サイン・シャネル~カール・ラガーフェルドのアトリエ~【ふたつのコレクション】(最終回)のあらすじ・ネタバレ・感想【やっぱりファッションって素晴らしい!】 | VODの殿堂

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サイン・シャネル~カール・ラガーフェルドのアトリエ~【ふたつのコレクション】(最終回)のあらすじ・ネタバレ・感想【やっぱりファッションって素晴らしい!】

   
 

タイトル:サイン・シャネル~カール・ラガーフェルドのアトリエ~
【ふたつのコレクション】
公開年:2005年
監督:ロイック・プリジェント
キャスト:カール・ラガーフェルド
閲覧したVOD:Amazonプライム・ビデオ(2018年3月16日時点では閲覧可)

2004年秋冬オートクチュールコレクションに密着したドキュメンタリーも、いよいよ最終回です。
煌びやかなファッションショーの裏側には、さまざまな人間模様を伺い知ることができたのではないでしょうか?
しかしドレスが完成しただけでは終わりではありません。
コレクションを成功させ、顧客から注文されて初めて成功したと評価される世界だったのです。

EP5はいよいよコレクション当日を迎えるのですが、天気は残念ながら雨模様です。
スタッフたちは大勢の招待客の対応で大わらわでした。
訪れる客の中には、招かれざる客もいるようで…。

そしてコレクション後には、お針子たちに向けたファッションショーが開催されます。
なかなか外には披露されないその光景も、EP5では余すことなく紹介されています。

『サイン・シャネル~カール・ラガーフェルドのアトリエ~』配信先一覧
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Amazonプライム・ビデオ
※配信状況は2019年10月16日(水)時点のものです。
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あらすじ

☆赤ネクタイ

「赤ネクタイの諸君、ようこそ。新人もいますね。」

赤ネクタイとは、コレクション当日、ゲストを誘導する係のことだ。
コレクションが目前に迫ったこの日、赤ネクタイを勤める人向けの研修会が行われていた。

「招待状を持っていない人を追い払うようなマネをしてはいけません。印象が悪い。」

講師役の人間から、赤ネクタイの仕事を事細かく説明されている。
1人の男性が、席を案内してチップがもらえるかどうか尋ねた。

「残念ながらショーの世界に、チップの習慣はありません。」

質問した男性は、少しだけ残念そうな表情を浮かべていた。

☆ショー直前

『ついにオートクチュールのショーの当日、アトリエは明け方に作業終了。みんなクタクタの中、カールだけは元気です。』

『ショーやプレスには、裕福な顧客が集合。華やかな女優も。』

『お針子たちのためのショーもあります。注文の様子や、打ち上げも紹介します。そして最後に、一人が引退を…。』

コレクション当日。
会場に大勢のスタッフが入っていく。
赤ネクタイを締めた男性たちも、緊張した面持ちだった。
ショーが行われる会場は、客席もすべて真っ白な壁に覆われている。

会場には、マルティーヌの姿もあった。
彼女は自宅に帰ったあと、2時間15分ほど休息を取り、遅刻することなくやってきたそうだ。

ショーが行われる舞台の傍では、現場スタッフの最後の打ち合わせが行われていた。
どこを歩き、どこで止まるのか、モデルたちに向けた細かな指示が飛んでいる。

他にも、各国広報担当者がミーティングを行ったり、警察犬による不審物チェック等、ショーの開始時刻ぎりぎりまで様々な調整が行われるらしい。

☆トラブル

プレス担当のエルザは、顧客の席をチェック。

ゲストによっては、配置換えを行わなくてはならないからだ。
その時、エルザの持つ携帯電話が鳴った。
どうやら招待客の一人が来られなくなったらしい。
その後も席の重複などが確認され、席順の調整は難航していた。

すでに招待客が会場に入ってきており、状況はあまり芳しくなかった。
そこへさらにトラブルが舞い込んだ。

「招待客以外、席はないんです。」

話しかけた女性は、招待客ではないそうだ。
エルザは招待客の席しか用意されていないことを何度も伝えるが、女性は当日来られない人の席に座ると言って、エルザの話を全く聞かない。

「だめなんです。待ってください。」

「なんとかなるわよ。席はどこなの?」

「…左側のゾーンですけど…。」

会場でトラブルを起こすわけにはいかないエルザは、しぶしぶ空いている席を教えるが、その表情は怒りに満ちていた。

「受け付けがまったくのザルだわ!」

エルザはツカツカと歩き出し、そのまま外の受付へ。
なんと先ほどの女性はズルをして中に入ったと、エルザに自慢したようなのだ。

「セリーヌ!例の女がまた入り込んでいる。」

「止めたのよ。」

先ほどの女性は、招待されていないにもかかわらず、会場に入り込む常習犯だった。
それを承知しているセリーヌも、彼女が会場に入らないように止めたそうだが、入り口で騒ぎを起こすわけにはいかなかったらしい。

