タイトル:キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series『いろいろな国』
放送局:AT-Xほか
放送期間:2017年10月6日~12月22日
アニメーション制作:Lerche
キャスト:キノ:悠木 碧/エルメス:斉藤壮馬/シズ:梅原裕一郎/陸:松田健一郎/ティー:佐倉綾音/師匠:Lynn/相棒:興津和幸 ほか
視聴したVOD:dアニメストア(2017年12月13日時点では無制限で見放題)
いろいろな国というだけあり、今回はキノの旅路だけではなく、シズ一行の旅路や、旅人から金品を奪うことを目論んだ山賊視点のお話まで盛りだくさんです。
まず最初は山賊視点のお話です。
山頂から獲物を探す山賊の目に映るキノやシズ一行。
若い山賊は獲物に定めようとしますが、山賊の長がそれを止めてしまいます。
理由は山賊の長が経験した、恐ろしい過去に関係していたのです。
徳を積むの国を訪れるキノ。
いいことをするとポイントが貯まる国で出会った老紳士は、何か悩みがあるようです。
はたしていったいどんな悩みなのでしょう。
次は料理の国です。
名物になる料理を作るのは、ある誤解を受けたキノです。
キノの料理の腕とは、いったいどんなものでしょうか?
顔色が分からないエルメスが人間であれば、きっと真っ青になっていたことでしょうね。
他にもさまざまな国を回るキノとシズ一行のお話がたくさん入った第9話。
原作でも、数ページで終わってしまうお話が凝縮された第9話となっています。
ラストにはあの人の夢が叶ってしまいます。
『キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series』配信先一覧 | |||
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あらすじ
【山賊達の話】
山から旅人を狙う山賊達。
そこへ一台の車がやってくる。
若者と一緒にいた長老は、「観察して報告しなさい。」と言い、若者はじっくりとライフルのスコープを覗き込んだ。
「えーっと…、バギーですね。剣を持った若い男と、小さな女の子と犬が見えます。」長老は獲物に相応しいかどうか、自分の目で確認するために双眼鏡を覗きこんだ。
スコープの若者は、「あのバギーの型は珍しく、とても高く売れそうです。男は腕が立ちそうですが、剣なら弾丸には勝てません。女の子や犬は無視しても良いと。」と言って、獲物の相応しいと思う理由を述べる。
「40点じゃ。」
しかし長老はバギーに乗った一行は、獲物に相応しくないと結論づける。
若者にもう一度よく観察するように述べると、助手席にいる少女は手榴弾を持っている上に、男はかなりの凄腕と判断。
さらに犬の嗅覚で、待ち伏せも簡単にバレてしまうと説明する。
「あれは襲ってはならん目標じゃ。」
バギーの一行、シズ達は無事に山間を通過していった。
次に若者のスコープがモトラドを1台発見する。
長老は再び、若者に観察して報告するように命じた。
「はい。モトラド乗りの男の子、いえ!あれは女の子です。とても可愛い女の子ですよ!可愛いなぁ…。」
長老は再び双眼鏡で、獲物に相応しいかどうか、モトラドの旅人を観察。
「簡単です!絶対に襲うべきです!だって女の子一人ですよ?」
若者はそう進言したが、「ダメじゃ、0点じゃ。」と取りつく島もない。
「見た目で騙されてはならん。一人で旅しているという事は、一人で旅が出来るという事じゃ。あの子はああ見えて数々の修羅場をくぐり抜けてきた凄腕じゃ。」
そしてモトラドの旅人、キノとエルメスも山間の道を進んでいった。
山賊が獲物を待つなか、雨がザーザーと降り始めた。
長老は、「自分よりも強い人間に迂闊に手を出すような人間を狙うんだ。」と若者に教えを説きます。
見張りを立てるシステムを考えた長老は、はるか昔に獲物を見誤ってとんでもない目にあったことがあるのだ。
「皆で通りがかりの旅人を襲った。黄色いボロボロの車じゃった。ヘラヘラした若い男と、長い黒髪の美女が乗っておった。」
長老の声が、だんだんと恐怖で震えはじめる。
「あいつらは恐ろしい…、悪魔じゃった!悪魔じゃった!」
