるって…?」

美月はスッと顔をあげ、いちごをまっすぐ見つめる。

「アイドルを。」

その言葉に、いちごはわずかに震えながら、理由を尋ねる。

「やりきったのかな。」

美月はいちごから視線を外し、ステージ中央、観客席の方に向かって歩きはじめる。

「ずっと私はアイカツを盛り上げたいと思ってきた。私にいるべき場所をくれたアイカツを…その目的も果たせたと思う。」

美月の表情は晴れ晴れとしていた。

「それに、トップアイドルで居続けるのも楽じゃない。」

そう言ってから、再びいちごの方に体を向ける。

「いちご。大スター宮いちごまつり、絶対に成功させてほしい。成功させたらいちごは、アイカツランキングで私を抜いて1位になる。」

その言葉に、いちごは「わかりません。」と答えるが、美月はいちごが1位になることを確信していた。
それは長年アイカツランキングで1位に君臨し続けたからこそ、感じるものだったのだ。

「そうしたら私…アイドルに思い残すことはない。」

「美月さん!」

「私はあなたを待ってた。今思えば、あなたを初めて見たときからずっと。」

「っ…。」

「トップアイドルを譲るわけじゃない。あなたに奪われたいの。いちごの時代を作って…。」

そう言い残した後、美月はいちごを置いてスタジアムを出て行ってしまった。

【トップアイドル 神崎美月】

トップアイドル神崎美月の引退宣言。
それはいちごの胸に重くのしかかってしまった。
1人でそれを抱えることができなかったいちごは、あおいと蘭の元を訪れて、それを告げることにする。

「美月さん…そんなこと言ってたのか。そりゃ1人では抱えられないな。」

「美月さんはいちごたち2wingSとの対決に負けても、今もずっとアイカツランキング1位で…。」

「まったく揺らがない、正真正銘のトップアイドルだよな。」

美月の引退宣言は、蘭とあおいにとっても衝撃であった。
いちごはもっと美月とアイカツがしたかったが、美月が覚悟を持って決めたことだと思うと、止めることはできなかった。
その気持ちは、あおいと蘭にもよくわかったようだ。

「ステージに一緒に出てもらえないって…。けど、もし美月さんが大スター宮いちごまつりを見てくれるなら、最高のステージを見てほしい。」

「うん。」

「だよな。」

いちごは椅子から立ち上がって、両方の手をぎゅっと握り占める。

「絶対最高のステージにしなきゃ!」

引退するという美月のためにも、大スター宮いちごまつりを最高のステージにする。
いちごの中で、覚悟が決まった。

その後、3人の話し合いにより、神崎美月の引退は秘密にすることに決まる。
それは美月自身が何らかの方法で伝えたいかもしれないという配慮からだった。

【役割分担】

早朝、いちごたちは寮の広間に集まって、大スター宮いちごまつりに関する会議を行うことに。
メンバーは先日企画会議に参加した面々である。

「じゃあ大スター宮いちごまつり、みんなの分担を説明するね。」

あおいが企画書を開いて、各自に分担を割り振っていく。

星宮 いちご ⇒ 主役・総合プロデューサー
霧矢 あおい ⇒ プロデューサー
紫吹  蘭  ⇒ 衣装コーディネート担当
有栖川おとめ ⇒ グッズ担当
北路地さくら ⇒ パンフレット担当
神谷 しおん ⇒ 生ドラマパート担当
一之瀬かえで ⇒ 振付担当

ちなみに劇場版では紹介されていないが、アニメ放送にて、大空あかりはプロモーションの盛り上げ役に任命されている。

「それでこのユリカ様には何をさせようというのかしら?」

「ユリカちゃんは経理お願い。」

「きゅ、吸血鬼にそんな細かいことを!?」

あまりに地味な作業に、へなへなと崩れ落ちるユリカ。
さくらが「変わりましょうか?」と言葉をかけるが、ユリカは経理を担当することを承諾。
どうやら計算はかなり得意だそうだ。
ただ何故それをあおいが知っているのか、と冷や汗をかいていた。

「では主役のいちごさんから一言、お願いします。」

あおいの言葉をうけ、いちごは椅子から立ち上がって全員の顔を見つめる。

「みんな改めてありがとう。すっごく忙しいのに協力してくれて、本当うれしい。本当のお祭りみたいなステージにしたい。だからみんなにも一緒に出てほしいんだ!」

いちごはみんなで楽しいお祭りにしたいらしい。

「歌もドラマもいろいろあり!みんなで楽しくやって、来た人みんなに楽しんでもらおう!」

【新しいドレス】

その日から、大スター宮いちごまつりの準備が本格的にスタート。
ステージに向けた体力作り。
新しい振付レッスン。
他のメンバーもそれぞれの担当作業を一生懸命こなしていく。

