「アポカリプスの砦」コミック10巻(最終回)のあらすじ・ネタバレ・感想 〜最終決戦へ、人類の未来をかけた戦い〜 | VODの殿堂

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「アポカリプスの砦」コミック10巻(最終回)のあらすじ・ネタバレ・感想 〜最終決戦へ、人類の未来をかけた戦い〜

   
 

タイトル:「アポカリプスの砦」第10巻
作者:原作 蔵石ユウ、漫画 イナベカズ
登場人物:前田 義明、吉岡 正文、岩倉 剛、一ツ兜 清春、花畑 慎平、花畑 陸(りっくん)、坂上博士
観覧した電子書籍:マンガボックス

平凡な高校生だった前田が、冤罪により矯正施設松嵐学園に収容されることになります。
そこでこの先沢山の難関に立ち向かう仲間となる吉岡、岩倉、山野井と出会うことなるのです。
同じ頃ゾンビが人間を襲い、襲われた人間もゾンビに感染してしまうという事件が発生。
前田たちのいる松嵐学園も、ゾンビに狙われる事になります。
ゾンビを倒す武器調達のため、学園から出て行く事になる前田たち。
無事、多量の武器を持ち帰りゾンビと闘うのですがゾンビの親玉ボコール登場…。
さらに、前田と山野井がゾンビウィルスに感染している事が発覚。
そんな中、海ほたるに居る坂上と名乗る博士から「治療薬を作ることが出来るかもしれない」と言う連絡がはいるのです。
「治療薬を作ることができる」と言う坂上を信じて海ほたるへやってきた前田たちですが、人類のためと言う理由で、信じていた坂上にも殺されそうになる前田たち。
そうこうしている間にもボコールは巨大化し、そして容姿は前田そっくりなものになっていきます。
果たしてそんなボコール相手に、前田たちに勝機はあるのか?
ウィルスを搾取し、治療薬を作ることができるのか?最終巻に続きます。

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【あらすじ】

Chapter 41 NO SADNESS

巨大化した自分に似たボコールを見た前田は、その場から逃げ出します。

慌てていた前田は、つまづき転んでしまいました。
すると、幼い頃に遊んだ公園にいる事に気づき驚いたのです。
前田は自分が今まで何をしていたのか、ついさっきまで何かから逃げていた事は思い出すものの、そこから先は思い出せず考えてしまうのです。
右手に握っている紙に気づき広げると【お前がてつぼうできないからおれたちまで いのこりさせられた、もうがっこうくるな】と書かれています。

それを見た前田は、小学生のころ逆上がりができず友達に怒られた事を思い出し泣きだすのです。
そんな前田のまえに現れる2人の大人。
2人は、自分たちはボコールであると前田に説明をし「僕たちは君の敵ではない」と言い、子供の頃の前田に「人間同士は仲良くできない、それは僕は君でなく、君は僕でないから充分に気持ちが分かり合えないためである。しかし僕が君になり君が僕になればお互いをもっと好きになり世界から争いを無くすことができる」と続けるのです。
そしてボコールは「僕たちと1つになるんだ」と前田に手を差し出した。

現実世界では、巨大化した前田似のボコールに前田が捕まり、今にも取り込まれそうになっています。

前田が幻覚の中でボコールに差し出された手をつかもうとした時、岩倉が前田の腕を掴み助けるのです。

そして巨大ボコールから逃げ出し物陰に隠れる2人。
ふと前田を見た岩倉は、昔の友達の面影を前田に感じるのです。

Chapter 42 ONCE UPON A TIME IN AFRICA

岩倉がゲリラ軍の一員として戦っていたころ、仲間から逃げ出そうとしたが、失敗したのです。
その時ゲリラ軍のボスは、脱走した罰として岩倉の腕を切り落とすというのです。
さらに、腕を切り落とす役目を岩倉と仲の良かったトニーという少年に命令するのです。
拒否すれば、トニーは殺されてしまいます。