過去の恐怖を思い出した長老は、「み、みんな逃げろぉぉぉぉ!!」と叫びながら錯乱状態に陥ってしまった。
【徳を積む国】
ある国で老紳士に声をかけられたキノは、【徳ポイント制度】について教えてもらった。
徳ポイント制度とは、【誰かが何か素晴らしい行動をしたら、その人に徳ポイントが与えられる】という制度で、募金をしたり、人の生活に多大な貢献をしたり、国民的な歌手、難病患者を救った医者や、バスで老人に席を譲るなどといった小さな善行でも徳ポイントは加算される。
さらに善行を誰かが見ていれば、その善行は申請され、申請した人にも徳ポイントが加算されるシステムになっていた。
徳ポイントは、住民登録データや身分証に数値として記載されるので、国民は誰がどれだけ人の役に立っているか、視覚的に知ることができるようになっていた。
「じゃあさ、逆に人に迷惑を掛けたり、それこそ犯罪とかしでかしたら?減るの?」
エルメスが老紳士に軽い口調で話しかける。
「そうだ。軽犯罪では少し、重大な犯罪では相当数。これがマイナスになると、刑務所に服役することになる。」
つまり何度も善行を行い、大きくポイントを貯めている人が悪行を働いても、ポイントがマイナスにならなければ無罪となるシステムだった。
しかし老紳士は、これまで善行を重ねてきた人が悪行を行うと、悪い人だと思われてしまうが、悪行を重ねてきた人が善行を行うと、いい人だと思われるという矛盾を失くすことができるシステムだと論じた。
「もちろん無罪になったとは言えポイントを失うことは辛いことだ。『私はポイントを持っているから多少の犯罪は大丈夫さ』などと言う人はまず殆どいない。そして…私は悩んでいる。」
老紳士の表情が陰る。
「私はね、今まで一生懸命に、この国の人たちに尽くしてきた。発明家として、経営者として、そして先月までは、この国の大統領を務めていた。多くの人々の生活を、豊かに出来たと信じている。」
大統領だと聞いたエルメスは、素直に「すごいじゃん!」と称賛し、「じゃあおっちゃん相当ポイントが貯まったんじゃない?」と言葉を続ける。
「ああ…貯まったよ、貯まった…。」
「どれくらい?」
エルメスが軽い口調で問いかける。
「人を一人殺せるくらい、さ。」
「わぁーお!」
「それはすごい…。」
老紳士はさらに語り続ける。
「今の私は、誰かを意味なく殺しても、その罪は手持ちのポイントで相殺できる。ここまで貯めたのは史上初だ。」
「悩みとは、そのことですか?」
キノが静かに問いかける。
老紳士は人を殺す為にポイントを貯めたのに、殺す人が思いつかないと悩んでいたのだ。
病気に侵された老紳士は、時間がないことに焦りを感じていた。
「でもさ、無理に殺さなくても良いんじゃない?」
エルメスが言うが、老紳士はそれだけのために貯めたポイントを放棄することは、もったいなくてできないそうだ。
「ポイント制度のことを理解した子どもの頃から私はずっと、ポイントを貯めて誰かを殺すことを夢見て来たんだ。そう、誰かを、誰かを、殺すことを!!」
そして老紳士は考えたのだ。
「だから私は最初…。」
「僕を殺そうと思って、近づいてきたんですよね?」
キノは老紳士が胸にナイフを隠し持っていることを見抜いていた。
「だから先程から君の右手は、リボルバーの傍から離れないんだよね。」
「えぇ…。」
夕刻。
キノと別れた老紳士は、一人杖を突いて帰路についた。
「まぁ閣下!」
そこに赤ん坊を連れた女性が、赤ん坊の額を撫でてくれと近づいてきた。
「この子が閣下のような立派な人間になりますよう。どうか祝福をください。」
「そうか…この子なら…。」
老紳士は影を落としたまま、ゆらりと赤ん坊に手を伸ばす。
「どれ抱いてあげよう。」
老紳士はゆっくりと赤ん坊を抱き上げる。
母親はとても嬉しそうに声を上げた。
「未だ人生を知らぬ子よ…君は幸せになるんだよ。私のようにはなるなよ…。」
『私のような、人生を失敗した男には…。』
【料理の国】
「では、レストランオーナー提起会合を開催する。」
さまざまなレストランのオーナーが集まる中、話題はさすらいの料理人の噂だった。
何でもその料理人は、どんな食材でも絶品の料理にしてくれ、満足のいく料理だった場合、レシピを残してくれるという。
