タイトル:「アポカリプスの砦」第6巻
作者:原作 蔵石ユウ、漫画 イナベカズ
登場人物:前田 義明、吉岡 正文、岩倉 剛、山野井 満、一ツ兜 清春、花畑 慎平、笠原 祐史
観覧した電子書籍:マンガボックス
どうにかボコールを倒したかと思いきや、死に損ないのボコールに指を噛みちぎられ、更に感染を防ぐために噛まれた右腕を切り落とす事になってしまった前田。
そんな時、松嵐学園に国連軍を名乗る人物がやってきます。
助けが来たと喜ぶ少年たち、しか本当の正体はボコールを「神の子」として崇拝する怪しげな集団だったのです。
前田たちの仲間は、いち早くその事に気づくのですが、訓練された兵士たちに襲撃されるのです。
無事、このピンチから逃れることができるのか?
そして腕を落とした前田は、感染を逃れ再び元気になるでしょうか。
【あらすじ】
Chapter 21 KILL ALL PAGANS
吉岡たちの元にやってきた兵士2人に、太刀打ちすることは出来ないと言う一ツ兜の意見に従う吉岡、岩倉、山野井、笠原。
兵士らは、吉岡に神の子を映したビデオを差し出すように言います。
吉岡は「痛いことをされると物忘れが激しくなる」「命令ではなく、お願いなら聞かないこともない」など兵士をバカにしたような態度をとるのです。
その態度に逆上した兵士は吉岡を痛めつけ、更に庇おうとする岩倉までも同じ目にあわせます。
見兼ねた山野井は「そいつを殺せば永遠にビデオのありかは分からない」と言います。
それを聞いた兵士たちは、吉岡に対する暴力を止めるのですが、外で聞こえる銃声に耳を傾けるよう言います。
屋外に集められていた少年たちは、感染者の中に飛び込みゾンビになるか、神のもとに行くかの選択を促されているのです。
どちらを選択しても死ぬと分かっている少年たちは、どちらとも言えぬまま射殺されていくのです。
外の様子を感じながらも5人は、なすすべもありません。
ふと、一ツ兜が「やっぱり駄目じゃねえかよ」と言うと、笠原が「まだや、まだ分かれへん」と呟くのです。
そのような中、兵士らは吉岡たちが隠していたボコールの死体を見つけます。
大切な「光の子」を吉岡たちに殺されたと知ると、兵士らは吉岡たちを本気で殺す事に決めるのです。
兵士がナイフを吉岡に向け振り上げた次の瞬間、もう1人兵士がゾンビとなり、ナイフを持つ兵士の首元に噛み付いたのです。
実は兵士たちが部屋に入ってくる直前、笠原が感染した死体に画鋲を刺し、針先にウイルスがついた画鋲を部屋の入り口にある電気のスイッチに貼り付けていたのです。
それを知らない兵士の1人が、電気をつける為にスイッチに触れた瞬間、指先に画鋲の針が刺さり感染したのです。
効果があるかどうか分からない作戦でしたが、結果的に成功し、吉岡たちは助かるのです。
噛み付かれた兵士は吉岡たちに「助けてくれ」と頼むのですが、吉岡は「ここではバケモノに人権認めてないっすから」と返答、続いて銃声が響くのです。
その頃屋外では、花畑がデイジー上等兵らに二択の選択を迫られています。
花畑は両手の突き立て、デイジー上等兵に一言「ファックユーっすわ」と、感染者に飛び込みゾンビになると言う事を拒否します。
その答えを聞きデイジー上等兵は、他の兵士に花畑を射殺するよう命じるのですが、岩倉が兵士に矢を放ち阻止するのです。
矯正施設松嵐学園、収容者124人中死者97人、刑務官20人中死者18人、その他2人、残り31人。
Chapter 22 ALL THE YOUNG SHEEP
その頃、前田は外の気配を感じながら意識を取り戻し始めます。
そして吉岡たちは、多くの兵士相手に反撃を開始するのです。
デイジー上等兵がまだ1人の女性であった頃、船での旅行中に感染者たちに遭遇していたのです。
感染せず船内に残ったのはデイジーと牧師であり現在デイジーたちを指揮しているハット伍長と後1人の男性でした。
数日の漂流の後、船が座礁。
陸に上がれば助かると思っていた3人ですが、そこにもゾンビとなった感染者の大群。
さらに、その時多くのゾンビの頂点に君臨するボコールを見た牧師とデイジーらは、聖書の中の一文にある光景と同じだ、という事だけでボコールを「神の子」と呼び崇拝する事になるのです。
Chapter 23 WE WILL F●CK YOU
反撃をしていた吉岡たちも多くの兵士相手に、とうとう拘束されます。
吉岡、山野井、岩倉、花畑、笠原は屋上の縁に横一列で並ばされるのです。