岩倉はトニーに、早く腕を切り落とすように言いますがトニーは「友達の腕は切れない」と涙ながらに拒否。
その様子を見ていたボスは、他の仲間にトニーを殺すよう指示をするのです。

トニーに銃口が向けられたその時、突如政府軍が現れ、銃撃戦が始まりました。
岩倉はその隙にトニーを連れ、日本大使館に逃げるのです。
しかしやっと自由になれると喜ぶ2人の前に、ゲリラ軍のボスが現れ、岩倉の目の前でトニーを射殺。
岩倉はトニーを殺されたことに激昂しボスを殴り殺してしまいました。

その事が原因で岩倉は、松嵐学園に入ることになったのです。
そんな昔の事を思い出し、トニーを守ってやれなかった事を今も悔やむ岩倉は、前田を見つめながら【今度こそ絶対に友達を守ってやる】と心に誓うのです。

Chapter 43 BITTER ACID SYMPHONY

Fウィルスを持つボコールと前田はお互いを感知しあうため、岩倉は自分たちがボコールに見つかってしまうのも時間の問題と考えます。
岩倉は「一緒に着いて行く」という前田の腹を殴り、ゴミ箱に隠し1人どこかに行きます。

前田は気を失っている間に、自分と岩倉や吉岡、山野井そして花畑と、みんなが同じクラスで楽しそうに笑っている夢を見ていました。
ふと意識を取り戻した前田は、岩倉が居ないことに気づき探すため、走り出しました。
前田は岩倉が使っていたナイフを見つけ、さらに先に進むと巨大なコンクリートの塊の下敷きになっている岩倉を発見しました。
前田はコンクリートから出ている岩倉の右手を掴み、泣き叫ぶのです。

そんな前田の元にボコールがやってきて「いきなり暴力を振るうから、コッチも本気で踏み潰して脊髄を砕いてやった、トドメに柱で潰したんだけどね」と、岩倉を殺した説明を始めます。

そんなボコールを睨みつける前田自身も、ボコールの象徴とも言える3つの瞳となり、今まで見たこともないような巨大なゾンビの塊を築き操り始めるのです。

Chapter 44 GIANT ANGER

前田の力に驚きながらも喜ぶボコールを、前田が操るゾンビの塊が動き出し、殴ります。
ボコールは前田に「何故君は、進歩も何もなく野蛮な旧人側につく?」と問いかけ「我々、新人は旧人より数段すぐれ、君も身をもって分かっているはず」と続けるのです。

そして「いずれ人類は進化していくが、それを誰にも止めることは出来ない、前田くん僕は失礼するよ、君には興味もなくなったし愛想も尽きた」と立ち去ろうとします。
そんなボコールに前田は「何が興味を失っただ、僕は岩倉くんを失ったんだ、せめて好きなだけ殴らせろ」と、ゾンビの塊を操りボコールの頭部をボコボコに殴り、殺すのです。

全てが終わり、吉岡と花畑の所に行く前田。
坂上はボコールの死骸をみて「これだけ多くの脳漿があれば新薬が作れる」と喜びます。
前田は吉岡たちに、岩倉が死んだことを泣きながら伝え、その場所に行きます。

ふと前田は、コンクリートの塊の横に工事中と書かれた三角コーンが倒れていることに気づくのです。
もしや、と思った前田はゾンビを操りコンクリートの塊を動かすと、工事中の穴に逃げ込んで助かっていた岩倉が出てくるのです。