その料理人がこの国にも訪れていて、シェフたちは自分たちの国の名物料理を作ってもらおうと考えたのだ。
さっそくシェフたちは、素性を隠した料理人を探すため、「枯葉色のコートの旅人」を探すことになった。「旅人さん!」「料理を作ってください!」と矢継ぎ早に話しかけられるキノ。
突然の言葉に戸惑うキノだったが、「旅人さんの料理に興味があります!」「作ったら食べられますよ!」という言葉に乗せられて「じゃあ!」と一緒に料理をするため行ってしまった。
残されたエルメスは、人であれば青ざめた表情であろう声で、「この国の人…逃げてぇ…。」とつぶやいた。一方その頃キノは、たくさんの食材を前にして「よし!」と気合を入れ、意気揚々と料理に取り掛かっていた。
そして出来上がった料理【鶏肉のキノ焼き】が、大勢の人にふるまわれた。
鶏肉のキノ焼きには、鶏肉と同量の唐辛子が使用され、さらにお酢がコップ一杯、山椒をケチらず使わないというルールのもとに作られた料理だった。
鶏肉のキノ焼きを食べた人は一様に倒れ、涙を流している。
「さすらいの料理人におそわったのさ!」一方出国したキノは、エルメスに跨って次の国を目指していた。
「ねぇキノ。あの国の人どうしてるかな?」
「どの国?」
「キノに料理を作らせた、恐ろしい国さ。」
「あ~…恐ろしい?」
エルメスの言葉が理解できないと、キノは首を傾げながら返す。
「お師匠さんですら、キノの料理食べて死にそうになったんだよ?」
「でもみんなモリモリと食べてくれたじゃないか。」
「みんなすごい顔してたよね。」
エルメスの言葉を聞いたキノは、料理を作った時のことを思い出す。
「そうだったね。ちょっと辛すぎたかな?」
「ちょっと…?」
エルメスはキノの発言を疑った。
しかしキノはあれでちょうどいい辛さだと思ったそうなので、エルメスはもう何も言わなかった。
「なんにせよ、楽しい国だった。」
「なんにせよ、変な国だった。」
キノとエルメスは、それぞれの感想を述べた。
一方料理の国では、転機が訪れていた。
キノが作った料理、【鶏のキノ焼き】は名物料理となり、国民に浸透するレベルに至った。
しかしそんな名物料理を、別の旅人が勝手な変更を加えたレシピを置いて行ってしまうと言う事件が発生したのだ。
「それを再現したのが…これだ!最初は名物料理に偽物など要らないと腹が立ったが…。」
出てきた料理を他のシェフ達も食べてみる。
すると鶏のキノ焼きほどのインパクトはないものの、子供や老人には食べやすい美味しい料理になっていたのだ。
「そこで私は提案する!」
レストランを訪れる旅人に、店員が声をかける。
「この国には名物料理が二つあるんですよ。」
旅人、シズは「どんな料理ですか?」と店員に質問する。
「はい!【鶏肉のキノ焼きオリジナル】と【鶏肉のキノ焼きマイルド】です。」
「キノ??」シズ一行は一斉に首をかしげる。
【ティーの願い】
「会社の収入が増えますように…あの人と両思いになれますように…どうやら人々が願い事を書いているみたいだね。」
シズが願い事が書かれた紙を読み上げていく。
街の人は、「旅人さんにもどうぞ。」と言って、シズに一枚の紙を渡した。
この国では願い事を書きこんで飾ると叶うという、言い伝えがあるようだ。
シズはティーに貰った紙を渡して、移民の受け入れが行われているか聞きに行ってしまった。
陸はシズに「移民を受け折れてくれる国が見つかりますようにと願わないのか?」という質問をするが、「それより行動だから。」と言ってシズは去っていったのだ。
残されたティーは願い事を紙に書き、飾ってくれる場所へ持っていく。
するとティーの願い事を見た街の人は、「なんと素晴らしい!」と声を上げる。
「ここにあるみんなの願いが叶いますように。」
小さな子が素敵な願いをしたといって、街人達は喜びの声を上げ、ティーの願いは誰よりも高い場所に飾られた。
「あれはとても優しい願いで、大変素晴らしいですが、どうしてあのような願いを?」
街人に褒められても表情を変えないティーに、陸が質問する。
するとティーはゆっくり陸の方は振り返り、「どうせこんなの、役に立たないから。」と淡々と返す。
そして戻ってきたシズが、「移民は無理だったよ。」と苦笑気味に答えるのであった。
【美しい記憶の国】
