タイトル:「亜人」第5巻
作者:桜井画門
登場人物:永井 圭 ・海斗 ・戸崎 優 ・下村 泉・田中 攻次 ・佐藤・オグライクヤ・中野 攻・曽我部・山中さん
観覧した電子書籍:マンガボックス
亜人の人体実験を受けていた研究所から逃げた永井は山奥にある集落の山中さんの家で生活を始める。
佐藤は人間に復讐するために亜人たちを集めるが、その計画に賛同できず佐藤から逃げ延びた中野。
中野は永井に会い、佐藤達の計画を一緒に阻止しようと持ち掛けるも静かに生活を送りたいと望んでいる永井は拒否、中野を監禁する。
一方で佐藤達の計画は開始される。
手始めに実行されたのは、製薬会社のビルに旅客機を墜落させるというものだった。
亜人対策メンバーもこの状況を把握しながらも成すすべがない。
永井はこのまま山奥で静かに暮らしていけるのか、中野をどうするのか等、気になる所が満載ですね。
【あらすじ】
FILE:20 サッカーパンチ
佐藤の作戦により、旅客機はグランド製薬のビルに墜落。
その様子をテレビ中継で永井と中野はそれぞれ観ている。
中野は険しい顔つきであるが永井はまるで他人事のような表情だ。
亜人対策委員会のメンバーもその状況に言葉を失っている。
佐藤は、これで終わりではないと次の作戦に出る。
ドローンを利用し仲間の奥山から佐藤のもとに届けられたのはライフル銃と小型のカメラである。
そのカメラを耳につけライブで全国民に発信するようだ。
亜人対策メンバーがコウマ陸佐に対亜人部隊の出動を依頼するも、存在自体違法の部隊を公の場では出せないと拒否。
そうなる事を分かっていたかのような戸崎の表情。
墜落現場では一人の警察官が負傷者の救助にあたっている。
ふと気配を感じ左に眼をやると視線の先に佐藤の姿が見える。
次に右にむくとSATが佐藤のほうにむかっている。
戸崎が要請していたのだった。
佐藤はこれからの様子を見て、我々と人間のどちら側につくべきかこの戦闘で判断せよと国民に告げるのだった。
戸崎の作戦は、佐藤を殺し続けるというものだった。
佐藤は戸崎が作戦を変えてきたことに気づくも成すすべがない。
その様子を永井はお菓子を食べながらテレビで観ているのだった。
FILE:21 バトルフィールドバットカンパニー
佐藤を撃ち続けながら護送車に運び込む途中、SATの隊員が狙撃される。
佐藤の仲間が何処からか狙っているのだった。
その隙に佐藤が復活、も他のSATが佐藤を撃つ。
佐藤だけは絶対に復活させてはいけないと声をかける。
佐藤の仲間もSATにより狙撃されるが、一人が投降したかのように見せかけ自身のIBMを動かし反撃にはいる。
SATもあらゆる方法を駆使し全力で交戦するもIBM相手には無力。
その間に、佐藤も自身のIBMで反撃を開始し、最終的にはSATを全滅させるのだった。
誰もが何もできずただ茫然と立ちすくみ、状況を遠くから見守る大勢の警察官の目に映るのは笑みを浮かべながら歩いてくる佐藤の姿だった。
FILE:22 亜人
閉じ込められたトラックの中で小型テレビを観ていた中野はそこから
どうにかして脱出しようと試みる。
テレビでは現在亜人であると認定されている者たちの写真が公開。
永井が住む、山奥の集落の老人がそのテレビを観ながら、銃の手入れをしている。
永井はお世話になっている山中さんと草抜きをしている際に、村人の自分に対する態度がいつもと違うことに気づく。
集会所に数名の男たちが集まり永井をどうするかについて話し合いが始まっている。
そこに永井が顔をだし、自分はあの永井圭ではないと説明。
頭のいい永井はどのように説明をすれば、田舎の集落の人間たちを信用させることができるのかと考えながら対応。
永井の態度にみな納得し信用をする。
その時、銃声が鳴り響く。
さっき、銃の手入れをしていた北という老人が永井の胸に撃ち込んだのだった。
集まっていた中の一人が「何故そんなこと」をと言いかけたのを打ち消すように北は永井を見ろという。
永井の身体が復活していく様子を目の当たりにするのだった。
永井は咄嗟に一人の老人を盾に取り自身が撃たれない様にし、逃走。
帰ってきた永井は亜人であることが知られてしまった為、山中さんにここを出ていくと告げる。
山中家には、銃を持った男たちが駆け付ける。
鍵を開け村の男たちに永井が亜人であることを告げられ驚くふりをする山中さん。
その隙に裏から脱走する永井の目の前には一人の男性が立っているのだった。
山中さんは永井を撃った北に「永井が亜人であることを本当に知らなかったのか?」と問われるも「もちろんだよ」と答えるが北は全く信用していない様子で山中さんを見つめるのだった。