「席がないのよ!」

「でもいい、と。」

「ズルして入ったと威張ってた。」

その言葉に、セリーヌも怒りを通り越してあきれた様子である。

☆セレブリティ

会場に続々と招待客がやってくる。
各国のセレブ、芸能人、モデル。

招待客は、いずれも上流階級の人ばかりだった。

☆ショー開始直前

モデルのヘアメイクも終わり、ショーの開始時刻は目前に迫っていた。

しかし会場受付では、再びトラブルが発生した。
女優アナ・ムグラリスがまだ到着していないのだ。
彼女はシャネルの公式アンバサダーであり、カール・ラガーフェルドのミューズである。
そんな彼女を待たず、ショーを開催することはできなかった。

「扉を閉めるわ。」

「アナがまだよ。大勢の記者も。」

どうやら急に降り出した雨のせいで車が渋滞し、招待客や記者が到着していないのだ。

「11時よ。」

「でもこの雨せいでVIPが遅刻を。」

エルザはなんとか交渉して、アナが到着してからショーを開催するように取りつけた。
ランウェイ前では、ヘアメイクと着替えを終了したモデルが待機。
ジャクリーヌはモデルの着方を逐一チェックして、正しい着方に戻していった。

一方アナの到着を待つ会場受付では、また問題が発生していた。

「だめよ、閉めないで!!」

「アナを閉め出すなんて!」

アナが到着してからショーを開催するという伝達が上手く伝わっていなかったのか、赤ネクタイたちが会場の入り口を閉めはじめたのだ。
プレス担当者は慌てて会場の中へ走っていった。

しばらくして、ようやくアナを乗せた車が見える。
赤ネクタイとプレス担当者は急いでアナの元へ向かい、会場へ案内。
アナが席についたことで、ようやくショーが開催されることになる。