エルメスと旅を続けるキノの視界に、城壁が見えてきた。
実はこれから行く国について、師匠から聞いていたキノは、訪れるのを楽しみにしていたのだ。
しかしキノもどんな国なのか、という情報はもっていなかった。
ただあの師匠が、『私の旅の中でも、あの国のことは忘れようとしても忘れられない。』と言ったので、キノもどんな国なのか、とても楽しみにしていたのだった。
「さーて、どんな国だろう?」
そう言いながら、晴れ渡る空の下、キノは城門をくぐっていく。
空が茜色に染まる中、キノはエルメスに乗っていたキノは「なっ!?」と叫びながら、エルメスを急停車させた。
「えぇぇ!?」
バッと振り返った先、背後にある城門をみて驚くキノ。
「ねぇエルメス。」
「なーに、キノ?」
「僕はあの国に入ろうとしていたと思うんだけど…違う?」
「うん、違わないよ。」
しかしキノの認識では、あの国に入ろうとして、いつの間にか出国していると言う状態だった。
混乱するキノを宥めたエルメスは、「説明するから。とりあえず一旦降りてみて。」と、何が起こったのか一から説明することになる。
キノは何も覚えていないが、キノはあの国に入国して、いつも通り3日間でしっかり堪能して出国したらしい。
もちろんその記憶がないキノはますます混乱する。
「そりゃそうだよ。じゃあキノ!左側の箱に封筒が挟まってると思うから出してみて!」
キノはその手紙も、入れた覚えがまったくなかった。
「僕へ…つまりキノからキノへ?なんだこれ!?」
キノの手紙の内容では、あの国は入国するにあたって、国の様子を誰にも知られたくないが、旅人には快適に過ごしてほしいと考える国の方針により、出国時に記憶を消す薬を飲まなくてはいけなかった。
この処置は数百年前から続いていたようで、出国したあとに旅人が混乱しないように手紙という形で記憶が消されたことが伝えられるようになっていた。
キノはこの決め事に同意し、3日間の滞在を存分に楽しんだのだ。
「覚えていない!何も覚えていない!」
ますます混乱するキノに、エルメスは「そういう処置だもん、しょうがないよ。」とあっけらかんと言葉を返した。
そこでキノは気が付いた。
エルメスは記憶を失っていなかったのだ。
「え?そりゃ簡単!モトラドは人間じゃない。以上!証明終わり。」
エルメスは国の中のことや、キノの3日間のこともばっちり覚えていた。
だが国の人との約束したから、もちろんキノにも教えることはしなかった。
「エルメス~~!」
「おっと!たとえ分解されても言わないよ?モトラドは約束を守る。」
そんなエルメスも、ただ一つだけキノに真実を語ってくれた。
「でも安心して。キノはいつものキノだった。それより、今まで見た中で一番、間違いなく一番滞在を楽しんでいたよ。その証拠に、右側の箱に入っている封筒を出してみて。」
恨めしそうな表彰のまま、キノはエルメスの指示に従って右側の箱をあさり始める。
「えっ…僕だ。」
「絵なら良いってさ。全員優しかった!いやー、素晴らしい国だったよ!」
エルメスはすがすがしい声を上げる。
「でも…僕は覚えていない。」
「それはしょうがない。」
「何も覚えて、いなぁぁぁぁぁいっ!!」
キノの声が星空に高らかと響き割った。
翌朝、落ち着きを取り戻したキノとエルメスは、再び旅に出る。
話の話題は師匠だった。
「師匠は教えることがそもそも出来なかったんだ…。」
「うん。そしてそれキノが気付くの二回目。入国直前にも、一語一句違わず同じことを言ったよ。」
「エルメス燃料は?」
「満タン。携帯食料と水の補給もバッチリ。タイヤも新品。」
「わかった…行こうか、エルメス。」
【あとがきの国】
エルメス「ねぇキノ、本当にこんなところに国があるの?」
キノ「さぁ?」エルメス「さぁって。」
キノ「実は僕もなぜこんなところを走っているのか、よくわかってないんだ。不思議だ。」エルメス「やっぱりね。…ねえキノ、一体どこに向かっているの?」
キノ「さぁ?」
感想
まさかのオムニバス形式でした。
一応どれも原作にある短い国のお話ですが、キノの旅の原作には、こうした短いお話がたくさんあるので、アニメ化にあたってギュッとまとめたのは流石でしょう。
まず山賊の話から順番に感想を言おうと思います。
山賊って目が肥えているのでしょうか?
