ある雨の日の朝、さくらは高熱により寝込んでしまいます。
いつも元気なさくらが熱を出したので、普段意地悪な桃矢も心配していました。
そんな時もカードキャプターに休みはありません。
クロウカードの気配を感じたさくらは、高熱のまま外に出掛けて行きます。
さくらの看病をする桃矢に対するカモフラージュとして、【鏡】で作りだした分身を置いていくことを忘れずに。
高熱でも頑張るさくらと、それを心配する周囲の人達の反応は必見です。
さらに以前【鏡】のせいで大怪我をした桃矢と【鏡】の再会にも注目しましょう。
桃矢の心中を知ることができますよ!
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あらすじ
【高熱】
(優しい手…この手は…。)
雨が降る日、ケルベロスはいつものようにさくらに声をかける。
今日はインラインスケートで登校できないため、早めに起こしたようだ。
しかしベッドから起き上がったさくらは、ぼんやりとして視点が定まらない。
顔も赤く、ケルベロスが額に手を当てると、熱が出ていることが判明する。
さくらはフラフラしながらも学校の準備を開始。
学校の授業で、グループ工作をしているらしく、休むことはできないそうだ。
顔を真っ赤にしたまま、リビングへ降りると、朝食の準備をしていた桃矢は、すぐにさくらの体調不良に気が付いたのである。
「熱いな…。」
「お父さんには熱あるって言わないで。」
藤隆は今日から発掘に出掛ける予定が入っていた。
ようやく発掘の許可が下りたと楽しみにしていたことを知っているさくらは、自分の体調不良で藤隆が出掛けない可能性を懸念しているのである。
そんなさくらの優しさを汲んで、桃矢は藤隆に伝えないことを決めた。
朝食を終えた後、藤隆はタクシーで発掘先へ。
藤隆を見送ったさくらは、フラフラと玄関に座り込んでしまった。
「やっぱ、今日は休め。」
「休んだら皆に迷惑かかっちゃうもん。」
「けど…。」
桃矢は心配そうだが、さくらは雨の中学校へ登校することに。
なんとか教室に辿りつくことはできたのだが、すぐに机の上で臥せってしまった。
「調子悪そうね。」
「大丈夫ですか?さくらちゃん。」
苺鈴と知世が心配そうに声をかける。
「大丈夫だよ!平気だよ。」
さくらは笑顔で答えるが、後ろの席にいる小狼はとても心配そうな表情でそれを見つめていた。
その後、周囲の心配は的中。
さくらの熱はどんどん上がっていたようで、授業中に保健室に連れて行かれてしまったのである。
「高いわね…。」
さくらから体温計を受け取った保健医が呟く。
熱は38.4度と表示されていた。
「もう4時間目も終わったし、早くお家で休んだほうがいいわ。」
しかしさくらはグループ工作のために学校へやってきたので、早退することに罪悪感を覚えていた。
「ポスターなら私達で何とかします。」
「けど…。」
知世は安心させるように言葉をかけるが、さくらは申し訳なさそうな表情を受けべている。
「大丈夫!」
授業が終わり、小狼と共にやってきた苺鈴がさくらに声をかける。
「私がいるんですもの。絶対今日中に完成よ。」
「でも…。」
「あら、私が信用できないの?」
「違うの…でも…。」
いつまでもグズグズ言うさくらに、苺鈴もちょっと呆れ顔。
「でもじゃないの。私と小狼と大道寺さんでちゃんと提出するわ。」
皆に心配されたさくらは、ようやく早退することを決めた。
【桃矢と観月】
桃矢は友枝小学校と星條高校を隔てるフェンスの前にいた。
そこへ傘を差した観月が現れる。
「よかった。来てくれて。」
「呼ばれたから。」
「心の中でね。」
「いつも聴こえるわけじゃねえぞ。」