そんなある日。
レッスン室から出たいちごを、蘭が呼び止める。
蘭の隣に立っていたのは、いちごが愛用する衣装ブランド【Angely Sugar(エンジェリーシュガー)】のトップデザイナー天羽あすかだった。

天羽は大スター宮いちごまつりのため、新しいドレスを作ることを提案しにやってきたのである。

「ぜひ作らせてほしいの。大スター宮いちごまつりで着てほしい。」

「お願いします!私からお願いしようと思っていたんです。」

いちごの言葉に、天羽は笑みをこぼす。

「今まではそうだったわね。でももう違う。あなたに着てもらえるのは、私にとっても、衣装にとっても、【Angely Sugar】にとっても幸せなことなのよ。」

「ありがとうございます!でも時間があまりないんです…。」

大スター宮いちごまつりまでに、新しいドレスを用意してもらうということは、デザイナーに無理をさせるということだ。
いちごはそれを懸念したようだが、天羽は「大丈夫。」と笑顔で答える。

「本番までに必ず最高の衣装を届けるわ。楽しみに待っていて。」

「はい!」

その後、どのような衣装にするか、詳しく打ち合わせがされることになった。

【いちごの歌】

スターライト学園に、花音が完成した曲を持ってやってきた。
丁度いちごは、レッスンルームであおい・蘭・あかりと一緒にダンスレッスンを行っていた。
花音はさっそく完成した歌を聴かせるため、歌詞カードを四人に渡し、ギターを取り出す。

「輝きのエチュード…。」

「うん。ちょっと緊張するけど、まずか聴いてみてもらおうかな。」

そう言って、花音はギターを奏で始める。
花音の歌声に、いちご以外のメンバーは聴き入っていた。

しかし肝心のいちごは、難しい表情で歌詞カードを見つめている。

歌い終わった花音は、すぐにいちごの表情が曇っていることに気が付いた。

「星宮さん。思った事、なんでも聴かせて?」

その言葉に、いちごは「すごくいい曲だと思うけど、何かが足りない。」と感じたと告げる。

「聴いたファンのみんなは、きっと元気になってくれる。でもまだ何か、伝え足りないような気がして…。」

その言葉に、花音はあることに気が付いた。

「もしかして…星宮さんが思いを伝えたい相手はファンの人たちだけじゃなくて…。」

花音の言葉で、いちごは本当に思いを伝えたい存在に気が付いた。

「私、今思いを絶対伝えたい人がいます。美月さんです。」

いちごの答えに、あおいと蘭も頷く。

「美月さん…もうすぐアイドルを辞めるんです。」

「ええ!?」

その言葉にあかりが驚きの声を上げるが、すぐに両手でパッと口を押えた。
その行動にフォローを入れるように、あおいがあかりに視線を向けて、コクリを頷いた。

「美月さんがアイドルを辞めて、どうするのかはわからないけど…何をするにしても、素敵な明日を迎えてほしいなって。」

花音は、美月に伝えたい思いとは何か、教えてほしいと問いかける。

「美月さんは、私にアイドルを教えてくれました。大好きな、全力で追いかけられる夢を教えてくれたんです。」

アイドル星宮いちごが誕生したのは、神崎美月という導きがあったから。

「これから先のアイカツで、何があっても大丈夫。そう思える私を、美月さんは作ってくれたんです。」

その感謝の気持ちを、いちごは美月に伝えたいのである。

「いい歌になるよ。」

花音は曲を作るとき、大勢の人にではなく、目の前の1人に伝わればいいと思って曲を作っているそうだ。
大勢の人に伝えたいとぼんやり思うよりも、目の前の1人に絶対に伝えたいと強く思うことで、自然と大勢の人にその思いが伝わると考えているからである。

「それにそういうの書くの、私得意だよ?そういう恋みたいな気持ち。」

「じゃあ待ってて!星宮さんの満足する歌に書き直すから。」

「よろしくお願いします。」

花音はそう言って、スターライト学園を後にする。
いちごたちは、去っていく花音に向かって頭を下げていた。

(星宮先輩の神崎先輩への気持ちは、私にもわかる。だって、私の星宮先輩への気持ちも一緒だもん。)

【芸能人はカードが命】

いよいよ大スター宮いちごまつりの準備も大詰めを迎えていた。
歌やダンスレッスンはもちろん、グッズやパンフレットのチェック。
生ドラマパートの打ち合わせや衣装の相談など、慌ただしい毎日を過ごしていた。

「この他に、いちごには今天羽さんが作ってる【Angely Sugar】のプレミアムドレスがある。」

「うん。」

いちごと蘭が衣装相談を行っている様子を、あかりは少し離れた場所から見つめていた。

(星宮先輩のドレス楽しみだなぁ。)