その頃、永井は男性の車の中だった。
男性は、永井の事を山中さんから全て聞いていたと話す。
永井を安全な場所まで連れて行くという男性に、永井は感謝する。
しかし男性が安全であると考えている場所というのは国に保護してもらうという考えだった。
その言葉に永井は、咄嗟に男性が握るハンドルをつかみ事故を起こす。
テレビ番組では、「亜人はしなないだけと思ってしまうがその『死なない』というのが危険であり死という概念がない亜人は人を殺しても何も感じない為、例外なくすべての亜人が危険であり、今後も続くのであろう佐藤の凶行がその事実を我々に教えてくれるでしょう」と大学教授が力説している。
それを車の中で観ていた永井は、何かを思うのだった。
永井は、トラックに監禁していた中野に「佐藤をどうにかしたい」と手を貸すよう頼む。
暗い山の中を永井と中野は逃げる。
その途中、永井の携帯がなる。
自分をかくまってくれていた山中さんからの着信である。
かけていたのは、北だった。
永井が電話にでないとそのまま携帯を投げ捨てるが、永井は二人の会話を携帯で聞いていたのだった。
北は山中さんに永井が何処に行ったのか知っているだろと、詰め寄っている。
その状況を把握した永井は忘れ物があるから先に行ってと中野に言い、引き返す。
亜人に対する逆恨みだと言う山中さんに興奮した北は銃口を額にあてる。
「お前自身も亜人だろ」と、殺して正体を暴いてやると言う北に「あと何年も生きりゃしないから構わない」という山中さん。
物置小屋の外で音がし、北が向かう。
その直後、銃声がきこえ北は殺されるのだった。
永井は姿を見せなかったが、山中さんは永井が助けくれたことを分かっているようであった。
戻ってきた永井に中野は何をしていたのかと聞くと「着替え」とだけ答える。
二人は海から脱出するのだった。
FILE:23 選ばれた男
佐藤がインターネットを使い次の計画を宣言する。
第二ウェーブを「浄化」と言い、亜人の人体実験に加担した組織の主要人物11名を暗殺するというものである。
その頃、永井と中野は立ち食いソバ屋にいる。
永井の事を怪しむ客もいるが、あえて堂々としていることで他人の空似であると感じさせようとする永井であったが、用を足し終えた中野が「おい永井行こうぜ」と声をかける。
丁度、テレビで亜人の放送を観ていた店主は永井たちに気づき警察に通報する。
どこで調達したかは分からないが二人は盗んだ車に乗り込む。
これからどうするかを永井は中野に任せたと言うと、中野は「佐藤の所に乗り込む」と即答。
それを聞いた永井は、自分たちに勝機はないという。
何かできることはないのかという中野に永井は、「仲間を探すこと」だと断言する。
「それも強力なサポートが可能な大人に限る」と。
永井は中野と話をしている最中も、誰かからの連絡をまっているのか永井は携帯を気にしている様子。
突然中野がどこかに向かう。
以前佐藤が亜人を集めるために集合した場所で佐藤達に捕まり、ドラム缶に閉じ込められた秋山を助けるためだった。
しかし、もうそこには何もなくもぬけの殻状態だった。
佐藤が居るかもしれない場所に来るなんて危険だと怒る永井に中野はそんな事は関係ないと言い返す。
その時、永井の携帯にメールがくる。
携帯の電源を入れているほうが危険ではないのかと反撃する中野。
永井はそんな事は村を出た時から分かっている事で、「重要な事は有意義な危険を冒せるか」だと強い口調で返す。
そして、「最も有力となる大人の仲間を見つけた」と戸崎の写真を見せる。
戸崎には、佐藤を食い止めなければならない理由があるためだ。
恋人の治療費を払い続けなければならないというものである。
その話をする永井の表情を見た中野は「何が楽しいのか?」と永井に問うのだった。
盗んだ車を使わず、徒歩で移動する二人。
永井は車が必要だと思うが、強奪にせよ発覚までの時間がかかる方法を考える。
中野に何か策があるのか、永井を待たせ居酒屋にはいる。
そこで酔っぱらっている客から、車を貸して貰ったとキーを見せるのだった。
酔っぱらっている様子をみると、早くても明日の昼までは気づかれることはないだろうと車を走らせる。
そして、佐藤が予告した殺人が遂行されている。
佐藤はネット配信を利用し「国が亜人弾圧の姿勢を改めなかった場合、第3ウェーブへ進むと」告げる。
「私がこの国を統治する」と断言するのだった。
第3ウェーブとは最終ウェーブと言うことのようである。
FILE:24 Come with Me!!