今回観月の声が聞こえたのは、さくらのことを心配していたからだった。
「やっぱり風邪みたい。連れて帰ってあげてね。」
観月はそれを伝えると、すぐに校舎に戻るため桃矢に背を向ける。
「歌帆。何で戻ってきたんだ。」
「ちょっと、やることがあるの。」
そう言い残し、観月は今度こそ校舎に戻っていった。
【桃矢とケルベロス】
帰り支度を済ませたさくらだが、足取りが覚束ず、心配した知世は一緒に帰ると声をかけた。
「大丈夫だよ。一人で帰れるよ。」
そう言って歩きはじめるさくらだが、すぐに意識が朦朧としてふらついてしまう。
「さくらちゃん!!」
倒れるさくらに叫び声を上げる知世。
しかしさくらが床に倒れ込む前に、迎えにきた桃矢がキャッチしたのである。
桃矢は降り続く雨の中、さくらを背負って自宅へ急ぐ。
空を見上げると、分厚い雲がそこにはあった。
自宅のベッドで休むさくら。
熱はどんどん上がっているようで、苦しそうに息をしている。
リビングには雪兎の姿があり、さくらを連れ帰るため早退して桃矢の鞄を持ってきたらしい。
「でも不思議な人だね、観月先生って。桃矢、急に教室から出ていくからびっくりした。離れてても聞こえるんだね、観月先生の声。」
「いつもじゃない。今日は特別だ。」
「さくらちゃんことだしね。」
雪兎の指摘に、桃矢は面白くなさそうな顔をする。
そんな桃矢の表情の変化が、雪兎には面白くて仕方がないようだ。
雪兎が帰ったあと、桃矢は一人さくらの看病を続ける。
「熱計れ。」
桃矢はさくらに体温計を渡した後、ベッドサイドでぬいぐるみのふりを続けるケルベロスを見つめる。
幸い、体温計の音により、ケルベロスは桃矢の視線から解放された。
「下がんねぇな…薬飲むにしても何か食わねえと。」
さくらから離れ、部屋の入口に向かった桃矢は、最後にもう一度だけケルベロスを見つめてから出て行った。
「ふー…やっぱ兄ちゃん気づいとるんかなぁ…。」
【雲ークラウドー①】
外の雨はどんどん強さを増していく。
「クロウカードの気配…。」
ベッドから起き上がったさくらは、窓の方に足を進める。
「起きたらあかんがな!」
窓を開けてみると、雨は上がったものの、雲がどこかに向かって集まっている。
「ああ、雲、【雲ークラウドー】のカードや!」
さくらは【雲】を封印しに出かけようと、窓枠に足をかけるが、ケルベロスが体を張って止めに入る。
「そんな状態で外出たら、もっと熱上がってしまうがな!」
「けど、ほっといたら…。」
【雲】を放置すれば、雲が友枝町全体を覆ってしまい、封印することができなくなる。
さくらは熱がある体に鞭を打っても、封印するため外に出なければいけなかった。
「兄ちゃんが食いもん持って上がってくんで!?おれへんかったら大騒ぎや!」
ケルベロスの言葉を聞いたさくらは、窓枠から足を下ろす。
諦めてくれたのかと、ケルベロスはホッと肩を撫で下ろすが、それは直ぐに覆される。
「我の姿を映し、もう一人の我となれ!ミラー!!」
【鏡】によって、さくらの目の前にもう一人のさくらが現れる。
「これで大丈夫にゃ…。」
さくらは【鏡】に身代わりを頼んで、【雲】を封印するために出掛けていく。
【翔】を使って飛ぶさくらを、ケルベロスはずっと心配そうにしている。
一方、【鏡】の前に桃矢がお粥を持ってやってくる。
【鏡】扮するさくらを見た桃矢は、呆れたような溜息を零していた。
「あそこや!あの渦の中心に、クラウドのカードはおるはずや!」
さくらは【雲】に向かって飛んでいくが、【雲】の攻撃を避けることができずにバランスを崩して落下。
「きゃぁぁぁぁっ!!」
「風華招来!!」
「李君、苺鈴ちゃん…。」
小狼の魔法によって助けられたさくらは、再び杖に跨ってビルの屋上にいる小狼と苺鈴の傍にへ。
