タイトル:ガイコツ書店員 本田さん 第6話
ーA「秘められし力を持つ者」/B「ぼくらのフェア戦争」ー
放送局:BS11ほか
アニメーション制作:DLE
キャスト:本田:斉藤壮馬/カミブクロ:三瓶由布子/ホウタイ:喜多村英梨/ランタン:斉藤貴美子/オキツネ:伊藤 静/コオモテ:遠藤 綾/ラビットヘッド:山本和臣/フルフェイス:安元洋貴/ガスマスク:羽多野 渉/溶接マスク:増田俊樹/ケンドウ:西山宏太朗/アーマー:岡村明美/ペストマスク:日笠陽子
視聴したVOD:dアニメストア(2018年11月19日時点で視聴可)
コミック売り場に新たなメンバー・ケンドウさんがやってきた!彼は、本の在庫を司る流通課の出身。そこには「生きた伝説」と呼ばれる名物係長が在籍していて…
コミック売り場に、流通課からケンドウさんが移動してきます。
彼は流通課がいた流通課には、「魔術師」の異名を持つ、すごい人物が在籍していました。
なかなか表には出ない【流通課】の仕事とは、いったいどのようなものかさっそく見てみましょう!
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あらすじ
A「秘められし力を持つ者」
【ここはコミック売り場。あらゆるモラルが崩壊した戦場。そこへ何を間違えたのか、まったく異なる部署の若人が移動してきてしまった。】
「今日からよろしくお願いします。ケンドウです。」
彼は今まで流通課で勤務していたため、売り場のことはまったく知らない新人さんであった。
しかし、彼は穏やかな声と物腰、添えられた笑顔で「コミック売り場の女子よりも女子力が高い!」と評されたうえに、流通課出身のため、大変力持ちであることから、すぐにコミック売り場の人と打ち解けたのである。
「役に立ててるみたいでうれしいです。」
「「「か、かっこいい~。」」」
「メンズが射貫かれた!!」
【そんなケンドウさんがいた流通課には、生きた伝説と呼ばれる人物がいる。その名も魔術師係長。】
【通常、書籍の発注は各売り場の担当者が行うものだが。】
「あ、もしもし、お世話になります! ポプ、ポプぺ、プ…ポペペペピック、みたいなやつ、在庫ありますか?」
【世の中で不測の事態が起こった場合は、魔術師係長の特殊召喚魔法。】
「もしもし、僕です。本ください。」
【が、発動し、とんでもない速さで、とんでもない量の本が届けられるのだ。】
「おはようございま…あああああ!!」
「あ、本田。おはよう。」
ある日、本田が出勤すると、スタッフルームは段ボールで埋め尽くされていた。
「なんだかすごいことになってますね。」
「ニュース見てない?ほら、鬼〇郎でおなじみの大先生がさぁ…。」
「そういえば亡くなったんですよね。え!!っていうことはまさかこれ!?」
スタッフルームに届いていたのは、すべて鬼太〇でおなじみの大先生の本だったのだ。
「さすが魔術師係長だよね。常にあらゆる情報をチェックしてるんだろうね。」
【売り場の人間では到底なしえないその注文力は、まさに魔法である。喜び事や訃報で世の中が揺れている時、魔術師係長もひそかに大忙しなのだ。】
そして、魔術師係長が手にした本は、それを求めるお客様のもとへ届けられる。
「子供向けの有名なやつも好きだけど、これがあるとは思わなかったなぁ…。」
(忙しい魔術師係長は、ご存じなのだろうか。こうして並べられた本が、こんなにもいい顔になるということを。)
しかし、そのおかげでスタッフルームは大混乱であった。
「あぁぁぁぁっ!!注文品破損してた!悪〇くんどこ!悪〇くん!!」
「店頭在庫は?」
「ない!!でもシステムには在庫ありって出てる!!」
カミブクロ先輩の言葉に、本田をはじめ、その場にいたスタッフの顔色が悪くなる。
「え!っていうことは、つまり…。」
つまり、スタッフルームにある段ボールの中ということだ。
「えぇぇぇぇ!!嘘だと言ってぇぇぇぇ!!」
そんな混乱したスタッフルームに、魔術師係長が見回りにやってきた。
「あぁぁぁ!!見つからないぃぃぃぃ!!」
「…コミックって、いつも楽しそうだよね。」
「すみません。箱開けるの手伝っていただけます!?」
「はぁ~い。」
B「ぼくらのフェア戦争」
「アニメ化!」
「映画化!」
「舞台化!」
「あぁぁぁぁぁっ!!」
現在、スタッフルームでは今後開催するフェアについて話し合いが行われていた。
最近はメディア化する作品が多いため、フェア提案も多く、何を実施するか考えるのも大変な仕事なのである。
「とはいえ、フェアなんてやる意味あるのかねぇ。本と立地がよければ、置いとくだけである程度売れるんじゃね?」
そうぼやくホウタイ先輩に、「他の小売業の売り方は難しい。」と本田が告げる。
本田が例に挙げたのは、鮮魚店や化粧品売り場のように、店員が客に詰め寄るスタイルだった。