☆ふたつコレクション

「4、3、2、1、スタート。」

会場に音楽が流れ、いよいよ秋冬オートクチュールコレクションがスタート。
煌びやかな服に身を包んだモデルたちは、さっそうとランウェイに足を進めた。

別の日、シャネル本社ではお針子のためのショーが開催されていた。
登場するのはオートクチュールコレクションでランウェイを歩いた服たちだ。

「私達が作った服よ。」

「美しい。これは買わなきゃ。」

「私が作ったの。買ってよ?」

「モップで掃除してるみたい。」

「いよいよ登場。私が責任者よ。」

ロランスが苦労に苦労を重ねたドレスが登場する。

「あれじゃ服が傷む。」

モデルのウォーキングを見ながら、ロランスはやれやれと言った様子で呟いた。
時間を少し戻して、オートクチュールコレクション会場。
ショーはつつがなく進行してた。

秋冬オートクチュールコレクションは大盛況で幕を閉じた。

☆コレクション終了

コレクション終了後、カールを待ち受けていたのは各国の記者によるインタビューだ。
無数のカメラフラッシュを浴びながら、カールは記者たちをある場所へ連れて行く。

前日。
カールはコレクション会場で、あるチェックを行っていた。

「後ろに醜い影が出ないように。」

カールは白い壁に影が映ることを嫌い、フラッシュを消すだけの照明を当てるように指示を出していた。

「ビデオ映像もチェックしたい。」

カールが目をつけたのは、ドキュメンタリー映像を収め続けるカメラマンだ。

「そこのあなた。映像を撮って見せてくれる?」

念入りにチェックをした場所に、カールは立つ。

カールの望み通り、フラッシュのせいで背後の壁に影が映ることはなかった。
しかしその代わり、照明による暑さに悩まされることになる。

☆顧客来店

コレクションの後、シャネル本店に顧客が訪れる。
来店した顧客は夫婦で、夫が妻のために服を選んでいた。

「どうなった?」

「候補を選びました。」

妻はさっそく選ばれた候補を試着することに。
試着にはマルティーヌも立ち会っていた。

「素敵ね。」

顧客はいくつかドレスとスーツを注文し、ご機嫌な様子で帰って行った。

☆打ち上げ

アトリエでは、秋冬オートクチュールコレクションの打ち上げが行われていた。

「またスシ?」

「コレクション期間はスシばかり。」

打ち上げの会場では、お針子を引退するリリアーヌの挨拶も行われていた。

「人と共に技も去るのが残念。」

ヨーロッパ代表取締役社長であるフランソワーズは、リリアーヌの引退を心の底から残念がっていた。
打ち上げは、非常に盛り上がっている。

「カールに電話してみるわ。」

ヴィルジニーが受話器を上げた。
引退するリリアーヌの為に、カールを打ち上げ会場に呼んだのである。
打ち上げ会場に現れたカールを、マルティーヌが出迎える。

「退職する社員が写真を撮りたいと。」

「いいとも!」

カールは快く了承し、リリアーヌと写真を撮ることに。

「どの服を担当したの?」

「サテンとレースのドレスです。」

「デッサンをあげよう。最後の仕事の記念になる。」

カールはリリアーヌに仕事を辞めてしまっては、退屈するのではないかと尋ねる。

「43年働けば十分。」

「私は何年働き続けていると思う?50年だ。飽きもせずに。」

カールは満面の笑みで、そう言った。

☆静寂の中で

打ち上げ会場から離れた場所にロランスはいた。
彼女はアトリエに籠り、型紙を整える作業をしていた。

「サイズを大きくしないとね。これはモデル用サイズだけど、お客様の体形はモデルと違う。」

「ここは静かでいい。」

打ち上げ会場の喧騒から逃れたロランスは、仲のいいお針子と静かなアトリエで祝杯をあげる。

「コレクションに。あなたにも!」

ロランスはカメラマンに向かって、ワイングラスを掲げた。

感想

煌びやかなファッションショ―の裏側に、ここまで密着したドキュメンタリーは他にないと思います。
奇才カール・ラガーフェルドのデッサン工程から、顧客にドレスが渡るまでを映すことで、オートクチュールがいかに特別なモノかよくわかったのではないでしょうか?
何より、『サイン・シャネル~カール・ラガーフェルドのアトリエ~』と銘打っていますが、メインはドレスを制作するお針子たちでした。
カール・ラガーフェルドは、私達にとって遠い存在です。
もちろん彼にとことん密着したドキュメンタリーも面白いと思いますが、私達と変わらない、どこにでもいる彼女たちに焦点を当てたからこそ、彼女たちの苦労や努力を等身大で受け止めることができたのだと思います。

コレクションが終わった後、脚光を浴びるのはデザイナーです。
もちろんデザイナーがいるからこそ、素晴らしいドレスがコレクションに並ぶのですが、
平面のデッサンを現実に再現するって本当に難しい作業なのです。
私達が日常着ている服だって、確かにシャネルのドレスとはまったく違うものですが、立体的に作ることは本当に難しいことです。
それを実現するお針子たちも、称賛されてしかるべき存在でしょう。
特に、服を作ったことがある人が見れば、彼女たちの偉大さはよくわかるのです。
洋裁を本格的に学んでいない人でも、簡単に洋服を作る方法があります。
それはすでに用意された型紙を使用する方法です。
型紙通りに裁断すれば、服は簡単に作ることができるからです。
これを平面裁断といいます。
しかしお針子がやっているのは、立体裁断。
その人の体形に合わせて、布をカットしていくというものです。
平面裁断ではなかなか表現できないドレープを作ったり、体にフィットしたラインを作ることができます。
立体裁断は本当に難しいので、迷いなく布を裁断していく彼女たちは本当にかっこよかったです。
しかしそんな彼女たちの技術も、今失われつつあるそうです。
現在、クチュールメゾンは減少傾向にあります。
原因はプレタポルテの台頭によるクチュールメゾンの減少です。
顧客も世界中で500人程度ということですし、今後クチュールメゾンが大幅に増えることはなく、お針子の数も自然と減少していくと考えられています。
もちろん手縫いで服を作る人がゼロになるわけではありませんが、クチュールメゾンが築いた伝統やノウハウが失われることは、非常にもったいないことだと思いますね。
だからこそ、このようなドキュメンタリーに記録されることは素晴らしいことだと思います。

最後に2018年現在も、シャネル、およびフェンディ―のヘッド・デザイナーを務めるカール・ラガーフェルドについて。
今もなお、ファッション界の皇帝として君臨し続けるカール・ラガーフェルドは、まだまだ衰えを知らぬ様子です。
年齢的な引退説もたびたび流れますが、シャネルは彼の後継を見つけることに四苦八苦しているそうです。
それほどまでに、才能あふれるカール・ラガーフェルドを、今後も応援していきたいと思います。

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