風邪が治っていない状態でカードを封印するために出てきたさくらの様子に、苺鈴はカンカンだった。
「で、でもカー…。」
「バカ!!そんな状態で来て、もしものことがあったらどうするんだ!!」
小狼の正論に、さくらは身を縮める。
「でも…カード封印しなきゃ大変なことになっちゃうし…それに、カード全部集めるって自分で決めたんだもん。」
さくらの笑顔に頬を染める小狼。
「また来るで!!」
ほんわかした空気もここまで。
さくらと小狼は、クロウカードを封印するため構えたのである。
【桃矢ともう一人のさくら】
「ごちそう様。」
【鏡】はお粥を半分ほど残し、桃矢に渡す。
残りはさくらの為に取っておこうと考えたのだ。
「後でまた作るから。」
桃矢はそう言うと、お粥と薬を持って部屋を出ようとする。
「あ、薬は?」
「具合悪くないときは、飲まない方がいい。」
桃矢の言葉に、【鏡】は驚く。
「さくらじゃねえだろ?」
桃矢は、ベッドで眠っていたのがさくらではないことに気が付いていたのである。
さらにさくらに成りすましている存在が、以前出会ったもう一人のさくらであることにも気が付いていた。
「さくらの奴、出て行ったのか。」
桃矢の問いに、【鏡】は静かに頷く。
「たく…。」
「あ、あの!!」
「あいつが何やってるのかは、大体知ってる。俺が気づいたこと、あいつには黙っててくれるか?あれでも隠してるみたいだし。」
【鏡】は頬を赤らめながら俯き、桃矢が気が付いていることを秘密にすると約束。
「ありがとな。」
俯く【鏡】の頭を軽く撫で、桃矢は部屋を出て行った。
【雲ークラウドー②】
小狼は【雲】を弱らせるため、武術と魔法の両方を駆使して闘い、ついに【雲】の姿をさらけ出すことに成功。
「レイン…なの…?」
「似てるけどちゃう。あいつはクラウドのカードや!」
さくらは封印しようと杖を構えるが、体に力が入らず、上手く杖を振り上げることができなかった。
そこで苺鈴が、慌ててさくらの補助に入る。
「汝のあるべき姿に戻れ…クロウカード!!」
封印された【雲】は、小狼を主と認めたようだ。
しかし小狼は、封印された【雲】をさくらに差し出す。
「これはお前のだ。」
「李君…。」
「どうせ最後は全部俺の物になるんだし、今だけだ。」
素直じゃない小狼の言葉に、さくらは瞳を輝かせながら、お礼を言って【雲】のカードを受け取った。
【帰宅】
こっそり自宅に戻ったさくらは、待っていた【鏡】によってベッドに運ばれる。
「ありがとう。」
「どういたしまして。私も楽しかったから。」
意味深な言葉を残し、【鏡】はカードの姿に戻っていく。
さくらがベッドに入ったのを確認したケルベロスは、送ってきた小狼と苺鈴の元へ。
桃矢に疑われているケルベロスは、一晩中あの視線に晒されるのは耐えかねるため、今晩は2人の家にお世話になるらしい。
(苦しい…苦しいよ…、お兄ちゃん…。)
熱にうなされるさくら。
先ほど外に出たせいで、熱が再び上がり始めてしまったらしい。
「たく…、無茶するから。」
さくらの体温は39.6度をマーク。
無茶ばかりする妹を、桃矢は心配そうに見つめている。
「医者呼んでくるから、待ってろ。」
そう言ってさくらのベッドから離れた時、背後に気配を感じた桃矢が振り返ると、そこには撫子の姿がある。
「母さん…。」
撫子は魘されるさくらの額に手を当てる。
(あ…朝と同じだ…この手…、お母さんの手だ…。)
さくらは再び眠りにつく。
熱はもう大丈夫そうだった。
『もう、大丈夫よ。』
「いたんだ。」
『うん、朝からちょっと心配だったから。』
撫子は眠るさくらの頭を優しく撫でる。
『頑張ってね、さくらちゃん。』