あかりは自分の懐をあさり、アイカツカードを取り出す。

(私にはこれがある。【Dreamy Crown(ドリーミークラウン)】のオデットスワンコーデ。)

【大空あかりの決断】

花音から新しい歌詞が届けられた。
新しい歌詞は、いちごが美月に届けたいと思う気持ちがバッチリ込められていたようだ。

さまざまなことが決まり、あとはライブまで全力疾走するのみ。
いちごは毎日体力作り、歌、ダンスのレッスンに励んでいた。

しかし前日になって、思わぬトラブルが発生してしまった。
なんとライブで着る新しい衣装が、まだ届けられていないのである。

「さっき連絡してみた。今、大事な刺繍をしている最中だって。」

あおいの話では、いちごに最高の衣装を着てほしいということで、細部までこだわって作っているらしい。

「うん…天羽さんを信じよう。」

「ちょっとドキドキだけどな。」

蘭の言葉に、いちごも少しだけ頷いた。
それから、あかりも合流して4人でスターライトスタジアムの観客席に立つ。

「明日はここが、お客さんで満員になる。」

「これだけ多くの人に期待されてるなんて、ありがたいな。」

あおいと蘭の言葉に、いちごは静かに頷く。

「みんなに笑顔を届けたい。」

しかしその言葉とは違い、いちごの表情は悲しい顔だった。
いちごは美月に大スター宮いちごまつりを見に来てほしいと連絡したのだが、前日になっても美月からの返信がないのである。

「え!明日本番なのに!?」

「うん、忙しいのかもしれないね。」

あかりから見ても、いちごが落ち込んでいることがよくわかった。

(星宮先輩のステージ、絶対神崎先輩に観てもらいたい。こうなったら、私がなんとかしよう。)

打ち合わせがあるから、と言って去っていくいちごの後ろ姿を見送りながら、あかりはある決意を固めていた。

大スター宮いちごまつり、本番当日。
スターライトスタジアムでは、多くのファンで賑わっている。
いちごもお世話になるスタッフや友人に、感謝の言葉を述べながら挨拶をしていた。

「天羽さんの衣装は届いた?」

かえでが心配そうに言葉を発する。
本番当日を迎えても、まだ衣装は届けられていなかった。

「花柄の刺繍を丁寧に作ってれてるから、時間がかかってるみたいだ。天羽さんだから大丈夫だと思う。」

衣装担当の蘭は、いちごを含め、スタッフたちが心配しないように声をかける。
その時、いちごのアイカツフォンにメッセージが届けられる。
相手はあかりだった。

星宮先輩へ 

わたし、ぜったい
神崎先輩を探して
スタジアムに連れて行きます!

だから先輩は自分のステージに
集中してください!

あかりは美月の事務所を訪れていた。
美月はすでにオフに入っていて、事務所にはマネージャーの月影だけが残されていた。
あかりは美月の居場所を尋ねてみたものの、月影も詳しくは知らなかった。
ただ、オフになったらやりたいことをやる、とだけ言っていたらしい。

「それってなんだと思いますか!!」

「え…?」

あかりの熱意に負けた月影は、美月がやりたいと言っていたことをメモに書いて渡してくれた。

「神崎先輩…やりたいこと多いな。」

メモには観月がやりたいと言っていたことが、10個以上書かれている。

「でも、絶対見つけなきゃ!」

あかりは観月が行きそうな場所に向かって走りだす。
スイーツバイキング、ショッピングモール、プールなどを見て回る。
しかし得られるのは美月の目撃情報だけで、肝心の美月とは入れ違いになってばかりだった。

その頃、スターライトスタジアムでは、未だに届かない衣装にやきもきしていた。
開演時間を考えると、そろそろ届かなくてはまずい頃合いになっていたのだ。

「私達がエンジェリーマウンテンに行って、カードを取ってこようじゃない。」

手を挙げたのは、ユリカ、かえで、さくらの3人だった。
3人の出番は、開演後しばらくないので、その間に衣装を取りに行くというのだ。

「でも帰ってこられるかな?」

いちごが心配そうにしていると、ユリカがジャージの上から着ていたマントを広げる。

「私を誰だと思ってるの?この翼でひとっ飛びよ!」

そう言って、3人はエンジェリーマウンテンに向かって走りだしていった。

一方、美月を探して彷徨っていたあかりは、やりたい事その14に書かれていた場所に辿りついていた。

「神崎先輩…本当にこんなことをしたかったんですかーーーっ!!」

あかりがバンジージャンプで空に飛んだあと、他の客がバンジージャンプをスタート。
悲鳴を上げるあかりとは違って、バンジージャンプを心から楽しんでいた。

「神崎…先輩!!」

「あら?あなた…!」

「あの…っ、お話しがぁぁぁぁっ!!」

あかりはなんとか話しをしようとするが、バンジージャンプ中のため、再び地上に投げ出されてしまった。

【関係者席】

スターライトスタジアムの関係者席。

「今日までいちごちゃん、かなり頑張ってたわよ。」

「うん。楽しみ。」

織姫とりんごが楽しそうに言葉を交わす中、2人の間に座るらいちは顔を赤くしていた。

(僕は今、マスカレードの2人の間に座っています。)