そして、彼らにデイジー上等兵は崇拝する「神の子」についての経緯や知りうる事を話した上で、ビデオのありかは何処なのか?を問うのです。
しかし何も答えようとしない5人。
突如デイジー上等兵の指示で、1人の兵士が笠原を屋上からゾンビの大群がいる中に蹴り落とすのです。
友達を落とされ激怒する花畑も、同じように突き落とされます。
同じようになりたく無ければ、ビデオの在りかを言うべきと脅すデイジー上等兵に、山野井は「光の子を拘束し、軟禁している」と時間稼ぎのための嘘を言います。
しかし、その嘘をどう続ければいいのか分からないでいると吉岡が「アイツは皆んなで頭割ってブチ殺したじゃん」と言い出します。
吉岡はボコールの隠し場所を言い、そして確認に行く兵士たち。
兵士からの連絡で、光の子が本当に殺された事を知り、パニックになるデイジー上等兵らをみた吉岡は「じゃあな、先に行ってんぜ」と、満足そうに自らゾンビの中に落ちていくのです。
それに続く様に、岩倉、山野井も屋上からゾンビの群れに飛び込みます。
Chapter 24 THE END OF THE CRAZY WORLD
屋上に吉岡たちが整列させられていた同じ頃、前田は朦朧とする意識の中、建物の外に出ていました。
そして、順番に屋上からゾンビの群れに落ちていく仲間を見つけるのです。
急いで屋上に向かう前田ですが、到着したと同時に最後の山野井が飛び降りるのです。
走り寄る前田に向け、銃を放つ兵士。
腹部に銃弾をうけた前田ですが、すぐさま治癒し撃たれた跡もなくなるのです。
自身の身体の異様さに驚き、叫ぶ前田。
その叫び声と同時に、ゾンビたちの山が出来るのです。
光の子を初めてみた時と同じその光景に、デイジー上等兵らも驚きます。
Chapter 25 SYMPATHY-FOR-SLAVES
そのゾンビの山は、何故かデイジー上等兵の仲間の兵士を襲っていきます。
前田の再生能力を目の当たりにしたデイジー上等兵と牧師であったハット伍長は、前田が「神の子」であると確信するのです。
とその時、仲間であるはずのハット伍長がデイジーを殴り前田のもとに向かうのです。
前田を捕獲し血を口にする事で、自身が「光の子」となり永遠の命を授かろうとしているのです。
ハット伍長はデイジーを置き去りにし、仲間のヘリに前田を乗せその場から立ち去ります。
ハット伍長は自分だけが光の子となる為に、操縦士をも射殺。
しかし前田は、一瞬の隙をつきヘリコプターから身を投げ脱出します。
その直後、一ツ兜によってヘリは追撃されるのです。
矯正施設松嵐学園、収容者124人中死者100人、刑務官20人中死者18人、その他2人中死者2人、残り26人。
まとめと感想
何やら事態は急速に進んでいます。
吉岡たちも、それぞれが自分たちの役割を感じながら戦っている感じがします。
初めは敵対してた筈の、一ツ兜も仲間になってきているのも何か通じるものが有ると言う事なんだと思います。
そして、どのような状況であっても、信念は曲げることができない男の意志も感じられます。
誰に言われるでもなく、自らゾンビの大群に身を投げる吉岡の最後の表情はカッコいいですね。
そして、それに続いく岩倉、山野井も同じようにカッコよく女子なら好きなるに違いないと思うのです。
それぞれが、飛び降りる前に呟く言葉にも泣けてくる事間違いなしです。
本当に、彼らは死んでしまうのでしょうか?
そして何とか目覚めた前田ですが、やはり腕を切り落としても感染は免れなかったようです。
しかし、他の多くのゾンビたちとは違うと言うことも分かります。
急速に、ゾンビ様外見になっていないですからね。
とは言え、ヘリコプターから飛び降りたのですから生死は不明です。
主人公ですから、死ぬなんて事は無いと思って次巻を手にしたいと思います。
しかしハット伍長とやらも牧師なんて言いながら、結局は永遠の命を一人占めしたいと言う、欲深いおっさんという事でしたね。
あんな人が、永遠の命を手にしたらロクな事は無いです。
前田たちの事も気になるのですが、取り残されたデイジー上等兵の身もどうなるのでしょう?
今回の戦いは取り敢えず終わりましたが、この先どう言う展開になるのか…楽しみです。

日々、忙しく働くママナースです。家庭でも仕事でもストレスが多いですが、漫画やアニメを見ることで現実逃避している今日この頃…。常にダイエットをしている万年ダイエッターでもあります。
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