それとも単純にシズが鈍感なのか、キノが女の子ってすぐにわかっていましたね。
確かキノはあえて男装をしているわけではないはずなので、気が付く人は気が付くくらいの恰好なのでしょうけど、ずいぶん美少女化されているのに驚きました。
そして山賊のトラウマは、やはり師匠ですよね。
流石師匠!
そして徳を積む国は、少し前に放送されていたサイコパスというアニメを思い出しました。
いいことをすればポイントが貯まり、悪いことをすればポイントが引かれ、ポイントが高ければお咎めなし。
そしてこのシステムの問題点は、ポイントを貯めたからといって、何か特典があるわけではないということです。
さらに大統領となって、善行を重ねても、人を一人殺した罪しか無罪にならないのです。
大統領は結局はいい人だったのかもしれませんが、話しかけた旅人がキノでなければ、もしかしたら大変な罪を犯していたかもしれません。
難しい話ではありましたが、何か考えなければいけない気分になる話でしたね。
次は料理の国。
キノの世界では、写真や映像はなかなか珍しい物で、発展している国にいけばありますが、そうでない国ではなかなかお目にかかれる品ではありません。
だからこそ、料理の国でキノが誤解されたのですが、いつもお調子者のエルメスの真面目な声が逆に笑えました。
【悪魔のようだ】と言わしめた師匠さえも、絶対に口にしたくないというキノの料理とは、いったいどのようなものなのでしょうか?
世の中には、レシピのままに料理をしてもうまくいかない人もいるそうですが、そう言った料理を一度食べてみたいものですね。
お次はティーの願いですが、この話はとても短い話でした。
人々の願いが叶うように、という願いを書いたティーですが、本音は非常にドライでした。
シビアな環境で生活し、今も現実的に生きなければいけない生活をしているのですから、ティーもなかなか侮れないということでしょう。
そして美しい記憶の国。
これは本当に短かったです。
だってどのような国なのか、一切記憶に残っていないのですから。
原作で読んだ時も「えっ!?」って驚きましたが、キノの旅を数冊読んでいたため、こういう国もあるだろうと納得した記憶があります。
なかなか斬新な手法を導入したと思います。
最後にエンディングテーマと共に訪れたあとがきの国がよかったです。
作者の長年の、『あとがきのアニメ化』が叶ったわけですから。
ただあらすじを紹介するにあたって、どう表現したらいいかわからなかったので、ここだけはアニメを実際に見てください(笑)
エンディングテーマと共に流れるあとがきを、すべて書き出そうと思ったのですが、無粋な気がしましたので、ここはぜひ実際にアニメを見てください。
あとがきがアニメ化したよ!という情報だけ、ここに残しておきますので、アニメを見てください!
さて次回は「優しい国」です。
エピソードランキングで、堂々1位に輝いた話が、ついにやってきます。
このお話は思わず泣いてしまったお話ですので、アニメの映像化でどのような演出がなされるのか期待したいと思います。

小学生と幼児のママ。常に娘のコスネタを模索中。育児のストレスはアニメ鑑賞と妄想でリカバリー中。今のブームは型月&刀剣乱舞。
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