レジェンドアイドルと言われた2人の間に座っていることに、がちがちに緊張していたのだ。

関係者席にも、続々と人が集まってきていた。
かつて神崎美月とWMというユニットを組んでいた、夏樹みくるもその一人である。

「ん??美月はまだか…。」

【舞台裏】

いよいよステージが始まる。
いちごは舞台裏で一緒にステージに立つ面々と、掛け声を上げようと手を上に掲げる。

「ちょっと待った!!」

その声に反応したいちごが、ドアの方に視線を向けた。

「いちご、待たせたな!」

「セイラちゃん!」

「遅くなってごめんね!収録が押しちゃったんだ。」

そこにいたのは、スターライト学園のライバル校、ドリームアカデミー所属のアイドルたち。
音城セイラ、冴草きい、風沢そらだった。

「マリアは遅れるって。」

どうやらドリアカのアイドル姫里まりあは他の仕事で遅れているそうだ。
そらの言葉に、あおいが「まだ時間があるから大丈夫。」と返す。

「ヘリの準備、オケオケオッケ~っていってたよ!」

きいもいつもの調子でそう言うので、まりあは出番までに間に合いそうだ。

「いちご!あなたがドなら、私はレ!大スター宮いちごまつり、私も精いっぱい盛り上げるよ!」

「うん!」

いちごはスッと手を差し出す。
するとみんなもその上に手を乗せていく。

「みんな私に力を貸して。この場所に来てくれたファンのみんなが笑顔になって、素敵な明日が迎えられるように、思いっきり楽しいステージにしたい。大スター宮いちごまつり、ワッショ~イ!!」

【大スター宮いちごまつり】

大スター宮いちごまつりがいよいよ開幕。
観客たちのボルテージが高まっていく。

まず最初に流れる曲は、【アイドル活動!】である。

次はソレイユの【ダイヤモンドハッピー】

ステージでソレイユが輝いている頃、エンジェリーマウンテンにある【Angely Sugar】でようやく衣装が完成。

ユリカたちはカードをしっかりと受け取り、スターライトスタジアムに向かって走りだした。

スターライトスタジアムでは、【ハッピークレッシェンド】、そしてかつて音城セイラと結成したユニット、2wingSの【フレンド】が流れていた。

【ピンチをチャンスに!】

エンジェリーマウンテンを出た3人は、スターライトスタジアムに向かって必死に走る。
しかし時間はそろそろステージの中盤。
ドラマパートがスタートしていた。
物語は、あおいやしおんが出演しているイケナイ刑事の特別編として構成されている。

アイドル星宮いちごが、おしゃれ怪盗スワロウテイルにクリスタルマイクを奪われたところからスタート。

いちごはクリスタルマイクを失い、最後の歌が歌えないと途方に暮れていた。
そこに七星署からしおん巡査が捜査に駆けつける。

しおんはスワロウテイルの挑戦状に残った匂いを使って、犯人を追いかけると言う。
呼ばれたのは警察犬、おとめ号である。

いちごはしおん、そしておとめ号と一緒に、怪盗スワロウテイルを追っていく。

そんなドラマパートの進行を確認していたあおいの元へ、しばらく出番はない蘭とそらがやってくる。

「衣装どうだ?」

「今聞いてる。」

あおいはかえでに連絡を取り、現在地点を確認する。
3人はまだエンジェリーマウンテンのすぐ傍で、このままでは衣装が間に合わないそうにない状況だった。

「了解。何か方法がないか、考えてみるね。」

電話を切ったあおいは、重いため息をつく。
状況はかなり深刻だった。
しかし、ある名案が浮かんだようで、あおいはすぐにどこかに電話をかけはじめた。

ステージでは物語が滞りなく進行されていて、おとめ号の案内でチョコポップ探偵に出会うシーンが繰り広げられていた。

一方舞台そでのあおいは、衣装が無事に届けられる算段がついたようで、舞台にいる全員に指示を送る。

「どうにかドラマを延ばして、時間を稼いでほしいの。お願い!」

あおいの指示に全員が頷く。
ドラマもいよいよ佳境。
ピラミッドのようなセットが現れ、怪盗スワロウテイルを捕まえるため、イケナイ警視総監が登場。

本来の進行であれば、ここでイケナイ警視総監が怪盗スワロウテイルを捕まえてドラマパートは終了する。
しかし衣装が届かない以上、ドラマパートを引き延ばすため、蘭とそらは逃げ続け、あおいは追いかけ続ける選択をとった。

