タイトル:僕のヒーローアカデミア 12巻
作者:堀越耕平
登場人物:緑谷出久、麗日お茶子、飯田天哉、発目明、他
閲覧したVOD:U-NEXT
オールマイトとオール・フォー・ワンの因縁の戦いは、オールマイトの勝利で幕を閉じました。
しかし、そのせいで彼はもうナンバーワンヒーローとして活動できなくなってしまいます。
その後平和の象徴としてではなく、雄英高校の教師として家庭訪問で出久の家を訪れたオールマイト。
3人での話し合いの結果、出久たちは高校の寮でこれから生活をすることになります。
新しい体制での高校生活、さっそくレビューしていきたいと思います!
アニメ『僕のヒーローアカデミア』もオススメ!ヒロアカの魅力についてはこちら!
あらすじ
必殺技の授業
必殺技、それはプロヒーローとして絶対に持っておくべきもののひとつで、仮免取得に大きく影響するのです。
取得試験で見られるのは情報力、判断力などの適性。
その中でも特に重要視されるのは「戦闘力」です。
先生の説明を聞いてテンションが上がってきた生徒たち、さっそく授業が始まります!
オールマイトに倣う、とは?
みんなが着々と必殺技の取得に向けて進んでいく中、出久はどうすればいいか分かりませんでした。
彼の体にはもう大きな負担がかけられないため、必殺技のビジョンが全然浮かばないのです。
そこにやってきたのはオールマイト。
彼は出久に言います。「君はまだ、私に倣おうとしているぞ。」
それだけ言って去っていきます。
とりあえず自分で何か行動を起こさなければならない、そう思った出久は腕を補助するための道具を作ってもらうために、開発工房を訪れます。
発目との再会とひらめき
そして、たまたま工房を訪れていた飯田くんとお茶子も出久と合流します。
しかし、ドアを開けた彼らを襲ったのは突然の爆発!
その煙の中から現れたのは、体育祭の騎馬戦で出久たちと同じチームだった少女、発目明だったのです。
コスチューム改良と聞いて目を輝かせる彼女、次々と出久たちに自分の発明品を取り付けていきます。
が、どれも彼らの注文に合わないものばかり(笑)
しかし、発目のささいな一言で出久はあることを思いつきます。
新たな技を得た出久
出久以外のクラスメイトたちも、必殺技の制作を進めていきます。
その中でも勝己はずば抜けたセンスで、すでにふたつ目の必殺技に取りかかっています。
感心するようにそれを見ていたオールマイト。
しかしその瞬間、勝己の技の衝撃で崩れ落ちてきた岩がオールマイトに降りかかってきたのです。
彼を助けたのは出久でした。
しかし彼はいつもとは違い、腕ではなく足を使って技を繰り出したのです。
オールマイトの必殺技が拳だったからといって、出久までそうでないといけない理由はないと気づいたのです。
彼は、新しいスタイルでの必殺技の取得に臨みます。
恋するお茶子
その夜、訓練が終わり共同スペースに集まっていたA組の女子たち。
みんなお疲れのようですが、お茶子はいつもとは違って様子が変です。
それを見た三奈ちゃんは「恋だ」と言います。
この年代の女の子って恋の話大好きですもんね。(笑)
すると、急に焦りだしたお茶子。
恋心を否定しますが、そのとき窓から見えたのは必殺技を必死に練習する出久の姿。
それを見つめている彼女の顔は、どこから見ても恋する女の子です。
推薦入試1位の男、夜嵐との出会い
そうして訓練の日々は流れ、いよいよヒーロー仮免許取得試験当日がやってきます。
気合を入れるために円陣を組んでいた彼らのもとにやってきたのは、とても元気な坊主の男子生徒。
すると、それを見た他校の生徒がざわつき始めます。
相澤先生も何かに気付いたようです。
そう、彼らは数あるヒーロー科の中でも、雄英高校に匹敵するほどの難関校だと言われている士傑高校の生徒だったのです。
先生の話によると、彼の名前は夜嵐イナサ。
なんと彼は、出久たちと同じ年に雄英高校を受験し、推薦入試でトップの成績で合格したにもかかわらず、なぜか入学を辞退したのです。
つまり、実力は轟くん以上だということ。
新たな出会いもあるなか、いよいよ試験が始まります!