「海外のレストランって、テーブルに料理人が来るんですけど。」
「あー、テレビとかで見たことあるね。」
「なんで、本屋でも。」
『お楽しみですか?』
「大炎上じゃん!!」
「言い回しもなんか最低だし!!」
つまり本屋は、フェアを行って本をアピールするしかないのである。
「えー…これはアニメ化、これはドラマ化…。」
本題に戻って、ホウタイ先輩がフェア提案を読み上げていく。
「メディアミックスばかりですか?」
「そんなことないよ!これとかほら、えーと…ごめん!全部映画化だったわ!」
「メディア化しかなかった!!」
「ヘーキヘーキ!特典つくだけだし、そんなすごいことにはならなでしょ!」
しかし、このホウタイ先輩の読みは非常に甘く、フェアが告知された瞬間、コミック売り場の電話は鳴り続けたのである。
どうやら特典にキャストの写真が付くことが決まり、ファンがそれを手に入れようと血眼になっているのだ。
「今回の特典配布は表紙封入にして、一目で特典付きとわかるようにします。オモテがイラスト、ウラがキャスト写真のリバーシブルなので、イラストのほうが見えるように入れてください。」
フェアリーダーであるランタン先輩の説明に、「写真が見えなくてもいいのか?」と本田は首をかしげるが、これは特典だけ抜く事態を避けるための措置である。
しかし、これに関しても様々な問題が起こった。
『どりゃぁぁぁ!!役者さんのしおりじゃないんぞぉぉ!!話が違うんじゃねぇぇぇ!?』
「ひっくり返してください!!」
「配布店舗一覧に載ってるからきたんですけどぉぉぉ役者さんのしおりないんですか!!」
「あら裏側にも絵があったんですね。いやだわ、早とちりして~、しおり新しいのくださる?」
(私たちは、アイドルが主役で実写化なんてのは、めちゃくちゃ人の心を乱すということを学んだ。)
そんな様々な問題を抱えながら、コミック売り場のフェア一覧が完成した。
「オキツネ先輩、細胞擬人化漫画のフェアやるんですか?」
「うん。」
「さすが!楽しみです!買います、新刊!」
「いやまぁ…やれって言われただけだけど。」
「人外フェアやるんだ、面白そう!」
「在庫ないヤツ、発注しないとな。」
「ってヤバイ!アニメ化のセット入荷してきちゃう。」
「っていうか集E社のセットすでに来てた!!えぐい量!!」
「特典はしおりでーす…。」
「また?」
「はまってんだな、集E社。」
「うわー、綺麗な色紙ですね。」
「写真撮影したい人、多そうだな。」
「とんでもねぇ量の複製原画くれた大部分が濡れ場だった話でもする?」
「それ、ほとんど飾れないじゃないですか!」
「ちょっと!面白いけどやめて。」
「本田さーん!」
「あ、溶接マスクさん。」
彼はアメコミ担当の本田に、「フェアで映画のポスターは来ないのか」と尋ねるためにやってきたのである。
しかし、アメコミ映画は版権が厳しいらしく、ほかの担当ほど華やかなフェアにはならないらしい。
「さて…では始めますか。」
誰もいない店内で、本田はひっそりとフェアの準備を始める。
(フェアなんてやって意味あるの?という問いは、内外からある。だが、これぞ本屋の醍醐味というやつなのだ。)
(楽しんでんなぁと思ってもらえば、御の字である。)
感想
今回は本屋によく行く人間にとって、非常に興味深いお話だったと思います。
まず紹介するのは、流通課の仕事ですね。
人気コミックや書籍、何かの賞にノミネートされた本など、事前に売れる可能性が分かっている本は、書店でもある程度準備することができると思います。
しかし、本編でも紹介されたように、突然の訃報など、予測できない事態に対応できる本屋さんは本当にすごいと思いました。
ゲゲゲな大先生が亡くなった時は、確かに生前書かれた本が本屋さんにあったんですよね。
「たった数日で、よく準備できたな」と思ってはいましたが、その裏に書店員さんの努力があったんですね。
私たちがほしい本を手に入られれるのは、こうして常に情報収集をしている方がいるおかげだということを改めて実感しました。
次に、フェアについてです。
本編では「フェアなんて意味があるのか?」と言っていましたが、私はあってほしいと思いますね。
たとえそれが人気作品であっても、それを知らない人はたくさんいますし、特にほしい本がない場合は、フェアとか平積みしているところから本を選んだり、店員さんのポップを参考にすることはよくありますので、書店員さんには「意味がない」なんて言わずに頑張ってほしいと思います。
さて次回は、書店に送られる本はどこからやってくるのか、というお話です!
お楽しみに。

小学生と幼児のママ。常に娘のコスネタを模索中。育児のストレスはアニメ鑑賞と妄想でリカバリー中。今のブームは型月&刀剣乱舞。
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