高いセットの上をどんどん登っていく3人。

しかしとうとうセットの一番上に辿りついてしまった。

(もう後がない…っ。)

(ドレスは間に合わなかった…。)

3人が諦めかけたその時、ピンク色のヘリコプターが飛んできた。
乗っているのは、ドリアカのアイドル姫里マリアだった。

「怪盗スワロウテイル、覚悟しなさい!私が逮捕します!」

ヘリコプターから飛び降りたマリアは、投げ縄の要領で手錠を投げて怪盗スワロウテイルを確保。

「スワロウテイル確保!マイクは無事です!」

「マリア巡査!」

そしてヘリコプターの中には、ユリカ、かえで、さくらの姿もある。

「クリスタルマイクは取り戻せたよ!」

「あとはこのプレミアムドレスがあれば。」

「大スター宮いちごまつりは、クライマックスよー!」

ヘリコプターから飛び降りたユリカは、ステージの上に着地。
天羽から預かったプレミアムドレスを、いちごに手渡した。

「みんな、ありがとう!!」

いちごは客席に向かって感謝の気持ちを叫ぶ。
観客のテンションはマックスだった。

「あのカード、本当に今届いたのよ。」

関係者席にいたらいちは、織姫の言葉に目を見開く。
りんごも「こんなどきどきなステージ、私達は経験ないかも。」と興奮気味である。

「ええ…こんなにドキドキして、熱いステージはね。」

「うん。」

その時、関係者席の扉が開く音がした。
入ってきたのはあかりと、美月だった。

美月は席に座り、微笑みを浮かべてステージを見つめる。

【歌おう】

スタジアムの廊下を歩くいちご。
その手には先ほど届けられたプレミアムドレスのカードが握られている。

「花音さん!」

花音は、廊下の途中でいちごを待っていた。

「素敵な歌、ありがとうございます。」

「気に入ってもらえてよかった。」

いちごは花音が作った新しい歌詞を、とても気に入っていた。

「読ませてもらって気が付きました。私、一人でステージに立っている時も、美月さんに支えてもらってるんだって。」

「思いを伝えて、ファンのみんなと、美月さんに。」

いちごはしっかり頷き、花音と別れる。
そしてフィッティングルームの前に立った。

(リラフェアリーコーデのプレミアムドレス。春の妖精みたい。)

いちごは心の中で、自分の為にぎりぎりまでこだわってドレスを仕上げてくれた天羽に感謝。

(歌おう。届くって信じて!)

いちごはフィッティングルームにカードをセット。

するとフィッティングルームのゲートが開き、いちごはその中へ飛び込んでいった。

着替えも終わり、いよいよ大スター宮いちごまつりもクライマックスである。

【輝きのエチュード】

ステージに立ったいちごは、歓声をあげる観客をジッと見つめる。

「大スター宮いちごまつり、今日はこんなにたくさんの笑顔が見られて、とっても嬉しいです。ありがとうございます。」

いちごはスッと頭を下げる。
それから、いちごは大スター宮いちごまつりのテーマについて話し始める。

【素敵な明日を迎えられるステージ】

「私が素敵な今日を迎えられるのは、私にとって大事なみんなのおかげです。」

いちごにとって大事なみんなとは、いちごを応援してくれるファンの人たち。
いちごを支えてくれるスターライト学園の仲間たち。
それから、いちごをアイドルにしてくれた大切なな先輩のおかげだと、いちごははっきりと宣言する。
その言葉を、美月は関係者席で受け止めていた。

「アイドルの笑顔で、お腹はいっぱいにはならないけど…今日のステージで心の中が少しあったかくなって、みんなの今日が、明日が少しでも素敵になったらいいな。そう信じて歌います。」

「シンガーソングライターの花音さんが作ってくれた新曲です。聞いてください。【輝きのエチュード。】」

音楽が流れ、いちごは美月へに伝えたい気持ちを込めて、【輝きのエチュード】を歌うのである。

【神崎美月と大空あかり】

「ここに来るつもりはなかった。」

いちごのステージを見終わった美月が、ポツリとつぶやく。
美月は新しい時代を目の当たりにすることを恐れていたのだ。

「でも、来てよかった。ありがとう、大空。」

「神崎先輩!…あの、星宮先輩は待っていると思います。あそこで!」

あかりはいちごが立つステージを指さす。
観客席からは、アンコールを求める声が上がっている。

「美月。大空の言う通りだと思うわ。星宮はステージであなたを待ってる。」

織姫に背中を押され、美月も覚悟が決まったようだ。

「大空、あなたも来るでしょう?」

「わ、わたし!?」

驚きの声を上げるあかりに、美月はコクリと頷いて席を立つ。
どうすればいいか迷うあかりに、織姫が声をかける。

「大空、行きなさい。」

それでも迷うあかりに、今度はりんごが言葉をかけた。

「行ってあげて。」

ゆっくり歩み寄り、小さな型に両手を乗せる。

「あなたはいちごが選んだアイドルでしょう?きっといちごも、ファンのみんなも喜ぶわ。それにこんなチャンスなかなかないわよ?これはアイドルの先輩としてのアドバイス。」