恐怖の「雄英潰し」
内容は、受験者が一斉に勝ち抜けを行い、条件達成者先着100名が通過することができるというもの。
ルールは簡単、受験者に別々に配られるボールを、相手の体についているターゲットに当てれば条件達成です。
そしていよいよ試験がスタートします。
しかしその瞬間、受験者全員が出久たちに向かって攻撃をしてきたのです。
「雄英潰し」、そう言われる現象のことを相澤先生は忠告していませんでした。
そう、先生は彼らを何も心配していないからです。
彼らは自分たちが必死に磨いた個性を使って、迫りくる敵を蹴散らしていきます。
未知の相手との遭遇
出久は慣れないフィールドで身を隠していました。
するとそこに音もなく現れたのは、夜嵐と同じ帽子をかぶった女の子。
士傑高校の生徒です。
出久を地面に押し付けたまま、彼女は問いかけます。
「あなたは何でヒーローを志してる?名誉?誇り?誰の為?あなたの事がもっと知りたいな。」
ぞっとするような冷たさをはらんだ目で問いかける彼女。
しかしそこに、ほかの受験生たちも次々と現れます。
逃げ道を探す出久に声をかけたのは、突然現れたお茶子。
出久は、とっさに彼女を連れて瓦礫に逃げ込みます。
偽モノのお茶子と本モノのお茶子
ごめんね、下手こいた、と謝るお茶子。
しかし、妙な違和感を感じた出久はとっさに彼女を払いのけ、聞きます。
「ひょっとして士傑の人ですか?」
それを聞いた彼女は、ドロドロと元の女の子の姿に戻っていきます。
「変身」か何かの個性なんでしょうか?
そしてそのまま、出久に向かって突進してきます。
しかし、そこに現れたのは瀬呂とお茶子。
今度は本物です。(笑)
士傑の少女は結局、出久を攻撃しただけで去って行ってしまいました。
一体何がしたかったんでしょうか。
上鳴の新技と漢気
そのとき、切島、勝己、上鳴の3人は別の場所で戦っていました。
その相手もまた士傑高校の生徒、どうやらこの高校はかなりの実力者揃いのようです。
勝己は先日習得したばかりの新技を乱れ撃ち、相手を挑発していきます。
しかし、勝己と切島は相手に触れられた瞬間、まるで肉塊のように丸められてしまったのです。
彼の名前は肉倉精児、個性は「精肉」です。
残ったのは上鳴ただひとり、しかし彼もこの数日間で必殺技を身につけているのです。
それは「狙い撃ち」、ポインターとシューターを使い、遠距離での攻撃が可能になったのです。
勝己を罵倒した肉倉に彼は言います。
「断片的な情報だけで知った気ぃんなって…こいつらをディスってんじゃねえよ!!」
土壇場の団結力
上鳴の攻撃のおかげで個性が解除された勝己と切島は、3人で一次試験を通過します。
その他のA組のメンバーも次々と勝ち抜けていくなか、青山くんと飯田君くんは戦乱のど真ん中で逃げ回っていました。
もう無理かと思ったそのとき、青山くんが急にお腹のベルトからレーザーを噴射したのです。
彼は自分が囮になり、飯田くんを助けるつもりのよう。
「僕はずっと、対等になりたかったのさ。」
しかし、事態は予想外の方向へ。
何と、彼のレーザーを見た残りのA組のメンバーたちが彼らのもとへ集まってきたのです。
最後の最後で一丸となったA組は、制限時間ギリギリで何とか100人の枠に滑りこみます。
これで、一次予選はA組全員突破です!
感想
仮免の試験がいよいよ始まりましたね~。
そのなかでも気になっているのが、士傑高校です。
例えば肉倉先輩。
「精肉」の個性、強すぎじゃないですか?(笑)
一時的にとはいえ、触っただけでその相手の体を変形させられるのはこれまでにでてきた個性の中でもトップクラスではないでしょうか。
しかし、その相手を倒したのは上鳴。
いつもはあほ面なのに、今回は漢気と友達を思う気持ちが溢れていてとってもかっこよかったです。
これがギャップ萌えか、と確信しましたね(笑)
そして、もうひとつ気になっているのが、葉隠ちゃんと青山くんの個性。
まず葉隠ちゃんですが、彼女、敵に攻撃する際に「集光屈折ハイチーズ!」と言っているんです。
どうやら、彼女の個性は「透明化」のたぐいではなく、光に関係する個性のようですね。
そして青山くん。
今回のレビューでは書ききれなかったのですが、回想のシーンで、彼が箱からベルトを取り出すシーンと「パパンママン…どうして僕は皆と違うの?」という幼いころのセリフがあるんです。
これは私の邪推なのですが彼、もしかしたら無個性だったのではないでしょうか?
そうだとすると、その状態で雄英高校に入学した彼はものすごい努力家だといえます。
ま、あくまでも私の勝手な想像なんですが。(笑)
これから、彼らの過去が詳しく本編で描かれることに期待ですね!
『僕のヒーローアカデミア』第13巻のあらすじ・ネタバレはこちら
『僕のヒーローアカデミア』第11巻のあらすじ・ネタバレはこちら

ベースを弾くことと音楽を聴くことが大好きな学生です。二次元と三次元の間を行ったり来たりしています。
この記事へのコメントはありません。