車内では永井は戸崎にどの様に交渉するか方法を考えている。
目前に検問所を発見。
同じくして、戸崎は職場のテレビで亜人対策メンバーが2名暗殺されたことを知る。
亜人対策メンバーの中には会議に出席せず身を隠している者もいる。
会議出席者から、「涼しい顔をしてよく出てこられるな」と言われた戸崎はリストに名前はあるが下から2番目であるからまだ大丈夫といった返答をする。
その時、会議室に曽我部があらわれ、またひとりメンバーが暗殺されたことを知る。
そのメンバーの名前を聞き、リスト順ではないとしる戸崎の表情は変わるのだった。
その時、戸崎の携帯が鳴る。
私用の携帯が鳴ることを不審に感じながらも出ると、「テレビをつけろ」とだけ言う。
そばにあったテレビに目を向けると、警察が盗難車を追跡している。
そして報道では車には永井圭が乗っているというではないか。
永井は車内から電話をかけている事、そして自分たちが何処に向かっているか…と言いかけた所で充電が切れてしまう。
戸崎は永井が乗っている車の道をみて、何かに気づくのだった。
永井たちが逃げ込んだのは、さくら総合病院。
それは戸崎の恋人が入院している病院である。
永井と中野は病室に向かう。
戸崎も仲間とともに病院に向かう。
戸崎の部下である亜人の下村は永井の目的は何か戸崎に問う。
しかし戸崎は「お前の仕事は自分を守る事、自分が死ねば君の未来もない」と言い自分自身のために戦えと理由は話さないのだった。
戸崎の恋人のベッドを挟み、戸崎と永井がにらみ合っている。
永井は戸崎に交渉を持ち掛ける。
病室の外で話をしないかという戸崎に下手な動きをすれば眠る前にIBMを出すと永井は言う。
そこに隠れているよう指示されていた中野が「こんな事をしなくてもいいだろう」と飛び出してくる。
「邪魔をするな」と中野に言う永井。
二人の様子を見ていた戸崎は自分を殺しに来たわけでは無いことを確信し何が目的なのか永井に問う。
永井は自分が亜人であると知るまでを語り、こんなはずじゃなかったという。
戸崎にも自分と同じように、「こんなはずではなかったと思っているのでは」と続ける。
ビジネスをしに来たという永井に戸崎は亜人など信用できないと言い放つ。
興奮した二人の間に入り中野が「詳しいことは分からないが、俺たちは何が何でも佐藤を倒して見せる、この女の人のためにも」と断言する。
さらに永井が「アンタの駒になってやる、不死身の兵士として」と言うのだった。
病院から出てきた、戸崎の仲間は警官に容疑者を確保したこと、そしてその人物は永井圭ではなかったと告げ病院を後にする。
永井と中野は戸崎たちの車の中。
交渉が成立したようだ。
その車の中で今日の日付が9月3日としり、夏休みが終わっていたことに初めて気づく永井だった。
まとめと感想
5巻でも永井の冷静で感情のない所と、そうでない部分が感じられます。
永井が亜人であると知っていて居候をさせてくれていた山中さんを助けに行く、なんてところは永井の優しさというか、借りは返さないといけないといった義理深い所だと思いましたね。
そして永井とともに行動することになった中野ですが彼は永井のように頭は良くないものの人としてどうあるべきか?という人間的な部分では永井よりはるかに上であると感じます。
二人が協力することで、お互いのマイナス部分が補われているのは間違いないと思います。
佐藤は相変わらずと言ったところではないでしょうか。
人を殺すということを楽しんでいるとしか思えませんね。
本当に亜人という存在があるとしたら、佐藤のような亜人が出てくるのかも知れないと思うと本当に恐怖しかないですよね。
佐藤のような亜人は絶対に出てこないと断言できない世の中であるというのも事実だと感じてしまいます。
ふと思ったのですが、亜人は死なないという設定になっていますが例えば100歳で死んだとして復活したら、100歳の状態な訳ですよね。
それはどうかなぁ~と微妙な感じがしてしまうのは私だけでしょうか(笑)。
本筋からそれてしまいましたが、永井が考えた対佐藤案はさすがであると思いました。
敵であると思われる相手を味方につけるというのですからね。
戸崎にとっても永井が出した交渉内容は、選択の余地はないと思ったはずですからね。
さて、戸崎と永井はこれからどのような作戦で佐藤達亜人グループに対抗していくのか楽しみですね。
1巻から5巻までの出来事と言うのは圭の夏休みが始まった時から1ヶ月に起こったことです。
普通の高校生なら、こんな事が自分の身に降りかかったら普通ではいられないはずですからね。
これからは闘いの場面が多くなってくるのかも知れませんが、高校生らしい永井圭の表情に注目したいなと、個人的には思うわけなのです。

日々、忙しく働くママナースです。家庭でも仕事でもストレスが多いですが、漫画やアニメを見ることで現実逃避している今日この頃…。常にダイエットをしている万年ダイエッターでもあります。
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