その言葉で、あかりは悟った。
いちごの母がレジェンドアイドル、マスカレードであるということを。

「大空、行くよ。」

「はい!」

あかりは覚悟を決め、美月の背中を追いかける。

「大空。」

あかりに声をかけたのは、愛用している衣装ブランド、【Dreamy Crown】のトップデザイナー、瀬名翼である。

「すごいチャンスを貰ったな。」

「はい。でもすごい緊張しっぱなしです。」

「なら、味方になってやるよ。このドレスでな。」

瀬名はあかりにアイカツカードを手渡す。

「お前が手にしてるのは、スリーピングオーロラコーデだ。」

「上品だけど、すっごくかわいい。」

瀬名は師匠である天羽が、いちごの為に新作ドレスを制作すると聞き、自分も何か新しいドレスを作りたくなって作った、と語る。

「その横に並んで立てるようなドレスをさ。早くいけよ、神崎さん待ってるぞ。」

その言葉を聞き、あかりは美月を待たせていることに気が付き、走り出す。
そして美月と共にフィッティングルームの前にたった。

「スリーピングオーロラコーデ…よろしくね、私の味方!」

「シャインウィッチコーデ…こんな風に使うことになるなんて、思ってなかった。」

2人はカードをフィッティングルームにセット。
そしていちごの待つステージに向かって足を運ぶのだ。

【3人のステージ】

「アンコール、ありがとうございます。」

ステージに立ついちごは、観客に向かって手を振る。

『でもただのアンコールじゃありませんよ!』

突然のアナウンス。
あおいの声に、いちごは驚いた様子。

『ここでシークレットゲストの登場です!大空あかり!』

『そしてもう一人は、神崎美月!!』

美月がステージの上に上がる。
観客はトップアイドル神崎美月の登場に、割れんばかりの歓声を送る。

「美月さん…。」

「いちご、お待たせ。一緒に歌わせて。」

「はい!」

3人で歌うのは、【Let’s アイカツ!】である。

歌が終わると、いちごはステージから観客に向かって手を振った。

「大スター宮いちごまつり、みんな今日は本当にありがとう!」

ステージは大成功で幕を閉じる。

関係者席にいた花音は、いちごの思いを美月に届けることができたことに感動した様子。
天羽も、最後のステージにぎりぎり間に合ったようだ。

「いちごは大きくなったな。アイドルとしても。」

それは、普段離れて生活しているいちごの父親、太一のつぶやきであった。

【トップアイドル】

ステージを終えたいちごは、スタジアムの廊下に集まる友人たちにお疲れ様とありがとうの気持ちを伝えていた。
ステージは大成功。
いちごは大満足であった。

その時、アイカツフォンのコール音が鳴る。
それはアイカツランキングに変動があったことを知らせる音だった。

この瞬間、いちごは正真正銘神崎美月を抜いて、トップアイドルに君臨したのである。

「おめでとう、いちご。穏やかじゃない。」

瞳を潤ませて祝福するあおい。
隣に立つ蘭も、瞳に涙が溜まっていた。

(すごい…星宮先輩が…っ。)