Chapter 45 GUARANTEED

吉岡、一ツ兜、花畑はのんびり釣りをしています。
これからどうするかと、吉岡に問われた花畑は「北の方に知り合いがいるからりっくんを連れて北上する」と答えます。
一ツ兜は「新薬ができ次第、松嵐学園に戻りデイジーに治療をしてやる」と言います。
コンクリートの下から助け出され治療を受けていた岩倉は、ベットで目覚め前田にどのくらい気を失っていたのか尋ねます。
2日くらい眠っていたと知り「ボコールはどうなったのか?」と慌てる岩倉に、前田は笑顔で「もう大丈夫。終わったんだ」と告げるのです。
そして坂上は新薬を作り出し、それぞれに治療を行います。
りっくんに注射をした坂上は花畑に「ここまで症状が進んでいるため、どこまで効果があるか分からない」と言い、謝罪します。
坂上はここに留まり、経過観察する事を花畑にすすめるのですが「りっくんと2人で北へいきます、薬が効くに越した事はないけど、効いても効かなくてもどっちでもいいんですわ」と言いりっくんを優しく見つめるのです。
坂上は花畑の選択を承諾し、2人を見送るのです。
治療薬を受け取った一ツ兜が海ほたるを後にする際「吉岡、他4号室全員、本日をもって松嵐学園を卒園する事を認める」と言い、去って行くのです。

前田に治療薬の注射をしているのは吉岡でした。
これからどこに行くのかと聞く前田に「どこに行くは分からない」と吉岡は答え、海ほたるから出ていきます。

Final Chapter THE FUTURE IN THEIR HANDS

時は経過し、小学生の男の子が登校している場面に。
通学路には危険と書かれたフェンスがあり、その向こうにはゾンビが大勢います。
学校では、全人類の半分を失った感染症についての歴史の授業が行われています。
「その感染症の治療薬を確立したのは誰?」と言う教師の質問に「坂上優子博士」と答える生徒。
「昔はチケット無しで買い物ができたんだってな」と話をする小学生の男の子。
新しい時代では買い物をするのにチケット制になっていて、食べ物も充分ではない様子。
下校途中お腹が空いている少年たちは、果樹園にある果物を盗もうと木に登り始めます。
しかし、手を滑らせ落ちそうになったところを前田が助けるのです。
少年たちに「ここの果樹園の果物は市の共有財産だから勝手に食べちゃ駄目なんだよ」と叱る前田。
謝って帰ろうとする少年を呼び「風で落ちて傷んで捨てるから持っていけ」とリンゴを渡すのは、ボコールとの闘いで右腕を失った岩倉。
岩倉と前田は、一緒に仕事をしているのです。

場所が変わり、ゲームセンターに遊びに来ている少年たちが「おじさん、いますか?」と声をかけると奥から出てきたのはひとりの男性です。
それは、実家のゲームセンターを継いでいる吉岡でした。
カウンターには山野井の形見の眼鏡が置かれています。
吉岡は、おじさんと呼ぶ少年たちに「お兄さんと呼べ」と言い「ピンボールのやり方を教えてやろうか?」と続けます。
そして「この世界を救った男の話を聞いてみねーか?」という吉岡に、少年達は「えー、またその話」というのでした。

まとめと感想

とうとうやって来てしまいました。
最終巻です。
終わってくれないと困ってしまう反面、終わるのかーと言う寂しさもあります。
どうやってボコールを倒し、脳漿を手にいれるのかと思っていましたが、前田がボコールにならないと助かる事は出来なかったと言う結末ですよね。
ボコールを倒した事で、治療薬を作る材料になる脳漿をゲットでき、前田くんも治療薬の効果で人間に戻ることが出来たので良い結末でしたよね。
途中、岩倉くんも死んでしまうのか…と残念でしたが死んでなかったですね。
戦いが終わって数年経ったかは分かりませんが、皆んなが元気に過ごしている話まで続いているのは、嬉しく思いますね。
吉岡は母親のゲームセンターを継いでいるのも、らしさを感じました。
前田と岩倉が一緒に働いているのも、これまでの話の流れからすると当然の流れのように思います。
一ツ兜とデイジーがどうなったのか…それは描かれていませんが、離れられない存在になっているのではないのかなぁーと勝手に思っています。
最終巻となってしまいましたが、何度繰り返し読んでも面白い漫画である事は間違いないですね。
まだ一度も読んだことがないと言う人がいたら、取り敢えず手にして貰いたいです。
アポカリプスの砦はホント、男女問わず楽しめますからね。

 

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