そう言うと、スッと姿を消してしまった。
撫子を見送った後、さくらの部屋をノックする音が聞こえる。
なんと発掘にでかけたはずの藤隆が、今朝、さくらの様子がおかしかったからと戻ってきたのだ。
「僕の勘は、あんまり当たらないみたいですね。」
「いや、当たってる。熱があったんだけど、もう下がったよ。」
「そうだったんですか…一人で大変だったでしょう。」
「1人じゃなかった。母さん、来てたから。」
桃矢の言葉に、藤隆は穏やかな笑みを浮かべ、さくらの頭を撫でた。
翌朝、すっかり体調がよくなったさくらは、食卓に飾られた撫子の写真にお礼を告げる。
「さくら、何でありがとうなんだ?」
「なんか昨日、お母さんが傍にいてくれたような気がしたから。」
食卓に飾られた撫子の写真は、幸せそうに微笑んでいた。
感想
熱を出しても、周りに迷惑をかけたくないって気持ちは、子供のころ特有なのでしょうか?
大人だったら「休もう!」ってなりませんか?
もちろん仕事や予定によっては、熱が出ても休めない事の方が多いですが、さくらのような気持ちでそれらに向かうことって、ほとんどないと思います。
さて、第39話では頑張り屋さんなさくらと、心配する周りの人々にスポットが当てられたお話でした。
さくらの一番の親友ポジションの知世は、さくらを心から心配するのはこれまでのお話を見ていると当然という感じです。
だからこそ、苺鈴がさくらを心配する様子を見せたとき、ちょっと胸がキュンとしてしまいました。
これまで何度も苺鈴はいい子だと紹介してきましたが、今回それが顕著に表れていたと思います。
自分のせいでポスターの完成が遅れることを心配したさくらに対して「あら、私が信用できないの?」と言いますが、この時の「あら」の発音が胸をキュンと高鳴らせます。
苺鈴は、友達というよりもお姉さんなのでしょう。
将来的に、どうしようもない小狼と、どうしようもないさくら、鈍感コンビ2人に呆れつつ、その恋を応援することになるのですから、苺鈴はもともとお姉さんだったのでしょうね。
そして小狼も、熱があるさくらがクロウカードを集めに来たことに怒っていましたね。
好きな人が怪我をするのは、誰だって耐えられることではありません。
しかも小狼は、目の前でさくらが【雲】に攻撃され、墜落する姿をみたわけですから、気が気ではなかったでしょう。
しかし、小狼にはクロウカードを封印する術がありませんから、熱があってもなくても、さくらはクロウカードを封印するために行動しなければいけなかったのです。
あともう一点、スポットを当てるべきなのは、桃矢のことでしょう。
序盤は元彼女にいいように使われて、後半は人ではないモノに好意を持たれて、なかなか大変なお兄ちゃんでしたね。
第39話で、桃矢がさくらが何かやっていることに気が付いていることが判明しました。
これまでも不思議な力があると考えられていましたが、現在のさくらよりも強い力なのか、さくらとは方向性が違う力なのか判明していません。
ただ先のネタバレとして言えることは、桃矢の力が、さくらの力になる日が必ず訪れるということです。
カードキャプターさくらは、いつ回収されるかわからないフラグが散りばめられた作品です。
そのため今後も気になるフラグがあるたびに、細かく紹介して行こうと思います。
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小学生と幼児のママ。常に娘のコスネタを模索中。育児のストレスはアニメ鑑賞と妄想でリカバリー中。今のブームは型月&刀剣乱舞。
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