「いちご。」

口々にいちごが1位になったことをお祝いしているところへ、美月がやってくる。
美月はいちご、そしてあかりを連れて、先ほどまで経っていたステージへ上がる。

「美月さん、見に来てくれてありがとうございました。」

しかし美月は、お礼はあかりに言うべきだと伝える。
あかりが一生懸命美月を探さなければ、きっと美月は大スター宮いちごまつりを見ることはなかっただろう。

「美月さん…あの…。」

「トップアイドルおめでとう、いちご。」

「なんだか私、すごくスッキリしてる。気持ちいい。」

美月は腕を広げて、大きく深呼吸する。

「いい歌だったよ、【輝きのエチュード】。」

いちごの気持ちは、美月にしっかり伝わっていた。
自分に憧れていた後輩の素敵なステージをみて、勇気を貰ったと語る美月。

「私もいちごを見て、まだ歩いて行けるって思えた。続けられる気がしたんだ、アイドル。」

美月はいちごに一歩歩み寄る。

「昔、私のところまで上がってきてって言った事があるよね。」

いちごはその言葉に導かれ、今、美月が立っていた場所にいる。
その場所にいる苦労は、美月が一番よく知っていた。

「私はトップアイドルとして、いつでも上を目指した。1位に居続けることで、皆を引っ張っていくことが使命だと考えていた。」

しかし走り続けた結果、彼女はいつの間にか、その高みから降りることができなくなっていた。

「でも今、いちごのおかげで、自由だった自分を思い出した!どんな夢でも描けた自分を!!」

「…私は、美月さんに夢を貰いました。」

いちごの声は、涙をこらえているせいか、かすれてしまっている。

「星宮いちご。私から繋がったその夢を、あなたならもっと大きく羽ばたかせることはできる。私の胸に再び光を灯してくれたように。」

美月の言葉に、約束、と言わんばかりにいちごは頷く。

「もしも気を抜いたら、追い抜くよ。」

美月のキリッとした視線に、いちごも居住まいを正す。

「今日はありがとう。皆のところへ戻ろうか。」

「はい。」

その前に、いちごはあかりの前に立ってお礼を言う。
そして【輝きのエチュード】を歌う時に使用した、クリスタルマイクを差し出す。

「これ、あかりちゃんに持っていてほしいんだ。私の夢、アイドルの夢、繋いでほしい!」

「はい。」

【レジェンドアイドル】

その様子を、関係者席から見守っている人達がいた。

「親ばかかもしれないけどさ…。」

「ん?」

「我が家はいつか、レジェンドアイドルが2人になるな。」

「親ばかじゃないよ。もう間違いない。」

その言葉に、織姫も同調。

「アイカツはこれからもっと熱くなるわ!」

「星宮は、美月や他のアイドルを、もっともっと突き動かしていくはずです!」

それはこれまで多くのアイドルを見守ってきた者たちの核心であった。

【ありがとう!!】

いちごが控室に戻ると、今回関わってくれた友人たちが拍手で出迎えてくれた。
ハプニングも起こったけれど、みんないちごのステージに関われたことを喜んでいた。

「やったね。」

「やったな。」

控室の奥で、いちごに声をかけるあおいと蘭。
いちごはそんな2人に駆け寄り、思いっきり抱き着いた。

「あおい!蘭!!ありがとう、本当にありがとう!!」

【おいで】

その様子を、あかりがドアのところから見つめていた。
しかしそんなあかりの背中を押し、共に美月が控室の中へ入る。

「美月さん!」

いちごはあおいと蘭から離れ、美月の元へ。
美月はいちごの手をしっかり握り、みんなに手をつなぐように声をかける。
あかりの手は、いちごがしっかりと握りしめた。

「おいで。」

「っ…」

「時間かかってもいい。よじ登っておいで。私、てっぺんで待ってるから!」

「っ…はい!絶対に行きます。星宮先輩のところまで!」

「待ってるよ。」

そんな2人の様子に、美月も笑みを浮かべている。

「じゃあ行こうか!」

あおいの合図で、皆が手を上にあげる。

「いちご!おめでとう!!」

「ありがとう!!」

【アイカツ!】

あかりはスターライトスタジアムのステージに立つ。
手にはいちごから受け取ったクリスタルマイク。
隣にはスミレとひなきの姿があった。

「よ~し!明日からもアイカツ、頑張るぞ!」

「うん。」

「頑張ろう。」

「じゃあ、せ~の!」

あかりはそれぞれの顔をしっかり見つめる。

「「「アイカ~ツ!!」」」

 

感想

今の世の中、アイドルにスポットライトを当てた作品はたくさんあります。
しかし数ある作品の中でも、私はアイカツ!の主人公、星宮いちごちゃんが大好きです。
彼女のいいところは、常に前向きなところです。

いちごは、母の営むお弁当屋を継ぐことが将来の夢でした。
しかし神崎美月というトップアイドルのステージを見たことで、その運命は大きく変わりました。
美月のようなアイドルになりたいと思い、進んだアイドルの道でしたが、いつの間にか「星宮いちご」として輝きたいと、日々のアイカツを頑張るようになっていきました。
アイドルの世界は、楽しくてキラキラしたことばかりではなく、辛いこともたくさんありました。
彼女は持ち前の明るさで、様々な苦難をクリアしていったのです。
スターライト学園のトップ、スターライトクィーンを目指して、美月と対戦したこともありました。
第2シーズンでは、ライバル校ドリームアカデミーの誕生で、スターライト学園が窮地に立たされていました。
しかし彼女はドリームアカデミーに所属していたアイドルも、共にアイカツをする仲間だと笑うのです。
そして最後には、ドリームアカデミー所属の音城セイラとユニットを組み、神崎美月のユニットに勝利することができました。
常に明るく、楽しく、前向きに。
でも努力を忘れず、一生懸命アイカツをする星宮いちごに私は励まされたのです。

そんな彼女に憧れ、星宮いちごになりたいとアイドルの世界に飛び込んでいったのが、大空あかりです。
アイドルになった理由こそ、いちごと同じでした。
しかしいちごとあかりには大きな違いがありました。
アイドルとしての才能です。
そのため、あかりは一度スターライト学園の入学試験に落ち、のちにいちご・あおい・蘭が審査員を務めた新入生オーディションで合格しています。
いちごはあかりの中にアイドルが見えたといいましたが、もともとアイドルとしての才能が低い彼女は、必死に努力してアイドルとしての高みに上っていきます。
あかりはいちごのように何でも前向きに頑張れる人間ではありません。
ですが、泣いても苦しくても、真っ直ぐ前に、目標に向かって進んでいくというところが似ているのです。
また憧れのアイドルを目指して頑張っているところも、2人は似ています。
あかりはその自覚があるからこそ、大スター宮いちごまつりに神崎美月を連れてくるという大胆な行動に出ることができたのでしょう。

そして神崎美月。
いちごが憧れたトップアイドル。
彼女は長い時間トップに立ち、アイドル界を盛り上げてきました。
しかし長くトップにいたせいで、これ以上高みに上ることも、自分でそこから降りることもできなくて苦しんでいました。
美月にとって、いちごはまさに救世主だったのではないでしょうか?
いちごは美月をトップアイドルという重責から解放し、さらに高みに上がることが出来ると証明したのが劇場版アイカツという物語です。

劇場版アイカツで、トップアイドルの座は神崎美月から星宮いちごへ。
そしてトップアイドルを追いかける道のりは、星宮いちごから大空あかりへとバトンタッチされました。
これまでいろんなアニメを見てきましたが、ここまで美しい世代交代はなかったと思います。
物語の最後に、いちごがあかりに言葉をかけました。

「おいで。時間かかってもいい、よじ登っておいで。私、てっぺんで待ってるから。」

劇場版が公開されたとき、アニメの主役はいちごからあかりへ変わっています。
しかしこの瞬間、本当の意味でアイカツ!という物語の主役が星宮いちごから大空あかりへバトンが渡ったのです。
私は何度見てもこのシーンに感動してしまいます。
あかりはいちごに憧れて、アイドルの世界へ飛び込みました。
その人から、トップまで、待っているその場所まで登ってこいと言われているのです。
この言葉は、アイドル大空あかりにとって、今後のアイカツでのエネルギーとなるでしょう。
大空あかりは、星宮いちごに託されたバトンを持ち、アイドルのトップに向かって走りだしたのです。
それがどれだけ険しい道でも、大好きな人が待っているから頑張れる。
そんな気持ちを思い出させてくれるのが、劇場版アイカツ!。
いいえ、アイカツ!という物語だと思いました。

どんなに落ち込んでても、辛い日々に負けそうになっても、星宮いちごちゃんの笑顔を見れば元気になれる。
そんなアイカツ!の集大成ともいえる、劇場版アイカツ!は本当に素晴らしい物語です。
アイカツ!のことをよく知らない人でも、きっと彼女たちの明るさに励まされ、最後には頑張ろうと思えるはずです。
加えて、アイカツはアイドルたちが歌う曲がどれも素敵なのです。
特に劇中に使用された曲は、アイカツ!ファンの中でも人気が高い曲となります。
私が特に好きなのは、冒頭で歌っていた【SHINING LINE*】です。
こちらは第2シーズンのOPに使用されていた曲なのですが、ちょうど絆や世代交代をテーマにした楽曲ですので、劇場版アイカツ!の物語を知ったあとに聴くといろいろ考え深いと思いますよ。
そして劇場版アイカツ!のために作られた【輝きのエチュード】。
この記事では歌詞について、詳しく書いていませんが、プロトタイプと完成したものでは歌詞に大幅な変更が加えられています。
プロトタイプでは、冒頭の歌詞が「星明かり微睡みの中で」と、いちごと観客をイメージしたような始まりなっています。
しかし完成した歌詞は、「月明かり浮かぶスロープに」に変更されています。
これは美月に向かっていくいちごを表しているんだと思います。
どちらも【聴いたら昨日より今日を素敵にしよう、頑張ろうと思える歌。そして素敵な明日が迎えられる歌】に仕上がっていますが、いちご、美月、あかりの三人のことを考えると胸が切なくなる素晴らしい歌なのです。

ぜひ今度はアニメで、劇場版アイカツ!を視聴してください。
彼女たちの輝きに、きっと勇気を貰えるはずです。
いつかアニメ版も書く予定なので、そちらもお楽しみに!

 

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

PAGE TOP